㉕祝律音(ノリオ)
骨暮里に到着した2人。
陸弦と祝律音。
陸弦は、浮いている駅名が、書かれた柱を
指先でヒョイとやり、100m程先に、放り投げた。ズシイィィンと地鳴りのように、音が響いた。『キサマに名前をやらなくちゃな...。この墓場界での名前だよ。現世の名前は、自分がどう呼ばれてたか思い出せないだろう?』僕は、必死に思い出そうとしたが、『あれ?何だっけ?本当に思い出せない…』クックック。そう笑いながら、陸弦は太極拳のように、ゆっくりと構え出し、呼吸をした、ゆっくり息を吐くと同時に、右手の手刀を伸ばし、僕の胸に、押し当ててきた。その手からは、白いオーラが溢れでて、『大人しくしてな。ぶっ飛ばす訳じゃないからね』そのオーラは、いつの間にか僕の全身を包んでいた。陸弦は『祝………の』『律…り』『音……お』『キサマの名前は祝律音だ』
『これからそう名乗れ。』と言われ、『わかりました。ノリオ…か…現世でもなんかノリオってよばれていた気がしてきた…』陸弦は『まあ、それはないこともないぞ。現世の色々が持ち込めるからな。キサマのメガネや、ヒゲなんかもそうじゃろう』『確かに~そうですね』陸弦は『この骨暮里はな、6つの生命エネルギーの内の1つ、水のエネルギーの習得駅じゃ。喜べ。キサマは、ワシと同じ水のエネルギー使いじゃ。こってりシゴいてやるわい。』僕は『やったぁありがとうございます!よろしくお願いします』心強い人と、一緒にいられるのが、何より嬉しかった。
『水の生命エネルギーはな、純情というモードじゃ。黄金の卒塔婆を探す力は、触。この触の力を何がなんでも身につけろ。でなくば、キサマの命はない。まあ、ワシが嫌でも、一から叩きこむがな。そして、探す黄金の卒塔婆が、姿を変えている武具は、』
『打突式古武羅旋棍』
(だとつしきこぶらせんこん)じゃ。
中国の、古武術にあるトンファーという武具じゃ。腕の外側に付ける棍じゃが、打突式は
肘からが、長い。そうさな、1m30cmはあるかのう。その黄金の卒塔婆の隠れた武具を、見つける力が、『触』という訳じゃな。ワシ、直々に触の力の付け方は、教えてやるわい。まずは、行くか、水の生命エネルギーの、演習場へ。
楽しみにしてな。クックック。
祝律音が取得するのは
『水のモード』
学ぶ力は『触』。
探す武具は『打突式古武羅旋棍』
(だとつしきこぶらせんこん)
(6本の金の卒塔婆のうちの1つ)




