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勇者vs勇者のお話 その1

(主人公のみ)続くどころか始まらないシリアス。

「捕縛しろと言った兵士には悪いけど・・・ここで死んで貰う。」


やっぱり素直にいかない・・・なんで?なんでこうなるの?なんでこんなに厄介事が絶対くるの?


「こえーなー、世界中で噂の勇者様は。もっと優しいイケメンって聞いてたんだけどなー?」


エミリオは本当に黙ってて欲しい。この状況でなんでここまで緊張感がないセリフがでてくるんだか。


「ちょっと待ってくれ!このうさんくさい奴はおいといて、俺は正教国の人間じゃないぞ!」


「カズト!裏切るなよ!」


ややこしい言い方すんな!!まじで正教国の人間だと思われるだろ!?


「今さらそんな言い訳通じると思ってるの?そもそも、ここに上がってくるまでに何人も殺してきたんだろう?そこまでしておいて、逃げられると思わないことだね。」


え?いや、殺してませんけど。多分。一人も。


「いや、殺してないんだけど・・・」


「人を人とも思ってないというわけか・・・。これ以上話す価値もないね。君たちを斬らせてもらう!」


ええ?なんだこの人の話を聞かなさは!?

てか誰だ!?俺達が人殺しとかいう嘘の情報流した奴は!


白銀の勇者が剣をこちらに向かって構える。逃げ場はなさそうだ。背中を見せたら斬られそうだし。

 


 手元の銀光を放っている剣は、恐らく[勇者の剣]だろう。その威力は言わずもがなだ。




逃げ場はない、だけど出口はすぐそこ!




こうなったら・・・やるしかない!



「仕方ない!!エミリオ・・・いくぞ!」


・・・


・・・・


・・・・・


・・・・・・あれ?予想してた反応がない。



「おいエミリオ!返事しろよ!!やる気あんのかおm・・・・。」




振り返るとそこには。




「は?」




・・・・・・・・・・・・・・










誰もいなかった・・・








・・・




・・・・



・・・・・



えっと・・・




・・・あいつもしかして





「[隠密]使いやがった!?この状況で!?」



きれいさっぱり姿は見えないんだけど。逃げていくような足音も姿も気配もなかった。




とすれば、あいつの技巧から考えられるあいつの行動は

俺と勇者くんが話している隙に









隠れる。




「ふざけんな!ほんとにこの状況でふざけんなよ!!流石に手伝ってよ!?ここまで一緒にやってきた仲だろうが!!」



一向に出てくる気配はない。逆によくこの状況で隠密なんか使えたな、とは思うのだが・・・。いや、達人技だとは思うが、ここで使うか?




はっ!まさか[隠密]からの騙し討ちねらいか!?

場所がわからないと攻撃にわりこんでしまいそうだが、俺には[要素の王]がある!これで、とりあえず位置把握をする・・・。

[要素の王]は魔力探知の超上位互換だ、これからはどんなにうまく隠れたとしても見つけられないはずが・・・




・・・ない・・・




・・・あの、ないんだけど。




・・・エミリオの反応、この付近で0なんだけど。




・・・隠れたんだよね?




・・・で、それなりに時間たってるんだよね?




ってことは。そこから導き出される回答は・・・



「あいつ[隠密]使ってから、そのまま逃げやがった!?」



クズか!?あいつはクズなのか!?



「へえ、仲間を逃がしたんだね。でも逃げようと、隠れようと同じだよ。僕の[心眼]があればすぐ見つけられるからね。」



どうぞ狩ってやって下さい!もうあいつなんて知るかよ!今までのフレンドリー感はどこ行ったんだよ!?「脱友」とか言ってただろうが!!


・・・あ、それでも探すのは僕を倒してからなんですね、勇者くん。


「でも・・・、最初は君からだ!」


戦闘が始まった


 勇者くんは単純にこちらに走ってきて、右から左へ剣を振ってくる。だが、その行動1つ1つの速さが尋常じゃない。



しかも・・・・。



「はぁ。やっぱりチート武器じゃないか・・・。」



大牢獄で手に入れ、ここまで使ってきた剣の刀身が綺麗に斬られてしまっている。折れるじゃない、斬れるだ。


咄嗟に刀身で受け止めるのを中止して、体を捻ったからギリギリ助かったものの・・・




こいつはやばいな。



仕方ない、目立つ所じゃ使いたくなかったし、本格的な戦闘では初使用だけど・・・。


「武器がなくなって戦意喪失かな?それじゃあ・・・死んでくれっ!!」


[魂の扉]を解放、中から鞘から抜き放つように2本の武器を取り出す。


 そしてその2本の武器で、相手の攻撃を()()()()()


 俺が避けると思っていた勇者くんは驚きを顕わにした。その動揺の隙を突いて剣を上に跳ね上げる!!


そしてガラ空きになった体に向かって、


 勇者くんの間合いの()()()()()()、武器で斬りつけた。



・・・えぇ、この体勢から立て直して、しかも避けちゃうんですか?



「な、なんだ・・・」



これは、かなり厳しい戦いになりそうだな。



「なんだその()()は!!」



黒い短剣は[黒の(ブラック・)殺戮者(リーパー)]

紫の短剣は[紫の(バイオレット・)拷問者(トーチャー)]



この2本。どちらも俺の[勇者の剣]だ。

そのうち白銀の勇者を主人公にして、外伝書きたいですな。

そっちの方が正直面白そう・・・

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