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大牢獄地下9、8階のお話

はい、遅れました。すいません。



[地下9階]


 地下9階についた俺達は、走っていた。


「カズトー?走れ走れー。」


「はあっはあっ。何でそんな体力あるんだよ!」


「走り方が違うからね。」


「後で教えろよ!それ!!」


 正確に言えば逃げていた。


 何から?


「何で牢獄に・・・トラップがあるんだよ!!」


 後を追いかけてくる鉄針の壁から。


「そりゃあ、むかーしむかしからある牢獄だからだよ?」


「言い方がウザいし納得できないわ!」


「じゃあ9階にはトラップが山ほど仕掛けられているから?」


「それを先に言っとけよ!」


 俺達が9階まできてから今までで既に5回はトラップに引っかかっている。これまでのトラップをダイジェストでお送りしよう。


 [一つ目]

 「あ、そこ気を付けて」


 「へ?」


 天井が落ちてくる。


 「ちょっ![疾風迅雷]!!!」


 ぎりちょん避けられた。


 [二つ目]

 「足下気を付けてね~」


 「気を付けるって、床が落ちる落ちるわけでもあるまいし・・・」


 床が抜ける、しかも底には槍が。


 「フラグ回収早すぎるんだよぉぉぉぉ!!」


黒の帳で逃げられました。


 [三つ目]

 「おい、エミリオ。」

 

 「なに?」


 「これどうなって・・・」


 「あ、そこに手を置いたらいけなかったね。」

 

 大量の矢が飛んでくる。


 「先にいえよぉぉ!」


 体をひねって避けました。


 [四つ目]

 矢を避けきって地面に手をついたらギロチンが壁のすきまから出てきました。

 

 「え。」


 避けられなくて吹っ飛びました。

 咄嗟に服で防御してよかったです。じじいの服やっぱりすごい。


 [五つ目]

 「おい!エミリオさっきから分かってんじゃ・・・」


 エミリオに問い詰めようと近づいたら


 「お、こんな所にスイッチが~。押してみよう~。」

 

 「おい!やめ・・・」


 鉄球が射出。かなり速いです。

 ↑

 いまここ



 「大体エミリオ!お前トラップの位置分かってんだろ!」

 

 「分かってるよ?」


 「何で、俺に教えないの!?しかもさっきは何でわざと発動させたの!?」

 

 「面白そうだからに決まってんじゃん。」


 「ふざけんなぁぁぁぁぁ!!」


 走っていると階段が見えてきた。走って飛び込む。


 鉄球は階段の入り口を一部吹き飛ばしただけで止まった。


 「はぁはぁはぁはぁはぁ、」


 「計画通り!」

 

 「先に言えって言っただろうがぁぁぁ!」


 階段の入り口は鉄球で埋まってるので後ろからはしばらく来ないと思われる。これが計画通りならすごいな。


 「兵士はトラップ引っかからないからね。必要な処理なんだよ。」


 「・・・なるほどな。確かにな。」


 「うまくいってよかった。さあ、先にいこう!カズト!!」


 「それ、鉄球以外に引っかかる意味あった?」


 「・・・。」


 「一発殴らせろぉぉ!!」


 「イヤだね♪」



そうして俺達は地下8階に到着した。 



_______________________

[地下8階]


 「おい、さっさとこの階の特徴教えろよ。」

 

 「了解♪」


 因みに殴れませんでした。

 

 「地下8階は、なんと!炎が噴き出ています!」


 「ああ、燃えてるな。」


 壁という壁から火が噴き出ています、熱い。

 

 「それだけです!」


 「本当か?」  


 「ほんとだよん♪」


 信じられねぇ・・・。


 「熱いだけなら大丈夫でしょ?」


 「まあ、とりあえず。」


 [要素の王]で炎の素になってる要素(エレメント)を操作すればなんとかなる。


 「じゃあいこう!」 

 

 「エミリオは大丈夫なのか?」


 「拷問に耐えるのは得意なんだ~。」


 「ドMか。」


 「違うよ!僕はサディスティックな方なんだ」


 今までを見てたら


 「否定する要素がねぇな。」


 「カズト君のこともいじめちゃうぞ♪」


 「もう十分いじめられてるよ!!!」


 地下8階は熱かった。壁という壁から火が漏れ出ていて、床はわざわざわ鉄でできているという親切設計。神様の服じゃなかったら燃えてたな。


 エミリオの服もなぜか燃えていなかった。


 あれ?心なしか火が強くなってるような・・・。


 「ここは一応処刑場みたいなものなんだよ。秘密裏に殺したい罪人のね。」


 「へぇ、でも火に耐性をもってる種族だと、殺せないんじゃないか?」

 

 「いや、ここにいるとなぜか苦しそうになって死んでいくらしいよ?」

 

 苦しそうになって・・・?

 

 「・・・酸素不足なのか?」


 「なにそれ?」


 「空気は階段と階段でかろうじて循環してるか?じゃないと火なんか出ないし。」

 

 それとも遠く離れすぎてると関係ないか?まずここ地下だからな~。うーん。そんなに物理とか化学とか得意じゃなかったんだが・・・。


 「[要素の王]、[要素感知・風]。」


 要素の流れを調べてみると、どうやらこの牢獄の壁の中に空洞があって地上から空気を流しているらしい。というか交換してる。で、壁一面から空気が来たり入ったりしている。


 まるで動物の呼吸のようだ。


 「うへぇ、この牢獄生きてるみたいで気持ちわりぃ。」

 

 「何言ってんの?」


 「何でもない、速く抜けよう。」


 「ふぅん。ま、熱くてやってらんねぇからな。階段見えてきたぜ、」


 この牢獄どうなってんだ・・・?というか苦しくなるのは結局なんで・・・。


 「ガス、とかか?だとしたら・・・。」


 ガスのもとになるもの。燃やすと毒を放つものが存在する。


 「おい、カズト。」


 「ん?どうした・・・」


 「逃げるぞ。なんかやばいのが来てる気がする。」


 「は?」


 エミリオが見てる方向をむく。何もいない。 


 「何もいないじゃ・・・」


 エミリオの感知系能力か?


 「大活躍だな、[要素感知]」

 

 俺が[要素の王]で感知したのは。


 「闇属性・・・?召喚術か?」


 巨大な闇属性の塊だった。


化学苦手なんですよね・・・。

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