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ウチら、相性抜群コンビ

「ご主人、ここ暗くてよく見えないんだけど」


「そりゃ、ダンジョンの中が明るいのはゲームだけだよね」


やってきた洞窟の中は明かりが届かずに真っ暗であった。


ゲームのように都合よく……などという事は無いので、用意していたアイテムを雲母に手渡した。


「これってサングラス?

暗い場所にこれ着けたら危険じゃね?」


「騙されたと思って着けてごらんよ」


「ご主人が私を騙す事はないで……おお、なにこれ!?

中が綺麗に見えるんだけど!!」


「ミリタリー物に出てくる暗視ゴーグルをイメージして作ったんだ。

ただ、見た目がよく分からなかったからサングラスみたいになっちゃったけど」


「いや、逆にこれがオシャレで良いんじゃん。

デカめのサングラスとかマジウケるわ」


「あ、あはは……気に入ってくれたなら良かったよ」


実は何も考えずに僕のサイズに合わせてただけというのは黙っておこう……結果オーライだ。


「それで探してる石?ってのはどんなん?」


「それもそのサングラスに表示される機能が付いてるよ。

目的の鉱石が取れそうな場所を見かけたら、その場所が光るようになってるから」


「へぇ……ほんとにご主人って凄いね」


「イメージ錬金が凄いだけだよ」


そんなことを話しつつ洞窟の中へと足を踏み入れていく。


「お、あったあった。

これだよね?」


「そうそう……とく迷うことなくこんな密集地に来れるなんて運が良かったよ」


雲母の先導で訪れた小部屋のような空間。


そこでは壁一面に鉱石反応がある当たり部屋であった。


「え?入り口から見えてたってしょ。

だから迷わずにここに来たんだけど」


「え?僕の方には途中まで反応が……って、そうか!

雲母の方はアイテムの増幅効果が上乗せされてるんだ」


このサングラスも錬金術で作り出したアイテムであるため、当然ながら雲母の特性で効果が増幅されている。


そのため、自分が着けているものよりも探知範囲が伸びていたのであろう。


「やっぱりご主人と自分の相性は最高って事だね」


「はは、本当に特性に関しては相性が抜群だからね」


「もう、特性だけの話じゃないのに!」


むくれる雲母を宥めつつ、当たり部屋での採取を始める。


確かに雲母とは仲良く話せているのだが、彼女は腕輪で作られた人格である。


あまり感情移入してはいけないと、心を鬼にして彼女と接するのであった。

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