罠を仕掛けます。
ナリス先生が黒さ全開です。
「魔法を打ち消されても、使った事は事実。制約を破った事として呪いは掛けられます」
アリーやマミは、なんとなくナリスから目を逸らした。
「フラグとやらをアイツに立てさせるか」
ロードの目が嗜虐的な光を滲ませている。
恋愛ゲームのフラグなんて、接触と会話がメイン。
物語の後半になってから障害となる悪役令嬢のいじめや妨害イベントがあるが、前半部分はこれがヤンデレゲームなのか、と気が抜けるほど平坦なものばかりだ。
すぐにロード達は無難な、出会いと会話のフラグを見繕いセレナ・コールに接触する事を決めた。
「マミ、この会話でデニー様がアイツに関心を持つか疑問なんですが」
カーラがマミのメモ帳を見ながら首を傾げる。
ちなみに、逆ハーフラグのデニスロードとの会話は、花壇の花が満開です、だった。
「私にも分かりません」
マミも疑問符だらけの頭を振り、チラッとナリス先生を見る。
アリーは既に理解する事を放棄しているかのように魔術大全集を読んでいる。
因みに、魔術大全集は魔法大辞典と同じ位、分厚い本だ。
ナリスは少々アリーの読書量に呆れながら、マミ達の質問に応えた。
「目を合わせることが重要なんです。魅了魔法の媒体は目ですから」
でも厄介な物では?と2人が思っていた。
デニスロードも黒さを増している(泣)




