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第四章 単なる技術の問題だ 03 人間扱い

 その大変ことが、今まさに現実のものとなろうとしていた。


「不自然だ!? リアリティがない!? 現実の生身の本物の女子は、陰弁慶なオッサンをホイホイできるイマジナリー二次嫁ほど、話の展開に都合よくエロくはならない!? ノン!」


 待て待て、お前まさか自分が、清楚系の嫁キャポジに座っているつもりでいたのか?


「そうゆう話ではないのです……。芸人が司会で俳優がゲストな大人の有料チャンネルでは、ニプルもショーツも丸出しな艶女が、大はしゃぎでクイズに参加しています……。ゴールデンでも白水着だからパンツじゃないもん。ネット小説ってうら若き乙女が脱いじゃいけない縛りのある、勝ち組マダム様々の、お昼の情報バラエティ番組だったんですか!?」


 何のためにこうまでして阻止せにゃならんのか、我ながら虚しくなってきた。


「徹頭徹尾文字じゃんなのに! これ以上ご想像におまかせられてたまるか!」


 絶対に勝利を掴むことのできる、メタな発言をするのは卑怯だ。


「少年漫画でさえコミックスでは解禁しているのだから……」


「女の子だけでわいわいやるのとはまた違うんじゃないの?」


「深夜アニメで見たもんっ!」


 何のどこをどう見たのかは知らないが。条例をかいくぐれる上にお友だちからも需要があるのは、絶対にこういった生々しいお姉さま二人組との湯沐(とうもく)シーンではなかった。というか俺と寧鑼ねいらはまだきょうだいだから、羞恥もそれほど無いけれど、こあくちゃんの意見はどうなんだ?


「まあだから、そのためのななめちゃんでしょ? なんかあったら守ってね♪」


 そういやこいつの、はしたなくはないかもしれないが間違いなくあられもない姿は、もう既に見ていたのだった。

 いい機会だから――?

 ふうむ。


「クリエーター、芸人……、クリエーニンとして! 取材、こん……、浴リポの練習をしないわけにはいかないわ!」


 そうだ俺はまたしても失念していた。

 人間扱いという言葉に最早、神様扱いという意味は、残されていないのだということを。

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