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あやしの妖の世  作者: 朝陽
~出会い編~
3/7

雪ん子から始まるようです。

ゴオオオオォオオォォォ!!


目を覚ませば最初に視界に写ったのは荒れ狂う雪山でした。


『確かに自然から生まれたけど…氷山から生まれるなんて聞いてないわ天使。それに…なんで体が小さいの?身長は170cm に設定したのに。』


でもその他は間違いなく設定した通りのようだ。


水色で銀に輝く髪色。長さは足首まであるロングストレート。目は地球の青色。肌は白。

服は白の振り袖風。頭には雪の結晶を象ったレースの袿を被っている。

更に種族は雪女だ。


『…子供から始めろってことね。』


それなら仕方がない。赤ん坊から始めるよりはいい。


『さて、先ずは安全な場所と住む家を探さないとね。』


ここは私が生まれた場所ではあるものの、寝られるような場所ではない。洞窟とか木の虚でもないかしら?


テクテクテクと雪に埋まることなく歩き続ける。人間だったら凍死しているだろうけど、雪女である私には暖かく感じる。不思議だ。


『あ、森がある…』


一時間くらい歩いた先には森があった。針葉樹が沢山ある森のようだ。


『凄い大きいのね。樹齢はどれくらいなのかしら?古の杉の木みたいね。』


大人20人は必要な程の太い幹だ。これなら虚もありそう。


『あ、あった!』


木の股…根がある場所に大きな虚…穴が空いていた。中に入ると中の部分が何もなかった。とても広い空間になっていた。


『虫とかいないし、誰かのお家でもなさそうね。よし、家にしちゃおう!』


そうと決まれば家を改装しなければ。


『土の上で寝るわけにはいかないから氷で覆って…と。後、何か探さないと寝られないわ。毛皮とか?う~んちょっと怖いかも…。』


地面の整備は済んだから外へ役立てる物を探しに行く。


でもまさか初日で運命的な出会いをするとは夢にも思わなかった。




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