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第三章 肉声祭 006 オコローリヨ・ネンネーシナ(仮)

「チッキショォオオオオオオッ!!」


《キッス・ザ・ジェリービーンズ》の母船へ降り立った《レモンライム》が、アドミナブル&サイからの――頭を抱える。

 これだけは、この嗜好だけは、絶対に最期まで隠し通すつもりだったのにぃぃぃいいいっ!


(眼鏡フェチで首に目がない三段腹マニアの変態でーすで、充分へりくだられていたよ!)


「だから最初っから『オコローリ・ネンネーシ』だっつってんだろ」


「いやいやいやいや!? きいてないwww 質量保存しなさいよ!? なんなのこれ!? 地中海の潮騒薫る、ちょいワル鷲鼻だったじゃん! デルァックァ、ペル、ファヴォーレ!? 点じゃん! 今! 線だよ! 今は! そのお鼻! 誰だよお前、かわいいな!?」


「うるせえなあ。どこにでもんだろうが、眼鏡外したら顔の印象変わるやつとか?」


「『乳首眼帯を乳首から外したら、陥没乳首の美脚のロリ巨乳に戻るゴリマッチョ』なんか、どこにでもはいないよ! 髪の色も黒いし、アアーッ! 丸顔に黒髪ショートもうわああ特例♪ というかお前ら全員ブラをつけろ! お前は別だよ、ジュンジューライばかやろう!」


「もぉーっ! あたしの人生こんなんばっっっか! わぁ~~~っ!?」


「おあぁおコココ!?」


『キャーッ!?』


 ばた。

 無理矢理感電させられたのと同じエフェクトで、効果が消えるに留まることなくコツコツマンと化した僕の口腔内へ、刺激的すぎる何らかの液体が、即☆ブチ込まれた。

 ごぼ!?


「デージー! レーアップ! レーンコート!?」


「メーデー! クレープ! グレープジュース♪」


 ウルカリオンすぺしゃる!!

 いや、マジで何が入ってんだ、これ。


 相談を受け、二つ返事でIDを教えたのが、僕の女好敵手、ウルカリオン・ウルフマインだった。

 自分に壁抜けのスキルがあれば、そりゃあ、惚れた相手に会いに行くわな? 勿論身内には黙って。


 陥没は哲学するまでもない。

 でべそ萌えなんて希代だろ?

 D・Fって言ったらおこ?


 僕は意識がなくなる前に、歌姫に感謝の言葉を述べた。メロディーを口ずさんで称賛に変える。逆膝アイマスクは失敗に終わった。長時間正座を続けられない、鏡餅猫あるあるで。


 誰が好きなのと自問してみる。

 今死ねたらいいと思った。

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