第四章 単なる技術の問題だ 07 エヴァ超え
なげーな。
何が言いたいんだよ。
続きがあっても別にいいけど、章ぐらい変えたら?
そんなお叱りが聞こえた気がしたので、ここでちょっと雑談を挟みます。
まあ要するに、さっきので終わりだったら、あーやっと解放されたー感を味わえたわけじゃないか。
だから本当はまだ続くけど、一旦そういう気持ちになってほしいというか。とりあえず演技でいいから、『次回作にご期待ください』と口に出していただいて。飯食って風呂入って寝て起きて、またいつか暇ができたら。俺の話を聴くことよりも、解決できない悪循環に、繰り返されるリリックスに、強いストレスを感じる周期が再び襲ってきた頃にでも。今週の本命をあらかた憶えてしまった後では、再起不能になる未来まで鮮明に見えている青二載にさえ食指が動いてしまうように。無理せず戻ってきてくれればいいかな、と思います。
面白くないんだ。
以下のおまけは。
要するにが多いけど本当に。
第一に、俺が活躍する話を俺は上手に語れないから。腰を低くしながら躍動すれば、滑稽にしか着地できない。第二に、かけっぱなしにしておくべきである序盤と同じテンポでは描けないから。最後には自然さを二の次にして、ねじ込まなきゃいけない解がある。第三に、最新の体験談込みで高得点を取る気だから。一日の出来事を変換するのに、ひと月もふた月もかかったりする。これ以上“加筆修正”とやらに、貴重な語彙量を分配するわけにもゆかない。
独立させられるまでクオリティを高めるという道を、簡単に諦めるなとも聞こえるけれど、俺みたいなカスが何をどうすれば、“エヴァ”を超えられるというのかね?
カリスマには、経歴には、才能には、センスには、量で立ち向かうより他にない。
それなら俺はここでは端から、百点は狙わないことにする。




