高市早苗新総裁の以前の肩書「元米国立法調査官」は経歴詐称なのか?
筆者:
本日は当エッセイをご覧いただきありがとうございます。
今回は高市氏の衆議院議員の前の経歴である「元米国立法調査官」が経歴詐称又は日本とアメリカの二重国籍疑惑があることについて語っていこうと思います。
高市氏について連日エッセイ書いていますけど、好きとかそういうことでは無く、あまりこれまで取り上げてこなかったので特集しているということです。
高市氏は「人となり」みたいなことについては「安倍元首相の後継者」と言う以外であまり知られていないんじゃないか?
と言うところから僕なりの分析をちょくちょく入れているという感じですね。
これまでは小泉進次郎氏がマスコミの取り上げ方から見ても「自民党総裁大本命」だったことからちょいちょい取り上げてきたんですが、高市氏が新総裁になったことでシフトチェンジした感じだということです。
質問者:
それで「元米国立法調査官」が経歴詐称などに当たるというのがイマイチピンとこないのですが……。
筆者:
そもそも、アメリカの公的な職員と言うのはアメリカ国籍を持っていないと就任することが出来ないんですね。
そのために高市氏が「アメリカ国籍だった」若しくは「二重国籍」の疑惑がかかったということです。
ちなみにこの高市氏の「元米国立法調査官」というのは衆議院に当選した際まで使われており、
テレビで経歴が紹介された際にも表記されています。
そのために選挙法違反ではないか? ということが言われているということです。
質問者:
なるほど、仮に国籍がずっと日本だとすると「経歴詐称」になりますし、
元アメリカ国籍だったとしたら風当たりが強くなりますから、
いずれにせよ厳しい立場だということですか……。
筆者:
そういうことです。
ちなみにこの問題は今回が初めて持ち上がったものではなく高市氏の総務大臣時代の平成28年4月22日記者会見の際に、「大臣として不適格ではないか?」ということで話題になりました。
最近話題に再び上がっているのは静岡県伊東市長の似たような学歴詐称について話題になっているのと、高市氏が自民党総裁に就任したためでしょう。
この肩書を軸に衆議院議員、大臣、総裁、そして総理大臣になろうとしているわけですからね。
平成28年の際の高市氏の答えとしては(平成28年4月22日、総務省のホームページ『高市総務大臣閣議後記者会見の概要』より)、
『私自身が最初に著作を出そうとしたときに、コングレッショナル・フェローという肩書きで出させていただきました ところ、出版社の編集部から、コングレッショナル・フェローということでは日本人には分からないので、何か訳したものをくださいと言われました。
私自身は、日本にそういう仕事がないものですから、コングレッショナル・フェローということしか分からないのだと言いまして、でも、考えてくださいということでございましたので、当時、松下政経塾の理事でもいらっしゃい ました桃井真先生が防衛研究所にいらっしゃいまして、英語も御堪能でいらしたので、どうしましょうということを聞きました 。
それから、もう1人は、NHK解説委員長をされた緒方彰先生が、私がワシントンDCにいた頃に、議会の事務所にも来て、 私の仕事ぶりもよく見られて、当時、スタッフと意見交換をして、議会の中をいろいろ視察して帰られました。一番長くスタッフとの意見交換をされた方でしたので、桃井真先生が緒方彰先生と相談した上で、やっていた仕事の内容だと、意訳になると思いますが、こういう形だろうということで出版社にお伝えされたと聞いています。』
と、非常に長いのですが物凄く簡略して言うのであれば、出版社がコングレッショナル・フェロー(Congressional Fellow直訳するなら:議会研究員)を訳してくれということで「意訳」として「米国立法調査官」と非常にカッコよく伝えたとのことです。(もっとも全部鵜吞みにするのも危険ですけど)
質問者:
議会研究員から随分とカッコよくなりましたね……。
筆者:
それも当時高市氏が松下政経塾に所属しており、松下政経塾から月2000ドルお小遣いみたいな形で給料が支給されており、アメリカ議会から見ると実質的には「無給インターン」だったようです。
仕事内容は高市氏本人は否定していますが「お茶くみ」のような役割だったとのことです。
質問者:
「米国立法調査官」と「お茶くみ」では聞いた印象に天と地ほどの差があるような気がしますけど……。
これは経歴詐称には当たらないんですか?
筆者:
かなりグレーではあると思います。
ただ、「日本にはないポジション」だということも事実でありますからね。
ちょっと誇張し過ぎて不適切ではあるものの、大きく逸脱はしていないことから静岡県伊東市長のようなこれのみで追いつめられるような可能性は低いと思われます。
また最初は高市氏がコングレッショナル・フェローと正規の名称で名乗ろうとしたところ、他の方が日本語訳してくれと頼んだわけですから、その頼んだ方の罪が一番重そうですしね。
質問者:
なるほど、伊東市長は自ら率先して卒業もしていないのに卒業したことにしてしまったのと比べると質は異なる気もしますね……。
筆者:
そんなこんなでこの問題は以前は下火になったということです。
また、カッコよく名乗ればそれで相手は「オォッー!」って勝手になってくれますからね。
日本でも「室長」とかの肩書があっても「左遷部屋」だったり「その部屋に1人しかいない」などということはザラにありますからね。
皆さんも「肩書」が欲しければ日本に無いポジションがあるところに留学されて日本に帰国すれば「オオッー!」と言ってもらえるかもしれませんよ(笑)。
それ以前に会社を自分で設立すれば「代表取締役社長」に誰でもなれますけどね。
僕だって家族経営の会社の取締役ですし(笑)。
質問者:
肩書に実情を伴っていないと虚しいだけですけどね……。
筆者:
まぁ、肩書だけで相手を評価するよりも「何をやったか」の方が重要だということですね。
ただ、この一件から言えることは経歴詐称かどうかと言う問題よりも、
高市氏がアメリカから影響を受けている人であることは間違いなく、「アメリカに利益を横流し」するのではないかについて注目する必要はあると思いますね。
質問者:
今回の最大の対抗馬だった小泉さんも「CSIS研究員」ということで筆者さんは警戒されていましたからね……。
筆者:
10月27日前後にはトランプ大統領が早速来日するようですから、そこでどういったことになるのか?
注目したいところですね。
今のところはトヨタ・ホンダがアメリカに工場があるということで個別に税率が下がるという前向きな話も高市氏が総裁選勝利後にあるようですが、「代償」を払う羽目になるかもしれませんからね。
9年も前に事実上解決した事案よりもこういったところをマスコミやジャーナリストは分析していく必要があるんじゃないかと思いますね。
ということで、高市氏をはじめ自民党についてや政治について個人的な意見をこれからも述べていこうと思いますので、よろしければご覧ください。