第三章 肉声祭 006 生きる力(仮)
連体詞、体言修飾、形容詞のようには活用しないわ。そうか、これが……。字面じゃなくて、何にかかっているかで判別。そうなんだよな。『が』単体は『が』でしかない。読むしかないのよ、九九のよに、毎日だろだっで。ニーダーナー奈良「。」ああ、それが基本だ。
手綱なり投網なり、なんでもあったのだろう。オコローリヨを回収した海賊船が逃走する。
連体詞? 形容動詞? だだだだ、だを付けて判別。大きな犬。大きだ犬。つまり大きなは、体言に連なる連体詞。YES綺麗だ形容動詞。
――中学国語文法を完璧に理解した自信、これが『生きる力』だったんだ!
そして九九のように歌うことが、何の関連性もない単語の羅列を最速で暗記する方法……。
にから受け身、自然に自発。することが可能、なさる尊敬。レルラレル助動詞。買って欲しいの欲しいの部分が形式動詞なの。こいつは基本、かな表記にした方が玄人っぽさを醸し出せるあるある(強調したいときは別よ)。KSFS、じょしの種類。《爽快感青息》。
ピュン。
「うわああああああああああああああああっ!」
「オコローリヨォォォオオオオオオオオオオオオオオオ――――――――――ッ!?」
次の瞬間、この僕、《生きる力マン・レモンライム》は、上空でのガチムチな腕組みをやめて、前のめりに恋をした。