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第四章 匍匐漸進 007 騏驥過隙(仮)


        7



 どっちでもいいだろうに。

 高速でスピンするティーチャーを待ち侘びながら、交番を止まり木にしてさえずる少年少女は、きっとこんな風に捨て鉢な気持ちで夜の街を徘徊するのだろう。

 お前らは屠所としょひつじか。

 洋画の撮影中じゃなくてよかったな。


 ジュンジュアロイのやつは通常営業だった。

 ここで肌を焼いているらしい。

 隣のデッキチェアが空いていた。

 断りもせずにどっかと座る。

 脚まで不遜に組む始末。


 ウルカリオンを呼んで来させる。

 メドウユウラを舐めさせる。

 その画は可笑しくてちょっと笑えた。

 耳より首筋が良いらしい。

 揉め。


「珍しい? なにが。当然の帰結だ。ルリセのやつは正しかったよ」


「はァ? 何言ってんだお前。それは矛盾じゃないのか、え? 食われるとこを見たんだろ? だったら感情任せな復讐のどこに、」


「だからこそだ」


「あん?」


「いい加減しつこいんだよ、ボケどもが……」


「……、はン」


 イソヒヨドリが飛んだ気がした。


「生きた心地が欲しかったのか? それならやっぱり珍しい」


 僕は何も答えなかった。

 こいねがう馬はじょうなり。

 いきなり合併ではなく、ひとまず同盟を結ぶということで、話はまとまったらしい。

 八月二十七日、午前十一時、《騏驥雷撃団(スタリオライトン)》は、カレタ島に上陸した。

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