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第二章 幸せすぎて涙出る 07 宿題キョンシー
えーと。うん。授業中にもう閃いてたから、別段ショックは受けなかったけれど、的中して嬉しい予感だったかといえばそうではない。
いや、大したことじゃない。帰宅すると今日もまた、俺の妹、つまり七七七瀬瞑鑼が、俺の机の上で仰向けになっていたというだけだ。
しかも昨日の水着姿で。
プールではしゃいで、パンを食べ、帰ってすぐに眠ったから、宿題を間違え、忘れ物をして、授業中は眠たくて仕方がなく、テストは散々で、体育ではいつも以上に大恥をかいたということらしい。だから宿題手伝って。――と、顔に貼ったA4用紙に書いてある。
前向きなやつめ。
まあつまり、人生とは、全体的にふんわりと向上しなきゃいけないものだということだ。
一進一退。
三歩進んで二歩下がる。
入れ物と人はある物使え。
俺はまたおへその中を確認したかったとぼんやり思いながら、
「がおーっ! ふがふが」
「んへへっ……!」