⑪磁場の渦
紫空メトロポリス(シアメトロポリス)
ここは、現実世界と
墓場界の時空が、存在していてるアルよ、強力な磁場の渦が、激しくなるところで、時空の狭間が出来るアルよ。みんな、その磁場の渦を待ってるアルよ、不定期なんだけど、鉄クズやパイプ、金属製のものを吸い上げて、その磁場の渦は、時空に切れ目をいれるように上に登っていくアルよ~。その渦はまるで、現実世界の月のように輝いて、色んな磁場が反射して、スモッグの切れ目が雲のように、見えるアルよ。まるでお月さまアルよ~。不定期に現われては消えてを繰り返す、紫空メトロポリスの月って呼ばれてる。その磁場の渦、時空の切れ目。そいつを、皆んなは待ってるって訳。僕は、鬼ネコだという現在を忘れて、話しを聞いていた。
だって現実世界に戻りたいやつもいれば、現実世界に、悪さをしに行きたいやつもいれば、墓場界しか知らないやつもいるからな。ここにみんなそうやってあつまったアルよ。ここが墓場界の都心部となった訳アルね。
そーそーそー。肝心なことを忘れていたアルよ。
ハガは、ゆっくりと息を吸い、そしてゆっくりと吐いた。
ハアぁぁぁぁぁぁ。
太極拳のような、カンフーのような型の動き。白いオーラのようなものに、包まれた。そして光りが現われる。ソフトボールくらいの大きさの光りだ。
あっっっ!僕は声が出て、息を飲んだ。あれはあの光は、あの時の…
もしかしてハガが、あの光を操っていたやつなのか?光りはボール状から、高速スピードの線状に姿をかえ、ビュン!ビュン!とハガの周りを飛び始めた!
まさか、鹿男のクビをはねたのは、ハガなのかい?大きな声で僕は聞いた。ハガはゆっくりと息を吐きながら、
違う違うとばかりに、
首を降った。その技はきっとクエストクラス…アルよ。
線状の光の動きは、ゆっくりになり、ハガの周りに、まとわりついた。その光は糸のように、ハガに絡みついていく。ハガは言った。『念』…。キミの墓場界の生命エネルギーは、
光のモード、黄金の卒塔婆を探す能力は『念』この力を学ぶアルよ。この光のモードは、墓場くんの持つ力
生のモードに1番近いと
言われてるアルよ。なかなか手に入らない力アルよ。光のモードは
念を使って、黄金の卒塔婆を探す。その探す、卒塔婆は
『心情神三叉槍』(しんじょうしんさんさそう)アルよ。6本の黄金の卒塔婆は、卒塔婆の剣だったけど、時空や磁場によってあらゆる武器に変化を遂げているアルね。光のモードは槍アルよ。三本に先端が分かれた槍だね。これは、神器の武器アルよ。見た事ないけど!ハハハッ!
念はね、念糸っちゅー力で、言葉とか、動物を操れる能力アルよ。
へいへい!持ってるアルネ。と僕に近づいて、ゾンビ色の手を、
僕の胸に当て、念を使い、僕に光をまとわせ、ここでの名前を
与えるアルよと言い、
光りの糸を、自分の手に集中させた。
ハアぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。
『悪』……『鬼』
『悪鬼』あっきだ。
『悪鬼』という名前アルよ
なんだかカッコいいね~
悪鬼…。なんだか、そんなような名前を僕は、呼ばれる気がしていた。何故だろう?名前を、悪鬼という名前を告げられてからは、何度思い出そうとしても、現実世界での、僕の名前は
もう思い出すことは出来なかった。