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東方労働記 〜 Beautiful Labor Days  作者: すのう
番外編(茶番劇)
9/28

Happy Birthday to 爺‼

オリキャラプロフィールの爺さんの誕生日が適当に決めたら、今日…というか…書けてなかったら昨日かもしれませんが

過ぎていたので、ちょっと短い番外編をつくりました

二話後半までの繋ぎだと思って下さい


※全て会話文です

一同:「玄司さん! お誕生日、おめでとうございます‼」


玄司:「おぉ、これはこれは。 こんな爺の為に祝いの席を設けて頂けるとは、何ともありがたいことですな」


氷梶也:「何言ってんのさ、玄爺には昔からよく世話になったし。 これくらい当然だって」


華恋:「こら! 玄司さんは年長者なんだから、ちゃんと敬語を使いなさい」


氷梶也:「おっと、そうだな。 すみません、玄司さん」


玄司:「いやいや、無理をせんでも良い。 お主には小さい頃からそう呼ばれておったしな、そのままでも(わし)は構わんよ」


氷梶也:「ああ、そうですか?」


玄司:「しかし、外ではしっかりとした大人な対応をせねばならんぞ。 お主ももう大人なのじゃからな」


氷梶也:「は〜い」


華恋:「はぁ…全く…。 あれ、そういえば、カー…奏は?」


樹希:「奏君なら、さっき台所へ向ったよ」


奏:「ほら、できたぞ」


華恋:「うゎあ、何そのケーキ!? 買ってきたの?」


奏:「馬鹿言うな、そんな金はない。 お前らが集まる前に作っておいたんだよ」


氷梶也:「凄ぇ! 奏って本当器用だよな」


樹希:「奏君ケーキ作れるんだね。 練習でもしたのかい?」


奏:「まぁ、以前冬休みにクリスマスフェアの急募してたので、その時に一度だけ」


華恋:「……あんたバイト幾つ掛け持ちしてんのよ…? 」


奏:「いや、一日しかやってねぇよ。 日給が驚くほど良かったんだ。 やるっきゃないだろ? 」


樹希:「でも、ケーキって上手く作るのは難しいんじゃないのかい?」


奏:「そんなことないですよ、これくらい作業してる人の動き見てれば楽勝ですって。 まぁ、同じ味のものしか作れないんですけどね…」


華恋:「………」


氷梶也:「どうした、華恋?」


華恋:「いや、何でも…」


華恋:(私…そこまで上手くできない……)


奏:「それで、どうよ主賓」


玄司:「奏…お前と言うやつは…。 儂は…儂は…」


奏:「別に、良いって。 昔、世話になってたのは確かだからな」


玄司:「儂は…クリームが苦手なのじゃが」


一同:「…………」


奏:「そうかそうか…嫌なら無理して食わなくても良いんだぜ、ジジィ」


玄司:「いや、食わんと言うか食えんのだ。 あの甘さはどうも儂には合わんのでな」


奏:「………お前、少しは孫の好意を素直に受け取れんのか! これ作るのだってタダじゃねぇんだぞ‼」


玄司:「何を言うか、感謝しとらんわけではないわ! ただ、もう少し気を遣えんのかと言っておるのだ! あんな甘ったるいもんなんぞ、こんな年寄りが好んで食う筈がないであろう!」


奏:「んだとぉぉ!」


華恋:「はいはい、そこまで。 折角の祝いの席なんだから、あんまり騒がないの! ほら、ケーキはそこに置いて」


樹希:「そうだよ奏君。 それに、玄司さんはこう言ってるけど、孫の好意を喜ばないお爺さんはいないものだよ」


奏:「何か…釈然としねぇ…」


氷梶也:「じゃあ、気を取り直してプレゼント渡しと洒落込むぜ。 じゃあ、まず俺からな」


玄司:「ほぉ、プレゼントとな? 贈り物など、もう何年ぶりかのぉ」


氷梶也:「はい、どうぞ」


玄司:「おぉ……これは? どういったものなのかね?」


氷梶也:「どいったって…最新のオーディオプレイヤーだよ。玄爺、演歌好きだろ? マイク付きイヤホンを付ければカラオケ機能付きだぜ。 ああ、ちゃんとそれも附属してるから。 存分に歌ってくれ」


玄司:「いや…儂は機械は…」


華恋:「はぁ…あんた、もっと玄司さんのことを考えて選びなさいよね」


氷梶也:「何⁉ ちゃんと考えたぞ! 一番好きな物を贈ろうとした結果がこれだ」


華恋:「その結果、使えない物渡しても意味ないでしょ! 贈るなら、もっと日常的に使ってもらえる物を贈りなさいよ」


氷梶也:「じゃあ、華恋は何持ってきたんだよ?」


華恋:「私はこれよ」


氷梶也:「何それ、下駄?」


華恋:「どうぞ玄司さん」


玄司:「おお、ありがとう華恋ちゃん。 しかし…これは…」


奏:「うゎ〜…何だよそのカラフルというか…奇抜な鼻緒…?」


華恋:「えへへ、可愛いでしょこれ。 日常的に使ってもらえるし、これが良いかなと思って」


奏:「……爺さん…これ…履くのか?」


玄司:「ん…? …ぅあ…あぁ…」


奏:「まぁ、そうなるわな…」


氷梶也:「華恋。 もっと玄爺のこと考えて選べよな」


華恋:「何よ⁉ 良いでしょこれ? それに、あんたにだけは言われたくないわよ!」


樹希:「まぁまぁ、二人とも玄司さんのことを想ってよく考えて選んだということはちゃんと伝わったと思うよ」


氷梶也:「そう言えば、樹希にぃは何もってきたの?」


樹希:「僕はこれだよ。 はい、どうぞ玄司さん」


玄司:「おお、すみませんな樹希殿。 ほぉ〜これは、なかなか良い湯呑ですな」


樹希:「やはり分かりますか? 行きつけの店に置いてありまして、一目で気に入ったので玄司さんにも、お一つ如何かと」


玄司:「そうですか、ありがとうございます。 しかし、こんなに良い物を頂けるとは…何とも申し訳ない」


樹希:「いえいえ、僕は今でも普段から御世話になってますから。 これくらいのお返しは何でもありませんよ」


玄司:「そうですか…? では、ありがたく頂戴いたしますぞ」


樹希:「はい」


華恋:「やっぱり、樹希さんは大人ですね」


氷梶也:「でも、お年寄りに湯呑ってのは、凄いふつ…ぐはぁ!」


華恋:「あんたは、少し黙ってなさい」


氷梶也:「くぁ〜痛ぇ…暴力反対だぜ華恋…。 そう言えば、奏はプレゼントねぇの?」


奏:「お前…俺より復帰早いよな…。 プレゼント? そんなもん買う金あるか! 材料費に消えたわ!」


華恋:「じゃあ、何か一つ御願いでも聞いてあげなさいよ」


奏:「何で俺がそんなこと…まぁ、やってやらんことはないが…」


玄司:「ん? 何じゃ、奏。 儂の願いを叶えてくれるのか?」


奏:「まぁ、この際仕方ないし、金がかかることはできんからな。 ほら、何かして欲しいこと言ってみろ」


玄司:「ならば、願いは一つ。 今直ぐ御社家を継いで当主になれ」


奏:「予想はしてたけど、やっぱそれしかねぇのかよ⁉ 嫌だって言ってんだろ!」


玄司:「これで儂ももう70近い。 いつ何時何があるかなど分からんからな。 とっとと継いでもらわねば困るのだ」


奏:「うるせぇ晩年健康体が! 暫く死にそうにないだろうが! とっととくたばれや!」


玄司:「何を言うか、貴様を継がせるまでは死ぬわけにはいかん!」


奏:「じゃあ、俺が死ぬまで精々頑張って生き延びてみろ! 兎に角俺は継ぐ気なんてないからな!」


華恋:「ちょっと、奏。 どこ行くのよ? ちゃんと玄司さんに謝りなさい!」


奏:「知るか! 俺は向こうの部屋で待ってるから終わったら呼んでくれ」


華恋:「ちょっ 待ちなさい奏!」


氷梶也:「ははは、じゃあ玄爺、樹希さん。 俺二人見てくるんで、ちょっと待ってて」


樹希:「手が出そうだったら止めてあげてね」


氷梶也:「ははっ ムリムリ。 じゃあ、行って来ま〜す!」


玄司:「全く騒がしいのぉ…。 すみませんな…また奏が…」


樹希:「いえ、十分楽しいですよ。 玄司さんは如何ですか?」


玄司:「ええ、儂も久しぶりに楽しかったですぞ。 こんな風に祝ってもらうことなど、始めてですからな。 じゃが、あの子等には悪いことをしてしまいましたな…なにぶん、今の若者には着いて行けぬもので…」


樹希:「喜んで頂けたなら幸いです。 あの子達ならきっと大丈夫ですよ。 皆、良い子達ですからね。 帰ってきたら一言『ありがとう』と伝えてあげて下さい」


玄司:「……そうですな」


樹希:「はい」


玄司:「ああ、樹希殿。 そこの皿を取って頂けますかな?」


樹希:「ははは。 やはり、召し上がりに?」


玄司:「食べなければ…勿体無いですからな」


樹希:「では、僕は御茶を淹れてきます。 たまには紅茶も悪くはないでしょう」


玄司:「はい、御願いします」


樹希:「奏君、喜びますよ」


玄司:「はて…なんのことですかな?」


樹希:「ふふ、では行ってきます」


玄司:「ふんっ…全く……。 はむ……ぅむ…甘過ぎる…じゃが。 悪くはない」

老人の口調は難しいですね

まぁ、たまにはこういう話を書くのも良いものですね

では、引き続き頑張ります

近い内更新します

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