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勇者vs勇者のお話 終

新作小説を投稿しました!ご都合主義は相変わらずですが、是非よかったら読んでみて下さい!!

 出口から出て行こうとした俺達の背後から声が聞こえた。


「・・・・[銀光の制裁]」


「は?」

 これは・・・!?


「バカか!?[暗黒の外套]!」

 

 瞬時に[暗黒の外套]を発動させ、[空間把握]を行う。10倍となった感知範囲に引っかかった人の中から、バカ勇者の攻撃範囲に入っている人数を把握。およそ30人。王都人多すぎだろ!!というか騎士団が来すぎなんだよ!!


 次に[夜の帳]を発動させる。距離を離す起点は勇者。魔法の効果を受けるのはさっき把握した30人。

 [夜の帳]一回で魔法効果を及ぼすのは基本的に一人。しかし暗黒の外套のお陰で現在は10人が対象として指定出来る。

 [多重起動]で3回分の[夜の帳]を同時発動。ギリギリ効果範囲にはいらない程度に全員を転移させる。



 次の瞬間。


 大量の[聖光斬]と同じと思われる銀色の斬撃が、勇者を中心に球状となって一帯を覆い尽くす。


 そして、剣撃に巻き込まれた物は全て、


 家も壁も地面も


 全てが細切れになった。


 

 これが白銀の勇者の[勇者級技巧]・・・

「[白銀の制裁]・・・ねぇ。」

「す、済まないカズト。助かった。」

「いや、いい。流石にサタナキアでもこれはどうしようもないだろ。」

 悪魔の特殊能力はどっちかっていうと、心を惑わすものが多いからな。転移系の能力は持ってないだろ。


 あたりは勇者を中心にかなり広い範囲がクレーターみたいになっている。あらかじめ[勇者級技巧]の内容は調べてたし、発動にも気を付けてたから対応出来たけど・・・。


_______________________

[勇者級]

 白銀の制裁

 白銀の光によって形作られた斬撃によって、自分の現在装備している武器の間合いの20倍の距離にある物を全て切り裂く。

 使用した後は自分のスタミナ、魔力両方を半分ずつ消費する。

 残り:3回

_______________________

 

 一体何を考えてたんだか。俺がいたからよかったものの、一般人まで殺してたらどうするつもりだったんだ?

 勇者が民衆殺しかけてどうするんだよ。俺としては復讐はどうぞご勝手にって感じだけど、関係ない奴まで巻き込むなよな、まじで・・・。



 転移させた人たちは・・・うん。大丈夫そうだ。

 細かい調整は流石に無理だったから、尻もち付いてる位の人もいれば、めちゃくちゃ高い位置に転移させられて、そこから落ちたせいで足くじいたり折れたりしてる人もいるけど、細切れになるよりはいいだろ。

 回復魔法もあるし。


 距離を離すだけだからな。基本的に白銀の勇者の頭上方向に近ければ近いほど上に向かって移動させてしまう。

 まぁ、こんな転移をして基本的に足の骨折れてるのが一番ひどいっていうのが、異世界クオリティだなぁとは思うけど。異世界人頑丈すぎるだろ。



 バカ勇者は・・・いたな。クレーターの真ん中で気絶してる。傷はほとんど自滅したときの物だし、騎士団が向かってるから治療もしてくれるだろうし大丈夫だろ。

 いや、俺の心情的には一回死んどけ!って感じなんだけどさ。

 


 「カズト。」

 「なんだ?サタナキア。」

 「あいつは・・・思考誘導みたいな物をかけられていなかったか?あまりにも行動が滅茶苦茶すぎる・・・。」

 「えー?どうせヒロインが殺されたせいで悲劇の勇者くんみたいになっちゃってるだけじゃないの?いや、みたいというかそのままなんだけど・・・。」

 「そうか。それならいいんだが・・・。」



 ほんっとに迷惑だった。ヒロイン殺されて悲しみに暮れるなら一人でやれよな、全く。

 あと復讐するならもっと冷静になってからやれって話だよ。本当に。



 [暗黒の外套]も使っちゃったし。もっいない。


 そういえばなんか・・・[暗黒の外套]のデザイン変わった?フードが付いてるし、装飾も増えてるんだけど・・・。

 強化されてるのか?使えば使うほど強くなる系の奴なのか?

 うーん、よく分からんなぁ。目に見えて強くなったわけじゃなさそうだし。見た目だけなのかな。

 あ、効果時間切れちゃったもっと見ておきたかったんだが・・・。



 ん?「効果時間きれちゃった」?


 

 「あっ、やべ、ごめんサタナキア。俺のことちょっと背負ってって・・・」

 「ちょちょっ、どうしたカズト!?怪我でもしたのか!?」

 「いや怪我もひどいんだ・・け・・・ど」


 あー、[暗黒の外套]のデメリット部分がビシバシときてる・・・やべぇ・・・。体が動かなくなってく・・・。


 「サタナ・・・キア・・どっか隠れ・・・。」

 「あ、ああ!分かった分かった!!少し休んでいろ!」

 「たの・・ん・・・だ・・・」


 そこで、俺の意識は闇に飲まれていったのであった・・・。

 本当に締まらないなぁ・・・。

 

いやー、やっと終わりましたね。牢獄編。これでやっと王国巡りが出来そうです!!

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