残クレ(残価設定型クレジット)の「功」と「罪」について
筆者:
本日は当エッセイをご覧いただきありがとうございます。
今回は「残クレ(残価設定型クレジット/残価設定プラン」について個人的な意見を述べていきます。
質問者:
そもそも「残クレ」とはどんなものなのかよく分からないんですけど……。
筆者:
簡単に言えば「新型のカーローン」と言う感じです。
残クレの代表格であるトヨタの公式ホームページ https://toyota.jp/request/payment/ の「残価設定プラン」を参考にしますと、
『車両本体価格の一部をあらかじめ残価として据置き、
残りの金額を3年間*3で毎月計画的にお支払いいただくプランです。
一般的なクレジットよりも月々のお支払い負担が軽く*1なります。
また残価(返却時の車両価値)は保証*2されているため安心です。』
とあります。
更に契約満了時の支払金額も不要になるケースがあり「お得なプラン」であるとされています。
特に残クレの代表格である「アルファード」と言う車種は新車が600万越えに対し中古の買取価格が400万円前後と非常に高いために残クレで使われる可能性が高いそうです。
アルファードの場合、通常のローンを組めば月々18万円の支払いが残クレの場合は何と7万5千円ほどで済んでしまうようです。
質問者:
確かにそれであれば皆さん選ばれるかもしれませんね。
筆者:
特に※2の保証について見てみますと、
『【残価保証条件】
・損傷または事故修復歴がないこと
・レース等での使用や違法改造をされていないこと
・各店舗にて定める走行距離を超えていないこと(走行距離は店舗にてご確認ください)
※ご購入いただいた販売店に車両をご返却の上、新車にお乗り換えの場合、およびご購入いただいた販売店に車両をご返却の場合、ご返却車両に関する最終回のお支払いは原則不要ですが、上記【残価保証条件】を満たしていない場合には、車両の状態や走行距離の程度に応じて算定される精算金を別途ご負担いただきます。
詳しくは販売店スタッフにお問い合わせ下さい。』
といった条件をクリアした場合に限り、追加料金が発生しないそうです。
ちなみに月間1,000km〜1,500km程度(年間1.2万〜1.8万km)の走行距離制限を超えて走行した場合、返却時に1kmあたり5〜10円程度の追加精算金がかかるそうです。
後は改造やカスタマイズをすると「原状回復」をしなくてはいけなくなります。その分の費用も負担になります。その金額を支払えない場合は新しくローンをしかも高金利で組まされることになります(つまり車販売側は損をしない)
質問者:
筆者:
しかも、値引きキャンペーンなどは受けることは出来ず、修理はメーカー指定の業者(高めの金額)になります。
その上で毎月の支払額は抑えられますが、据え置いた残価部分にも金利(手数料)がかかるのにも関わらずその分の元本は減りません。
総計の一般的なローンより利息総額が高くなる傾向があり、アルファードが同じ価格で買えて売れた場合だとしても(しかも距離超過など無し)でも30万円ほど残クレの方が支払価格が高くなってしまう傾向にあるそうです。
質問者
筆者:
ただ、それは契約満了時の対応によって異なります。おおよそ3つのパターンに分かれていまして、
1契約満了時には残価として全体の価格の3分の2の金額を支払うことで所有権を移転する
2車を返却し(残クレの場合は必須)、別の車(残クレで乗っていた車の3分の1の価格ぐらい)に乗り換える
3残クレを再度契約する
と言う感じに分かれるそうです。
1の選択肢を取るのであれば普通のカーローンか一括支払いを行います。
2の選択肢は生活水準や車の快適度を考えると難しいです。
そうなると現実的には少しずつ損をし続ける3を選択し続け、「残クレループ」に入ってしまうそうです。
販売会社とクレジット会社がウハウハに儲かる「最高のシステム」を構築しているという事です。
◇残クレを活用した「第4の選択肢」
質問者:
「残クレ」と言うのが動画投稿サイトなどで何だか小馬鹿にされたような雰囲気があるのは、永遠と損をし続けているがためなんですね……。
筆者:
ただ、残クレが一概に悪いものとも思いません。
例えば契約は大抵3年なのですが、それを以前に一括で支払って完済することで契約解除できる場合があります(ただし契約でできない場合もあるので内容を要確認)。
この際には3年に1回の車検などの費用を自分で負担しなくていい場合もあります。この場合は同じ残クレループでも総合的に見たら新しい車に次々と乗り換えつつ車検も払わなくて良いという「理想形」を取ることができるのです。
ただし、残価設定も含めた一括で支払うだけの財力が無ければいけないですし、
契約期限前にマメな手続きを行える方に限ると思います。
普通のカーローンの方が利率も低いですし、そちらで契約して返済した方が無難で、楽ではあると思います。
質問者:
筆者:
あとは無事故、距離規定を違反しない、状態が綺麗を維持できるといった「理論値」の方ですね。
車の維持管理のマネジメントが非常に上手な方や「自分の駐車場に置いているだけで満足」と言う人には向いていると思います。
でも本当はローンか一括で買って「長く使う」これが一番お得ですよ。サイクルが長ければ長いほど払う金額が総合的には減りますからね。
結局平凡なオチかよ……と思われるかもしれませんが、様々な選択肢が増えてその上で普通の選択をするのであればそれはそれで豊かなのかなと思いますね。
◇「国民の貧困化」が逆に儲けの対象になってしまった
質問者:
でも基本的には残クレと言うのは甘い言葉に惑わされて損するようなシステムな気がして嫌ですね……。
お金のことについては特に油断するとあっという間に無くなるというか……。
筆者:
そもそもの話をさせてもらいますと、残クレと言うのは月々の支払いを下げる代わりに利息の支払いが増えるシステムなわけです。
上手く立ち回らないと確実に損するシステムなのは間違いないと思いますね。
こういったコンテンツができてきたのも日本人の可処分所得や貯金が減ってきたに他なりません。
政治の失敗が
「取り敢えず今だけ良ければいい」
質問者:
結局のところ、こういうところにまで政治の失敗が繋がっているわけですか……。
筆者:
だから日頃から政治経済について発信を続けているという事です。
ただ、借金そのものは悪いものとは思いません。
借金を真面目に返そうと思って頑張って仕事ができるのであり、やりがいに繋がったりするのだと思います。
完済できる分相応を上回っている借金だから生活が苦しくなっていくのであり、それ以下の水準であれば問題ないのです。
※ちなみにカーリースと言うやり方もありますが、月々の支払いは少なく車検や自動車税などを支払わなくて良いメリットはありますが所有権は無いので買い替えの際に下取り価格ゼロになってしまい総合的には大きく損をします。
ただ、結婚や子育てなどと言ったライフステージが変わることによって想定外の出費と言うのが増えてくるので、
一時の満足感や欲望だけのために必要かどうか? をよくよく考えて「分相応」のラインを考えていただければと思いますね。
という事で今後もこのようなお金についての個人的な解説もしていきますのでどうぞご覧ください。




