②骨郷
悪鬼墓場のボーカル堕惡黒が
墓場界に堕ちて
汽車髑髏でアオキと出会う
6つの感情モードの長たちは、炎、風、光、雷、水、土、のね。何とか墓場くんに、墓場界を納めてもらいたいんだよ。バラバラになった金の卒塔婆を探すんだけど
探す力が、6つの感情モードによって得意能力が決まってるからそれも説明してあげるからね。
まず探す力は
燃、溶、凍、壊、触、念の6つ。
これは言葉のモード
感情のモードとリンクしてて
炎のモード(情熱)は 燃
風のモード(感情)は凍
光のモード(心情)は念
水のモード(純情)は触
土のモード(表情)は溶
雷のモード(激情)は壊
よくわからないよね。
そのうちわかってくるとおもうけど。
金の6本の卒塔婆は
それぞれ武具になって形を変えているから。
剣や槍、鎖鎌なんかにね。
そのうち嫌でもわかってくるから
うん、僕は鬼ネコになっている自分の手を見つめながら、頷くように言った。
汽車髑髏が着いた駅によって、何のモードで
何の能力を使って、金の卒塔婆を探すのか
変形した武具を探すのかが、わかるよ。
電車全体がキシキシと
音を立てて、揺れはじめた。感じたことの無いような揺れ。銀河鉄道というよりは、道無き道を走る重戦車のような激しい揺れ。誰かの忘れていったか
置き忘れたか、コーヒーの小さな空き缶が、
右へ左へと転がりはじめた。凸凹道を必死に進んでいるような、
激しい揺れに、アオキも黙って外を見ていた。今まで饒舌であった彼が黙ると、緊張が走る。電車はガゴガゴ、ギギギ、と激しい揺れと急ブレーキで
停車した。車体自体はかなり左斜めに傾いている。空き缶も不気味な回転を続けていて、左斜めの隅に、グルグル押し付けられている。それは強い磁場の放出を意味していた。
アオキが着いたよと
ボソッと呟く。ドアが開くとそこは、そこから駅のホームらしく作られた柱に、迷い込んだ時に見た『7番線ホーム』と犯行声明で使われる、大きさは互い違いの文字で、薄気味悪く書かれていた。ちゃんとした駅のように、次はどちらとは、書かれていないが、駅名が書いてある、看板がぶら下がっている柱を見つけた。そこには『骨郷』(ほねさと)とかいてあった。ほねさと、いう駅らしい。その看板はやはり左斜めに
傾いていて、サビや汚れがこびりついて、廃虚の遊園地のように見えた。鉄のガラクタが無造作に並べられていて、まだ熱を帯びているようで、1部の鉄パイプの先からは湯気が吹き出している。不規則なリズムで、音が出る。バブー、ボボっ、ブー、ボッボッ、ボー
気分が悪くなる音だ。
アオキは足早に、まるで通学路で遊ぶ子供のように、ぴょんぴょんと跳ねているように見えた。どんどんと進んでいった
感情のモードと使える力の説明を受けた。
汽車髑髏は『骨郷』という駅に到着した




