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Runner  作者: 赤井慎一
2/9

1.名レーサー

『さあ、やってまいりました。今日の目玉レース、ラストグランプリ!まさに今年を締めくくる大レースです。』

実況は興奮を隠せない。鼻息を荒げ、実況中継をしている。

『やはり大方の予想はこの男!大本命、単勝1.1倍の大人気!不動の帝王、椿真司!前回のレースでもダントツの一着。今年のタイトルを総なめにしております。』

実況中継が続く中、レースの準備が整った。実況は未だに喋り続けている。

『その椿真司レーサーですが、今日は奥さんと娘さんもスタンドへ応援に駆けつけております。さあ、スタート位置について…今スタートいたしました!』

人群はゆっくりとスタートを切り、快調に走る。

『やはり、椿選手のスパートを気にしてか、全員逃げの形に出ております。椿選手を残し、ペースは少々ハイペース気味となっております。』

「飛ばせ!椿!」

観客の叫び声が飛び交う。

『どんどん椿と差を離していきます。このまま逃げ切れるのか。』

そしてレースは佳境を迎える。

『きた、きた、きたぁ!椿がスパートをかけた!どんどんと他のレーサーをごぼうぬきだ!』

スタンドは熱狂に包まれる。そして…。

『きたぁ!椿!ついにトップに踊り出た!』

そこにいる誰もが、レースの結果を確信していた。賭けが的中し喜ぶもの、大穴狙いでため息をつくもの。しかし、レースは思いもよらない展開へと進んでいく。

『あぁっと、なんと椿選手、いきなり走るのを止め、その場に倒れこんだ!次々に抜かされていく!アクシデント発生です!何があったんでしょう!』

衝撃の結末を目の当たりにし、悲鳴とも怒声ともとれる声がいくつも上がる。場内、スタンド、共にレースどころではなくなっていた…。

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