⑮警ら隊
ヤンチャゾンビ達3人の
連携攻撃の中、
喰ッ鬼威は、どことなくこの攻撃の単調さや、正確なリズムに、気付いていた。うむ、この攻撃…。
喰ッ鬼威は
正確なリズムの攻撃の
一瞬をつき、自分の手に集めていた溶を
もうすでに、丸いソフトボールくらいの球状にしていた。白く淀む空気感!喰ッ鬼威は
『溶牙烈風拳』と言うと3人に、手から放たれた白く淀むソフトボールような光りをあびせた!すると、うわああああああと叫び声と共に、ヤンチャゾンビだちは、たちまち溶けていった。茶色く泡立ち
溶岩に、落ちていった岩の様にグツグツと音を立てた。喰ッ鬼威は言う。出てこい!お前らだろ。操っているのは!猪鹿男!
ク、キュイン、ク、キュイン、ゴゴゴ、ガゴガコ、汽車髑髏4四4の
床下から、溶けてグニュグニュになっている、隙間から、猪の頭の男が、ニョキニョキと出てくる。出てきた男は、頭だけが猪で、黒い上下のスーツに、白いYシャツ。背丈は170センチといった所だ。どういう訳か、ここ最近、猪鹿男らの、暴挙が目立ってきている。喰ッ鬼威は、墓場界の警ら隊なのだ。
おい!猪鹿男よ!
誰かに頼まれてやっているのか?
自分の意思でやっているのか?
どちらにしても生きては帰れんぞ!
ぐキュルルグキュー。
とヨダレをたらし
我を忘れているような様子。むう、操られているか。堂々巡りが続いていて、嫌気が指していた。喰ッ鬼威は、溶を猪男に向けた。猪男は、四つん這いになり、喰ッ鬼威の元へ、突進してきた!距離は10mほど離れていた。喰ッ鬼威は溶でマントを作り、突進してきた
猪男をサラリとかわした。かわされた猪男は、ヨダレを振りまきながら急ブレーキ!!汽車に、悲鳴がはしる。キィィィいイイ!
また、喰ッ鬼威の元へ走った!喰ッ鬼威は、冷静にまた、溶のマントで、サラリとかわした。かわされた猪男は、怒り狂って、雄叫びをあげる、ウオォォぉー!と、汽車の端に
置いてある白い大きな蚕に目掛けて走り出した!!チッ!!よし君!喰ッ鬼威はよし君の元に近づくため、溶を急いで、迎撃溶に変えた!紐状が、交互に絡み合った鉄条網のような形にして、放つ!
猪男の突進に届かない!クソっ!!喰ッ鬼威はジャンプして、猪男に飛び乗ろうとするが、届かない!よし君!!猪男は、白い蚕に突っ込んだ!!ドギャャアアア!蚕は破裂し、白い煙が辺りを包む。喰ッ鬼威が、駆け寄る。煙の向こうには、全身が白く、目は大きく、鋭い。眉間にホクロがあり、黒いエンジニアブーツを履いている。耳はネコのようになっていて、手は猪男の角を持ち、猪男を持ち上げている。両手とも角を持っていて、猪男は、衝突の勢いで意識を失っている。
『鬼ネコだ!
よし君鬼ネコになったんだね。』
クッキー!良かった無事で!
『よし君こそ、手も繋がってて良かった!』
こいつがクッキーを
イジメてるやつか~
この猪やろ~
『よし君、身体大丈夫?』
えっー??そう言えばなんで喋れるの?
あれ?ちょっとクッキー様子変じゃない?
『……へへっ』
ずっとしゃべりたかったからいいけど!
そう言いながら
よし君はその猪の角を持ったまま、おおおと雄叫びを上げ、凄い力で
猪やろーにブレーンバスターを食らわせた。
その着地するであろう猪男の下に、喰ッ鬼威は、すかさず溶のかたまりの布団を敷いておいた。
猪男はグツグツとグツグツと溶けていった。
ナイス!クッキー!
よし君は、親指を立てた。
『よし君、ありがとう。
ごめんね。
この墓場界で生きて
行かなきゃならないんだ。』こうしなければ、墓場界に連れてこなければ、命が危なかったという事の経緯を説明した。
よし君は
『うん。わかったよ
クッキーが心配でついてきたんだよ。まさか、クッキーが、喰ッ鬼威で、鬼犬で、墓場界とかいうパラレルワールドの世界の重鎮で墓場界の警ら隊だとは、思わないから!驚いたよ~!でもさ、
喰ッ鬼威と一緒なら
それでいいよ。鬼ネコでもいいさ。喰ッ鬼威と一緒なら現世に戻れるの?』
『いや、墓場界で墓場力を身に付けないと
現世には戻れない。
ここ墓場界には、パラレルワールドだが、ルールもある。墓場力ってのがいるのね。そいつを高めていく必要がある。6つのモードがあって、まあ生命エネルギーってやつね。ここには、色んなやつらがいて、死んでるやつもいるし、人間界で生きれないやつが住んでたり、結局、ここを支配してるのは
墓場くんさ。墓場くん??そう。100万deathってとんでもないレベルさ。デスっていうのはレベルを表す単位ね。生命エネルギーってのを少しでも維持してないと墓場くんに消されるんだよ。そのために墓場力、6つのモードのレベルを上げるわけ。
炎のモード(情熱)
風のモード(感情)
光のモード(心情)
雷のモード(激情)
水のモード(純情)
土のモード(表情)
各モードレベルは999までとされてるけど
超過力ってのがあって
それを得ると2000デスとかのレベルに達するわけ。僕の墓場力は
超過力を得ていて、土の生命エネルギー使い、その力は溶っていう力を出せるよ。レベルは1000deathくらいのクエストクラス。
警ら隊に所属してる。
生命エネルギーは
情がキーワードで言葉のモードがあるわけ。
本質は生のモード(愛情)を極めると究極の墓場力を得れるんだって。
墓場くんがこの愛情の
かたまりを持ってたんだけど、墓場ルールを破る輩がいっぱい出て激高したときがあったらしいのよ。そのときに、愛情のかたまりを
バッラバラにして吹っ飛ばしたんだけど
悪衣をまとったかたまりがさ、10本の金の卒塔婆に形をかえて、墓場界に散らばってるのよ。それを探す夜行が行われてるところ。
卒塔婆を探すんだけど
探す力が、6つのモードによって得意能力が
決まってるからそれも
説明してあげるから
まず探す力は
燃、溶、凍、壊、触、念の6つ。
これは言葉のモード
リンクしてて
炎のモード(情熱)は 燃
風のモード(感情)は凍
光のモード(心情)は念
水のモード(純情)は触
土のモード(表情)は溶
雷のモード(激情)は壊
そのうちわかってくるとおもうけど。
よし君の
ここでの名前が
必要だね
喰ッ鬼威は白い妖気を
纏い、手を、よし君の
胸に当てた。
ハアアアアアアと
よし君を纏うと
『罪……』
『門…』
ここでの名前は
『罪門』ザイモンだよ
え?罪門だって?
墓場界の名前?
そうここでのことは
なるべくサポートさせて。
罪門を乗せてしまったから。
僕の出来る限り、罪門を守る!
『何言ってんの
喰ッ鬼威。どこにいても、喰ッ鬼威を守るのは、俺の役目だよ!』
罪門は、クッキーを
抱き上げた。
喰ッ鬼威は
次の駅で、何の生命エネルギーを学ぶか
決まるんだ。と伝えた。
『生命エネルギーか
喰ッ鬼威は土の生命エネルギーでしょ!
僕も土がいいな~
溶とか言ってさ~
かっこよかったよ。』
とよし君
『随分馴染むのが早いね~さすがだよ
凄い理解力と、対応力~』喰ッ鬼威は感心した。
そろそろ着くね。
磁場の渦が出来て
鬼ネズミや、ゾンビたちが、端に集まっている。やがて、スピードが落ちてきて、ゴムの焼ける匂い、ぎぃぁぁぁぎぃぃぃぃと悲鳴のような音。ガタァォンゴゴゴゴ。止まった。
さあ着いたよ
墓場界へようこそ
ご主人様。