最速で高ポイントを取って人気作家になりたいって? そんなミニマリスト(?)なアナタには恋愛ジャンルをオススメ。
今回はなろう最激戦区、恋愛ジャンルとファンタジージャンルの比較について。どちらがより効率よく、狙って高ポイントを取れるのかについて考えていきたいです。
先に結論から言えば、論理的に考えて恋愛ジャンルの方が圧倒的に高ポイントを取りやすいです。これはもう断定口調で言っちゃいましょう。
何故か。
気になりますよね?
早速、目から鱗の視点で語っていきましょう。そうすればきっと、納得して頂けるはず。
“恋愛”と“ファンタジー”。
この二つの言葉の指すものは何か。
なろうにおける二大ジャンルと言っても過言ではない両者ですが、実は二つの言葉が内包する“情報量”にはかなりの違いがあるということにお気づきでしょうか?
例えば、“食堂”についての物語を書くことと、“食べる”という行為についての物語を書くこと、どっちが簡単でしょうか。もちろん後者ですね。より範囲が限定的です。
食堂についての物語、であれば誰がどのような食堂で何をするのか、その作品のテーマは、締め方はどうすればいいのか。考えることがたくさんあります。その上で面白く書き上げる為にどういった要素にフォーカスすればいいのかまで勘案しなくてはなりません。
食べる行為についての物語なら主題はそもそも食べることなので、エンディングは食べ終わること、そしてどこにフォーカスするかというともちろん、食べるという行為そのものになるはずでしょう。キャラや世界観は考えないといけませんが。
何を言わんとしているかもうお分かりですね?
“ファンタジー”とは、世界そのもの、その作品の世界全てを指す言葉です。
対して“恋愛”とは、人が恋愛をするという行為のみを指している言葉なのです。
ということは、狙って高ポイントを取る為に検討するべき事項は、“恋愛”の方が遥かに少なくて済むということです。
ファンタジーはその定義自体が作者によって千差万別ですが、恋愛はそうではない。
ファンタジーのエンディングは人によって全く異なってくるが、恋ならばそんなにブレはないはずです。
恋愛ジャンルの結末は概ね、“意中の相手と結ばれる”ことに集約されるからです。
悲恋物なら別れになるでしょうが、こちらはあまりウケないのでここで考える必要はありませんね。
ランキング作品を眺めてみてください。
実際のところファンタジージャンルにはハイ・ローを問わず微かなブレがある。微妙に、その時々で流行りが移り変わっている。いまや異世界転生/転移よりも現地主人公の方がウケるようです。
そして厄介なのは、その時の最新の流行りに合わせて書き出しても、お話が軌道に乗る頃には別の流行りが発生していて人気を得られないという事態が起こり得る。この辺は運の要素が大きい。
対する恋愛ジャンル。こちらの流行は読むのがとても簡単です。ランキング上位の作品のタイトルを眺めているだけで理解できますね。異世界恋愛なら“婚約破棄”と“悪役令嬢”。ゲーム的世界で主人公が自身の運命を変えて意中の相手と結ばれるまでを描く。現実恋愛なら地味系主人公が何故か美少女にモテる話。これだけでそれなりにヒットさせられると思います。基本的な文章力があれば、の話ですけど。
ファンタジーは流動的ですが恋愛はそれほどでもない。ウケる要素がそんなに変化しない。これはそもそもジャンルとして考えた場合、両者には圧倒的な“情報量”の違いがあるからなのです。
世界そのものを指す言葉と、人間のたった一つの行為を指す言葉。
それらを同列で扱っているのだから、効率を求める作者がどっちを攻めればいいのかは自明でしょう。
他のジャンルについても多くは世界そのものを表しています。SFしかり、VRMMOしかり。あるいは作風を表しているもの。純文学、ホラー等ですね。いずれも抽象的です。
なぜ、“恋愛”だけがここまで具体的でありながらジャンルとして成立しているのか。
需要があるからです。他を押し退けるほどの高い需要がそこにあるからに他なりません。
恋をしたい。愛されたい。誰もが憧れるからこそ、恋愛物はいつの時代も廃れない。
ファンタジーなんか、恋愛に比べたらいつ流行が終わるかもわからない儚いものです。
そして恋愛なら読者の求めているものは読み易い。ウケ狙いし易い。だって、みんな幸せな恋をしたいでしょうから。
なろうなら、ハッピーエンドはまず絶対として、メインの読者層を想定しつつ、結末へ至るまでにどれだけ“都合よく”物語を進めるかが重要になってきそうですね。
具体的にもっと語ってもいいのですが、ここから先は秘密!
僕も恋愛ジャンルを攻めてみたいのです!
自分のロジックを証明してみたい!
いやいや違うな、一日で1000ポイント以上稼ぐ経験をしてみたいのだ!(本音)
てなわけで、こういう視点で恋愛とファンタジーについて比較したエッセイなんか過去にありましたか? 無いでしょ? 凄いでしょ?
軽くアピールして今回はここまで。
次回は後回しにしていたソシャゲとなろう小説の類似性の指摘から、読者のニーズについての話をしていきましょう。
それでは!
テンプレに沿ったファンタジーを書いたのに全然ウケねぇじゃねぇか!どうなってんだ!ていう人は罠に嵌っています。流行の移り変わる速度を見落としている。
そういう挫折を味わった人こそ一度、恋愛ジャンルにトライしてほしい。きっと、手応えを感じられるでしょう。
僕もいずれやりまっせ!待ってろよ、恋愛ジャンル!!