表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/27

⑱炎蛇神拳

骨郷に降り立った

堕惡黒とアオキ。

向かう先で…

大亜空炎界!!

不気味な骸骨の島だ。

辺りの空気は、赤い骸骨が、憤怒しているように見える。木々や、墓たちも、骸骨を恐れて避けているように、そびえ立っている。この空気の中心と言えるだろう。立体的に、全てを圧迫するように

赤い骸骨はそこ、崖下に物凄い威圧感で、居を構える。

炎を周りに、巡らせ、バリケードを張っている。やがてここまで地鳴りもしてくる。ゴ、ゴ、ゴ、ゴ、ゴ、ゴォォォ!うぁー!余りの地鳴りに声が出る。


アオキがいこうか

と言い、僕も同意した。行こう。炎の生命エネルギーの本拠地へ。ここに居ても、どうせ死ぬだけだ。


僕らは、崖を周りこむようにして、道になってはいないが、歩けなくもない、ジャリというか、髑髏の破片を、踏みつけて下っていき、パリパリと、ギシギシと骨が、擦り合う音がしている。たまに、劣化している脆い髑髏は、破壊してしまう。グシャ!グシャ!と。冬に降り立つ、土の霜のように、感触がたまらない。あえて、僕は、脆い髑髏を探して歩いている。グシャ!グシャ!と中々脆いのが、見つからないが、たまに見つけて踏んだ時には、歓喜に胸を踊らせている。グシャ!グシャ!段々と狂気じみてくる!グシャ!グシャ!への字の牙が2本生えた口からは、ヨダレがたれてきている。だが、気がつかない。歩いては確かめ、柔い髑髏を見つけると、ここぞとばかりに、踏みつける。グシャ!グシャ!グシャ!グシャ!僕は、転がっていた卒塔婆を拾い、やや硬い髑髏も、潰せるかもと、卒塔婆で、ガシガシと髑髏に叩き下ろした。髑髏は丸いので、固いと上手く、振り下ろせず、滑ってしまう。ギュッパっ!

ギュッパっ!僕は、苛立つ!くそっ!そこで形振り構わず、卒塔婆で叩き下ろしていると

ギュッパっ!ギュッパっ!ドスッ!グニュ!と気持ちの悪い感触があった。人の体に突き刺したような、感触。痛てぇな~と声が聞こえた!僕はギョッとした!その声の主は、髑髏の山に埋もれていて、僕に卒塔婆で、刺されて立ち上がった。その姿は学校の理科室に置いてある。半分中身がすけている、全身の人体模型のゾンビだった。人体模型ゾンビの胸に、卒塔婆が刺さっている。半分透けている身体から、血が傷口の所から、吹き出る流れが見えていて、気持ち悪い。痛てぇな~痛てぇな~と血を流しながら言っている。僕と目があった。お前か~と立ち上がり、2m近くありそうだ。不思議と恐怖は込み上げては来なかった。柔い髑髏潰しで、アドレナリンが出ていたのであろう。『来いよ!!』と強気に言った。アオキが、僕のその様子に気付く。アオキが何か言っているが、僕の耳には届かない。人体模型ゾンビが、咆哮を上げ向かってくる。おおおおおお!僕は、冷静だった。向かってくる人体模型ゾンビを、じっくりと見つめ、間合いを測り、左足を大きく相手の懐まで、飛び込んだ!自分が思ってるより、動きが迅速だ!すかさず、反転し、背負い投げをするような格好で、お腹に刺さっている血に染まった卒塔婆を神輿を担ぐように持った。そのまま、しゃがんだ反動を使い、卒塔婆を上へ持ち上げた。人体模型ゾンビが叫ぶ。ぎゃあああぎゃあああああ!卒塔婆を人体模型ゾンビの頭まで真っ二つにした。人体模型ゾンビが血ダルマで真っ二つになった。僕も返り血のシャワーを浴びることとなった。アオキが近づいてきた。『うわ~切っちゃったね~』『そいつね、分裂するよ~』えっ?!本当に?

ニョキニョキニョキと

2つになった人体模型ゾンビは、傷口が塞がり、やがて2人になった。『イチャモンをつけてくるけど、コイツらはめんどくさいから相手にしちゃダメだよ~』さっきはこの事を言ってたのかな?

アオキは逃げようかと言い、僕の手を引っ張った。人体模型ゾンビは2人になり、お前だな~と、いきり立ってる。アオキは、僕を前へ押しやって、深い呼吸をした。ハアアアアアアア、全身が白く覆われ、両手を拝むように合わせた。白いオーラは、次第に赤いオーラへと変わっていった。その両手を上に高く上げて、赤いオーラを溜めた。ハアアアアアアアア。人体模型ゾンビが、向かってきた。お前だな~お前だな~。2人分で声が反響している。アオキは、その両手の赤いオーラを真下の髑髏が、転がる地面へ叩きつけた。『炎蛇神拳 爆神』!!その瞬間!辺り1面の

髑髏や卒塔婆や墓石、

家屋など、人体模型ゾンビ2体も、半径150mは吹き飛んだ!人体模型ゾンビは2体の身体は、ちぎれて4~5体になり、ぶっ飛んでいった!僕も爆風に、煽られたが、両足でかろうじで踏ん張れた。

アオキが、よし、行こう!足は遅いから、アイツら。と小走りを促してくる。あ、ああ。それにしても、今の技!凄いね!あんなことが出来るの?


そう、炎の生命エネルギー『燃』を最大限に

生かす流派があるんだよ。色々。ボクが会得したのは炎蛇神拳っていう流派。攻守のバランスがいいんだよ。

そう言って

アオキは立ち止まって

もう一度、呼吸を深くしたハアアアアアアアアアアア。

爆神は、攻撃の燃。

これは、守りの燃。

赤いオーラをまた纏い

両手を正面にかざし

それから両手は、

左足の地面へとかざし垂直にそのまま真上、

長方形を描くように

右足の地面へ。赤く熱気帯びた壁ができた。縦2m30cm、横2mくらいの壁のようなものが

ユラユラと揺れている。アオキは『赤壁』と言い、100mくらい向こうから、追いかけてきた人体模型ゾンビ6体に向けて放つ。

赤壁は揺れながら、ユラユラと人体模型ゾンビに向かっていく。

その様子を、僕はアオキと見ていた。

まあ見てなとアオキは言う。

ユラユラと赤壁は

人体模型ゾンビに近づく。

1体が壁の中へ入っていくと跡形も無く、ジュワ~と溶けていった。

熱しすぎたフライパンにバターを投げ入れたように、次々と人体模型ゾンビは溶けていった。ジュワ~、ジュワ~、ジュワ~。

何回でも聞きたくなるような心地よい音。

匂いは最悪である。


凄い!あれは、赤壁はどうやってなくなるの?僕は聞いた。


離れれば、無くなるよ。とアオキ。

守りの燃は、墓場くんの波動砲から

身を守るときに使うからね。

習得必須だよ

さあ行こう。


骸骨島は、もう完全に

その姿の全貌が見える位置まで来ていた。




アオキの炎のモード『燃』を

目の当たりにする。

炎蛇神拳 『爆神』攻撃の炎と

炎蛇神拳 『赤壁』守備の炎。

2人は炎のモード『燃』の

修練場 『大亜空炎界』

へとすすむ




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ