参議院での話し合いが急に必要になったら 第十一章 参議院の緊急集会
第九十九条
内閣が参議院の緊急集会を求めるには、内閣総理大臣から、集会の期日を定め、案件を示して、参議院議長にこれを請求しなければならない。
→ 内閣が参議院の緊急集会を開いてほしいときは、総理大臣が「いつ開くか」と「何について話し合うか」を決めて、参議院議長に正式にお願いしなければならない。
2
前項の規定による請求があつたときは、参議院議長は、これを各議員に通知し、議員は、前項の指定された集会の期日に参議院に集会しなければならない。
→ そのお願いがあった場合、参議院議長は議員全員に知らせ、議員は指定された日に参議院へ集まらなければならない。
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第百条
参議院の緊急集会中、参議院の議員は、院外における現行犯罪の場合を除いては、参議院の許諾がなければ逮捕されない。
→ 参議院の緊急集会が開かれている間は、議員がその場で犯罪をしている場合を除き、参議院の許可がなければ逮捕されない。
2
内閣は、参議院の緊急集会前に逮捕された参議院の議員があるときは、集会の期日の前日までに、参議院議長に、令状の写を添えてその氏名を通知しなければならない。
→ 緊急集会の前に議員が逮捕されていた場合、内閣はその議員の名前と逮捕令状の写しを、集会の前日までに参議院議長へ知らせなければならない。
3
内閣は、参議院の緊急集会前に逮捕された参議院の議員について、緊急集会中に勾留期間の延長の裁判があつたときは、参議院議長にその旨を通知しなければならない。
→ その議員について、緊急集会中に拘束期間を延ばす裁判があった場合も、内閣は参議院議長に知らせなければならない。
4
参議院の緊急集会前に逮捕された参議院の議員は、参議院の要求があれば、緊急集会中これを釈放しなければならない。
→ 緊急集会の前に逮捕されていた議員でも、参議院が求めれば、緊急集会の間は釈放しなければならない。
5
議員が、参議院の緊急集会前に逮捕された議員の釈放の要求を発議するには、議員二十人以上の連名で、その理由を附した要求書を参議院議長に提出しなければならない。
→ 逮捕された議員を釈放してほしいと提案するには、議員20人以上が連名で理由を書いた書類を参議院議長に出さなければならない。
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第百一条
参議院の緊急集会においては、議員は、第九十九条第一項の規定により示された案件に関連のあるものに限り、議案を発議することができる。
→ 緊急集会では、最初に示された「話し合う内容」に関係する議案だけを提案することができる。
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第百二条
参議院の緊急集会においては、請願は、第九十九条第一項の規定により示された案件に関連のあるものに限り、これをすることができる。
→ 緊急集会では、最初に示された内容に関係する請願だけを提出することができる。
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第百二条の二
緊急の案件がすべて議決されたときは、議長は、緊急集会が終つたことを宣告する。
→ 予定されていたすべての緊急の議題が決まったら、議長が緊急集会の終了を宣言する。
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第百二条の三
参議院の緊急集会において案件が可決された場合には、参議院議長から、その公布を要するものは、これを内閣を経由して奏上し、その他のものは、これを内閣に送付する。
→ 緊急集会で決まった内容のうち、公布が必要なものは内閣を通して天皇に報告し、それ以外のものは内閣に送られる。
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第百二条の四
参議院の緊急集会において採られた措置に対する衆議院の同意については、その案件を内閣から提出する。
→ 緊急集会で決めたことについて衆議院の同意が必要な場合は、その議案を内閣が衆議院に提出する。
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第百二条の五
(条文要旨)
→ この条文は、参議院の緊急集会に関する特別な読み替えルールを定めている。
通常の国会について書かれている法律の言葉を、緊急集会の場合には次のように読み替えて適用するという意味である。
主な読み替えの例
「召集」→「集会」
「会期中」→「緊急集会中」
「国会」→「参議院の緊急集会」
「両議院」→「参議院」
つまり、通常の国会の規定を、参議院だけで開く緊急集会でも使えるように言葉を置き換えて適用するというルールを決めている条文である。




