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もぅマヂ無理。 メルパしょ・・・

私の視界の中に入ってきたのは、見慣れた人でもなく、たった今探しに行こうとした少年でもなく、見たこともない化け物だった。

頭部と思わしき所は、動く度にプルプルと震える透けた大きめな水色スライムに包まれている。 

胴体部分は標準的な体型の男性の人間の形をしていた。

その身体のパーツの組み合わせと共に黒いスーツを身に纏うそれの姿は異様だった。


(え……動物…不審者…?)

 

私は我が家の最年長メイド(推定70代)の〇〇との会話を思い出した。


『良いですか、お嬢様…。あり得ませんが、万が一この屋敷や周囲に、私達使用人を倒すほどの強い変質者や野生動物が出没した際、それらはお嬢様や坊ちゃまに危害を加える可能性があります。そんな時の為に、今から取るべき護身術をお教えします。』


そうだ、確か私は〇〇にこの時の為に護身術を教えてもらっていたんだ…。

ありがとう〇〇。早速実践させて貰う。


『まずは脳震盪を起こさせます。顎を思い切り強打させてください。』

(こいつの顎は何処だ。)

ぷるぷるスライムに包まれているせいでどこに何があるのかが分からない。 


スライムの下部分はきっと顎ではないだろう。

そこまであるなら、中の本体は顎がしゃくれ過ぎている。

これで顎と別の場所を間違えてしまったら、私は巨大な隙を作ることになり、結果的に私が脳震盪を起こすかもしれない。


こいつ…、護身術を見越して予め打たれる場所をわからなくさせるとは、中々に頭が回るようだな。

護身術で状況が切り抜けれないとなると、もうどうしょうもないのでは?

早いところ何とかしないと後ろのやつが動き出してしまう。


何も打開策が思い浮かばずに思い悩んでいると、目の前の男(?)が話しかけてきた。

「あの君、もう大丈夫なの?」

「全然大丈夫な分けないだろ?」

そう言った瞬間、男の顔色がさっと悪くなった。


「大変じゃないか!さぁ早くベッドで寝るといい!おい零号!この子を連れて行ってあげて!」

「了解でございます。」

どこからか声が聞こえたと思ったときには、私の足は地面についておらず、先程の巨体の腕に持ち上げられていた。


「ぇっ…ぁうあう」

余りに予想外な展開に脳がついていけない。

一体どこから声を発しているのか、何となく動きはするんだろうなと雰囲気で察しはしていたがもうちょっと危ない感じじゃないのと色々と疑問が渦巻く。

しかし、脳と口は連動しなかった。

口から戸惑いの声が小さく漏れ出るだけだった。


ぐるぐると色々な思いが駆け巡り、深く物事を考えれない私の脳内は完全にショートし気を失った。


注射して風邪引いて治って直ぐ腹痛に見舞われて便秘なって治りました。

めんへらきよし

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