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㉓陸弦という

墓場界へと堕ちた祝律音。

そこで出会うのは…

ギギギィィィィ、ガタアアアアン、ゴトォォォォン、ガタアアアアン、ゴトォォォォン。

僕は、生きて…いる…。夢か…夢を見ていたのか?電車に乗っている。どこかの帰りだったっけ?並走してくるおばさんを、追い抜いたら振り向かれて、化け物だった。首を噛まれたんだ。ふと首を触ると、痛みがある。現実か!あの悪夢みたいな時間。首を触った自分の手を見てみると、白い。なんだか猫みたいな手だ。

えっ?!なんだこれは。自分の姿を、見たくなった。僕は電車の椅子から立ち上がり、電車の窓に、自分の姿を映そうと思った。この電車は地下鉄なのか、外の様子は真っ暗なので、窓に反射してくれるだろう。立ち上がって、自分の姿を映した。

ええええええ~!何これ~!ネコじゃん!白い全身タイツのネコじゃん。黒いエンジニアブーツを履いている。黒い愛用のメガネもしてる。

ヒゲも蓄えていて、やっぱり僕がネコになったってことでいいのかな?そんな気がした。すると

座席の奥に座っていたおばあさんのような人が

笑った。『クックックックックックッ。』

『起きたかい?アタシを見て、逃げ出したね~。』僕は、驚いて声をあげた。『うわ~何~ビックリした~!えっ!何?あの化け物~うわ~』と逃げ出そうとした。その瞬間、おばあさんは、僕を指さして、遠くから、念力のように、僕をヒョイと持ち上げた。僕は逃げることで頭がいっぱいで、両足は走ろうとバタバタしているが、持ち上げられているから空中である。足はいくら走っても空をきっている。

『取って食いやしないよ。大人しくしてな』おばあさんはそう言い、指で上から下にピョイとやり、僕を座席に座らせた。『まあさっきは首に噛み付いたけど、軽い冗談さ。怖い雰囲気は出るだろ。』おばあさんはそう言って笑った。クックックックッ。確かにおばあさんはあの時と同じ服を着ている。あの時より、おばあさんに見える。

僕は、座らせられて、おばあさんの愛嬌のある物言いとあの時より、おばあさんになっていて、更に変な魔法で、恐怖はなんとなく薄れた。

『アンタね~、ネコの居場所を探しに、タロットカードを使っただろう。』

『あっ!はい!使いました』僕は言う。

おばあさんは『アタシはね、あのネコちゃんたちを匿ってたババアなんだよ。元々は、こっちの世界の者だが、現世にいる時は、ネコ大好きババアなんだよ。クックックックッ。それでアンタが、タロットカードを使って探してるときに、アタシの念にタロットが触れてきたのさ。そいつは、珍しいことなんだよ!よくよく調べると、アンタの連れも、こっちの世界へ紛れ込んできてるね。』

『えっ?連れ?誰だろう?こっちの世界?』僕が言うと

『きっと来るべきして来たってことだな。時間軸が、同時におかしくなってるのさ。クックックックッ。ともかく、アンタを鬼ネコちゃんにして、こっちの世界に連れてきてやったのさ。この墓場界にな。』

『墓場界???鬼ネコ???』

おばあさんは座席から立ち上がり、僕の傍に

寄ってきた。

『墓場界は、現実世界の7分後の世界。

パラレルワールドなんだよ。ルールもある。

墓場力ってのがいるんだ。そいつを高めていく必要がある。6つのモードがあって、まあ生命エネルギーってやつだな。ここには、色んなやつらがいて、死んでるやつもいるし、人間界で生きれないやつが住んでたり、しょうがなくパラレルに巻き込まれる人、おばあさんに噛まれるやつとかな。クックックックッ。さまよい魂とかな。

ここを墓場界を支配してるのは

墓場くんって呼ばれてる独裁者の存在がある 。


100万deathってとんでもないレベルの墓場力を持つ。デスっ(death)ていうのはレベルを表す単位だよ。生命エネルギーってのを少しでも維持してないと墓場くんに消されるんだよ。ランダムに、墓場くんは、口から波動砲を乱射するんだけど、とにかく墓場力を上げて、身を守らないといけない。波動砲で消されたら、どこにも行けない魂になっちゃうからな。そのために墓場力、6つのモードのレベルを上げるんだ。


炎のモード(情熱)


風のモード(感情)


光のモード(心情)


雷のモード(激情)


水のモード(純情)


土のモード(表情)


各モードレベルは999までとされてるけど


超過力ってのがあって


それを得ると2000デスとかのレベルに達するわけ。アタシの墓場力は

超過力を得ていて、水の生命エネルギー使いだ。その力は『触』っていう力を出せるんだ。

さっきアンタを持ち上げた力も、『触』の

一端だよ。


現在のアタシのレベルは5000deathくらいの

エンペラークラス。ってもアタシの凄さは

わからんだろうがな。クックッ。

アタシの名前は『陸弦』(ろくげん)という。

墓場界、第4警ら隊の隊長だ。


生命エネルギーは

情がキーワードになってて

言葉のモードがあるんだよ。

本質は生のモード(愛情)を極めると

究極の墓場力を得れるけどな。

これは墓場くんの源だよ。


墓場くんがこの愛情のかたまりを

持ってたんだけど

最愛の墓場ちゃんって

子が殺されてから、墓場くんは変わったんだ。それに感情という感情を吹き飛ばしたんだよ。激高して愛情は6つの形に分類された。

バッラバラにして吹っ飛ばしたんだけど

悪衣をまとったかたまりが、6本の金の卒塔婆に形をかえて、墓場界に散らばってるのよ。それを探す夜行が行われてるところなんだ。


6つの感情の長たちは、何とか墓場くんに

納めてもらいたいんだよ。

金の卒塔婆を探すんだけど

探す力が、6つのモードによって得意能力が

決まってるからそれも

説明してやろう。


まず探す力は

燃、溶、凍、壊、触、念の6つ。

これは言葉のモード

リンクしてて


炎のモード(情熱)は 燃


風のモード(感情)は凍


光のモード(心情)は念


水のモード(純情)は触


土のモード(表情)は溶


雷のモード(激情)は壊


よくわからないだろうな。

アンタはバカそうだから。素直そうではあるがな。クックッ。

まあそのうちわかってくるさ。


金の6本の卒塔婆は

それぞれ武具になって形を変えているから。

剣や槍、鎖鎌。三節棍とかな。


アタシが大好きな鬼ネコにしてやったから

色々教えてやろう。光栄に思えよ。』

陸弦は、得意気に体を揺らして言う。

『はい。なんか喜んでいいのか

わからないけど、どうやったら現実世界に

戻れるんですか?』僕は勇気を出して聞いてみた。

『まずは墓場力をあげる。あげないことには、命さえ危ないからな。あとは墓場界にきてる

連れに会え。おのずと見えてくるんじゃないか?やるべきことが』おばあさんの顔で言ってきた。あの時のように、魔女っ鼻に口と目は、大きく、魔女顔だが、気品と強さを感じる。

自然と恐怖はない。

『は、はい。う~んでも~

そんな~出来るかな~』グズつく鬼ネコになった僕に

『やるしか道はないんだよ』

陸弦は、少し可哀想と思ったのか、

優しく魔女の表情はゆるんだ。




あのおばさんは

墓場界 第4警ら隊隊長の

陸弦(ろくげん)だった。

墓場界に堕ちた祝律音は

陸弦に墓場界ルールを教わる

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