勇者の剣のお話
続き
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[霊剣] 黒色の殺戮者
夜の女神が作り出した勇者の剣。切れない物はほとんどなく、折れることもない、神の裁きを与える剣。
持っていると気配が消えやすくなる。
勇者の意志により形を自由に変えることができ、属性として夜属性をもつ。
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[神剣] 紫色の拷問者
夜の女神が作り出した勇者の剣。地面に突き刺すと鎖が伸び敵を絡め取り、空間を斬ると闇の棘が敵を刺し貫く、神の怒りを伝える剣。
杖としての性質もあり、この剣を媒介として魔法を放つと威力が上がる。
勇者の意志により形を自由に変えることができ、属性として闇属性をもつ。
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完璧に魔剣ですありがとうございます。
いや、これ勇者の剣じゃないでしょ。もうこれ魔王の剣だよ?魔王の姿見てないけど。
「ルミナスがデザインしたんだっけ?」
「はい、そうですよ?」
「剣の名前は?」
「勝手に決まりましたよ?」
「そ、そうか。」
この剣はなるべくして魔剣になったんだな・・・
というか、
「なんで2本もあるんだ?」
「創造神様に二つ分貰いましたが?」
あのじじい、説明しなかったからなぁ。
「なんか剣のこと言ってた?あのじいさん。」
「なんかいってた気もするけど、忘れてしまいました。」
おいじじい説明しろ、どういうことだよ!
もういいや、うん、
「とりあえず試し斬りに行ってくるよ。」
「うん、行ってらっしゃい。」
ツクヨミっていつも無理して神様感だそうとしてんだよな。口調がばらばらなんだよ。前、無理するなっていったら、
「無理なんかしてない!」って涙目で言われたからな。
すると、いきなり森が開けた。
なぜか木がそこだけないのだ、まるで大きな力がぶつかり合ったような・・・
「ああ、ルミナスとフェンリルか」
すげーなー。結構広くなってるぞ、これ。というか森の守護者が森壊してどうすんだよ。
とりあえず勇者の剣についてた「意志によって形を変えられる。」ってのをやってみよう。
「[殺戮者]形状変化、刀。」
[黒色の殺戮者]を黒い霧が覆い、5秒たつと霧の中から黒い刀が出てきた。
「[拷問者]形状変化、鞭。」
[紫色の拷問者]を紫色の瘴気が覆い、同じく5秒で鞭となって表れた。
鞭はよくしなる、革のような素材になっていた。重さは変わらない。
その後いろいろと試したが武器どころか、盾や鎧、糸と言ったものまで何でもありだった。
で、次に切れ味だが、
[殺戮者]の方はフェンリルナイフを削いでいけるくらいの、つまりフェンリルの牙よりも鋭い切れ味があった。切れないのは竜の鱗とか、勇者の剣とかかな。
[拷問者]の方はフェンリルのナイフと同じくらいであった。まあ、これでも十分過ぎるほどだが。
次、[拷問者]の特殊能力。まず鎖の方だ。
剣を地面に刺してみる。すると周囲の要素が剣に吸われていく。
で、出てきたのが紫色の鎖だ。
鎖は自分で動かすこともできるが、対象を決めるだけで飛ばすこともできた。敵の動きを止めるにはいいだろう。
棘はまんま棘が出てきた。痛そう。
両方要素操作による体力の消費が激しいので、何回も使う訳にはいかなそうだな。[暗黒の外套]を使ったら別だろうけど。
これが俺の勇者の剣。禍々しいけど。
俺の相棒達だ。禍々しいけど。
そして、今気付く。
「これ、二刀流の練習しなきゃいけないじゃん。というか、剣術練習しなきゃいけないじゃん。」
勇者の剣を使えるまではまだ先が長そうだ。
勇者の剣、棒として使えばいいんじゃない?
そしてフェンリルのナイフがお役御免に。




