黒猫ツバキと銅鏡ちゃん・おまけ
♢おまけ・その1
アマテラス「咲蘭殿を見習って、妾も小説を書いてみたぞ!」
コンデッサ「おお~。凄いですね、アマテラス様」
ツバキ「偉いニャ」
咲蘭「ふむふむ。良いのぅ、良いのぅ」
アマテラス「なんと自伝じゃ! タイトルは『【日輪は沈まず――妾は如何にして不滅の太陽神となりにしか】 ~波瀾万丈・栄光の生涯を綴った感動の長編大作!~』」
コンデッサ「…………」
ツバキ「……ニャム」
咲蘭「…………」
アマテラス「何故、黙る」
コンデッサ「それでは、読ませていただきます。え~と……『父の左目より出でにし時、妾は既に太陽神であった。 -完-』……………………え? これで、終わりですか?」
アマテラス「終わりじゃ」
ツバキ「小説は、確かに終わってるニャ。本文よりもタイトル名のほうが長いニャンて……アマちゃん様の頭の中も、終わってるニャン。ヘッドがエンドにゃ」
アマテラス「なんじゃと~!」
咲蘭「やっぱり、アマテラス様は『銅鏡ちゃん』じゃのぅ……」
コンデッサ「ですね」
♢おまけ・その2
アマテラス「また小説を書いたぞ! タイトルは『【乾燥人生からの脱出――オレは、どうやって救われたのか?】 ~直射日光ニッコニコ~』じゃ」
コンデッサ「…………」
ツバキ「……ムニャ」
咲蘭「…………」
アマテラス「コンデッサ、読むのじゃ」
コンデッサ「分かりました…………『オレの人生は、乾ききっていた。オレは、救いを求めた。洗濯物を干したら、直射日光で朝のうちに〝乾い〟た。オレは、救われた。太陽万歳! ビールが美味い。朝日・超・ドライ! -完-』」
ツバキ「…………」
咲蘭「……5点」
アマテラス「5点満点中の5点かの?」
ツバキ「アマちゃん様、欲張りすぎニャ。多分、10点満点中の5点ニャン」
コンデッサ「いや。どう考えても、100点満点中の5点でしょう?」
アマテラス「そんなことは無い! もしかしたら、3点満点中の5点なのかもしれんぞ。素晴らしすぎて、満点をオーバーしてまったのじゃ。きっと、そうじゃ! のぅ? 咲蘭殿」
咲蘭(1000点満点中の5点……)
♢おまけ・その3
アマテラス「いや~。売れっ子の作家は大変じゃ~」
コンデッサ「…………」
ツバキ「………ニャ」
咲蘭「…………」
アマテラス「執筆に集中するために、岩戸の中に籠もりっぱなしの毎日じゃ。缶詰状態じゃ」
コンデッサ「銅鏡ちゃんは」
ツバキ「ズッと岩戸にょ中から」
咲蘭「出て来なければ良いのに」
アマテラス「酷い! ツバキに猫缶を上げようと思って、持ってきたのに」
ツバキ「アマちゃん様は、良い神様ニャン。《缶詰の太陽》にゃ!」
アマテラス「じゃろう?」
コンデッサ「その称号、OKなのですか……」
咲蘭「やはり、銅鏡ちゃん」
~おしまい~
ツバキ「またどこかで、お目に掛かりたいニャン」
♢
※注 日本神話のアマテラス(天照大神)は、父神であるイザナギが黄泉の国から戻ってきて、禊ぎをしている最中、左目を洗った際に生まれました。変な生まれ方(!)ですが、ローマ神話の女神ヴィーナス(ギリシャ神話のアフロディーテ)の誕生の仕方は、もっと変です。変態的すぎて、ちょっとココでは書けません……。
♢
スサノオ「姉上! 俺も小説を書いたぞ!」
アマテラス「ほほぉ。見せてみよ」
スサノオ「ジャンルは 『なろう』界隈で流行っているらしい〝追放モノ〟だ!」
アマテラス「……お主にピッタリなジャンルじゃの」
スサノオ「主人公は追放された先で、八股をしている悪いハーレムヤローから美少女を救い出すんだ! 俺Tueeeするんだ!」
アマテラス「それって、お主がした〝八岐大蛇退治〟なのでは……」