脱獄のお話
エミリオってカッコいいイケメンなイメージだけど。お調子者なんだよね。
カズトってイケメンになったんだけど。お調子者なんだよね・・・。キャラかぶってる・・・。
「よし、じゃあ脱獄計画考えよっか。」
「いやいやいやいや、何で脱獄!?」
俺は現在エミリオという無駄にイケメンな金髪さらさら高身長、体格よし、性格はお調子者だが人に悪い気にさせない話し方を心得ているクソヤロウ・・・
はっ!違うそこじゃない。
エミリオという男と一緒に牢屋の中に捕らわれている・・・のだが・・・。
「いや、牢屋と言ったら脱獄でしょう?」
「何で「ラーメンといったらとんこつでしょう」みたいな言い方してんだよ!脱獄そんな簡単なことじゃないし、普通のことでもないよ!!あと俺は醤油ラーメンがすきだ!」
「らぁめん?が何かはしらないけど、脱獄の計画は大体たってるよ?」
こいつは何言ってるんだ・・・?
「だって、大体ここの構造は把握してるし、警備の人の動きも分かってるよ?あとはこの手錠を壊すだけ。」
こいつは本当に優秀なんだな・・・って、
「どうやってこの手錠壊すんだよ。魔法使えないし腕力でどうこうできるもんじゃねえだろ。」
「そこなんだよね~。逃げ出すにしてもこれがどうにかならないと戦えもしないしな~。」
・・・こいつやっぱりバカなんだろうか・・・。
「魔法じゃなければいいだけなんだよ。君精霊魔法使えたりしない?」
「精霊魔法ってなに。」
「エルフが使える魔法。」
「だったら使える分けねぇだろ!どう見たって俺は人間だろ!!」
「だよねー。ま、時間はあるし気長にいくかねー。」
ったくこいつは・・・って。
「時間は・・・あるのか?」
「あるよ?ほら、ここに処刑予定日書かれてるじゃん。」
「えっ?」
確かに小さいプレートがかかっている。そこに書いてあったのは
_______________________
今年
火の月
12刻
死刑
_______________________
・・・えっと。分からない・・・。読めるんだけど。分からない。基礎知識もっと貰っとけばよかった。
「どれ位あるんだ?」
「は?えっと、計算できない系だったの?カズト。」
くそっ!しらねぇんだよ!
「しょうがないなぁ!お兄さんが教えて差し上げようではないか!しょうがないなぁカズトは・・・いたいいたい!蹴らないで!」
「いいからさっさと教えろ。」
「へいへい。今が地、水、火、風の月のうちまだ地の月だから、半年はありますかねー。」
地、水、火、風、ね・・・1年を四つの月で割ってるのか。ってことはこの世界でひと月は元の世界の三ヶ月相当みたいだな。まあ、この世界にきてからそんなに過ごしたわけじゃないし分からないけど。
あと半年か・・・ってあれ。そういえばツクヨミ達は12月で考えてたな・・・。まあツクヨミが元の世界の知識を持ってればそうなるのか。
って、それで思い出したけど戦争だよ!地の月の最後にやるってことだろ!半年たったら終わっちゃうじゃん!やべぇ。準備もまだ完璧じゃないのに・・・。
「ん?どうしたんだーカズト?」
こうなったら・・・
「エミリオ。」
「なんだい?」
「脱獄するぞ。」
「お、やる気かい?いいねいいね!いつやる?」
そりゃあもちろん。
「ASAP。今からだよ!」
「お!いいねぇ!なんか作戦有りそうじゃん!どうすんの?」
・・・こいつもうちょっと驚いてもいいと思うんだ。
「これは誰にも言うなよ。」
そういって俺は[要素の王]を発動させる。属性は風だ。
エミリオの手錠に向かって
「[風刃]」
うむ。すっぱりだな。キレイに切れたもんだ。
「うおっ!外れたぞ!今のは・・・魔法?」
「詮索はなしだからな。」
やっぱりできたか。この手錠はあくまで[魔法]。人間が使う[~魔法]系統の魔法を使えなくしている。
そのため、精霊に願うことで発動させるエルフの精霊魔法は発動できるのだろう。で、そのことから考えたのは、[要素]って魔法じゃなくね。ということだ。
半分賭けみたいなもんだったけどうまく行ってよかった。
その後俺の手錠も同じように切ると、久しぶりに手が自由になる。
「ここからはお前の領分だぞ、エミリオ。」
「おう!任せとけ!じゃ、まず看守からスッたこの鍵で・・・」
用意はできてるみたいだし。俺は逃げるぞ!この牢獄から!
「よし開いたッと。心の準備はいいか、カズト。」
「ああ、もちろん!」
「よっしゃあ、いくぜぇ!」
「おう!」
脱獄開始だ!
「うるさいぞ!こんな夜中に!・・・ん?何やってる貴様ら!止まれ!![連絡!連絡!囚人二人が牢屋から脱走した!確保に向かう!]」
oh・・・。
遅くなってすいません。ちょっと忙しくって。
次週も更新します!お楽しみに!!




