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突入準備のお話

八月が始まりました。


勇者の魔王城攻略は始まりませんでした。

魔王・・・それは遙か昔から伝わる、災害。


かつて邪神がこの世界に生まれたとき、生み出したと言われる世界の摂理であり。また、この世界に英雄を生み出す摂理でもある。


邪神はこの世界の森の奥深くに眠り、魔王によって与えられた絶望によって復活しようとしている。


人々よ絶望してはならぬ。それによってさらなる絶望が生まれてしまう。


神の子供たちよ、絶望してはならぬ。やがて「勇者」の名を背負う英雄が現れる。


そして、正義の名の下に魔王を討ち滅ぼすだろう。



~聖正教 教典より~





「なにこれ、うわぁ。」



神の子供って、いやその神が原因で邪神生まれてるよ?というか邪神って神達に封印されてるんだろ?その封印解くのってムリだと思う。

あと勇者って、英雄なんだ。正義の名の下に?(笑)

いるよー、ここに素敵な勇者様が。(草)




俺は夜の神殿にある書斎で、魔王についての文献を探していた。

まあ、対抗するとか、倒すとかじゃなくて、エンカウントしたときに逃げおおせるためにね。

魔王倒すなんてことは絶対しない。無謀だし、死にそうだもん、俺。

そんな世界を救うなんて大仕事、他の優秀な勇者様達にパスだ、パス。俺はフツーなんです。



そして見つけましたこの一品


「あ、カズト!見つけましたよ!これはどうですか!」


えっと、見つけたのはツクヨミ様です。


「うん、ありがとうツクヨミ。これでなんとかなりそうだ。助かったよ。」


「ほんとですか♪」


女神様。たかが勇者に褒められてそんなに喜ぶのはどうかと思う。あ、スキップしてかえってった。

こうして神様の幼女化が進んでいくのか・・・


まあ読もう。


載っていたのは、魔王城についてだった・・・。



ーー魔王城とはーーーーーーーーーーーーーーーー


魔王城とは邪神がかつて住んでいたと言われている城で、その城壁は壊れず、また不朽である。

素材もわからない物しかなく、どのような攻撃だったとしても壊れることはない。

特に隠し通路や罠のような物は存在せず、その城のあり方が邪神、そして魔王の強さを表している。

構造は下に図で記しておこう。


使われている構造だが、これも現在の技術・・・・


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





読んだ、読みました。


そして、長かった。


なんかこれ書いた奴。魔王城好きだったらしい。

どんだけ好きなんだよ!もう読み始めてから日が沈んで、また上がってきちゃったよ!?

ったく誰だよこんなの書いたの。魔王軍の一員なのか?こうやって勇者の体力奪おうって作戦なのか!?




ー著者:三代目勇者 クロームウェル・グラントー




先輩だったぁぁぁぁぁぁ!おい、敵の城だろ?そんなに語ってどーするんだよ。いや確かに後輩に役立ってるけどさぁ!



書きすぎだろ!






ま、まあそんなこんなことはあったが。

逃げ道はないな、これ。中で出会った魔王軍の一員は倒していくしかない。



テンプレ勇者だったら。



え、俺?俺は隠密使っていきますよ?戦いません。

戦えって?いやムリムリ。フェンリルに作戦立ててやっと相打ちに持って行けるレベルでどうしろと言うんだよ。


というわけでコソコソいくとするか。


魔王城は森を入り口からそのまま直線に抜けた場所にあるらしい。

歩いて・・・いやこっちにしよう。



「ということでフェンリルさん。送ってって。」


「む?なぜ栄光あるフェンリルである私が、おぬしなぞを背に乗せて走らなければならんのだ。」


「もし、おれが魔王城に行くまでで疲れたせいで、死んだらどうするんだ。」


「そんな物しらん。かってにし・・・」


「俺が死んだらツクヨミもルミナスも救えなくなるぞ?それでもいいのか?森の守護者。」



「ぐぬ。わ、わかったわかった、仕方ない。その日になったら教えろ。乗せてってやる。」



ふっふっふっ、車ゲットー。


「じゃあ、今日は準備するから明日ね。よろしくー!」


「くそっ。勝手にしてろ。」





こうして魔王城突入に向けての準備は整っていった。



しかし1つ問題が。


「武器が・・・ない。」








俺の今持っている武器は、全て俺のお手製である。

最近一番使うのはこれだな。

_______________________

嘴のナイフ(コカトリス)

切れ味はそこまでよくないが、刺突に関してはそれなりの威力がある。

_______________________


本格的な戦闘になると木の棒+[棒術]+[拳闘術]


ええ、ありますよ、武器。ただ、もうちょっといいやつないのん?自力だと限界あるんですが。



神殿には。


「いくら何でもありませんよ?武器庫なんて。」


なし。



フェンリルに聞くと


「知らんな。」


と一蹴。



「まじかーないのかー。やばいな。」



おれ、装備が野生状態で魔王城に行くしかないのか?



「だが。これはどうだ?」

といってフェンリルさん、こんな物を渡してきた。




_______________________

フェンリルの牙

伝説級の獣の牙。とても堅く折れることはない。とても鋭く刺し通せない物は無いといわれている。

_______________________


まじ?



「ちょっ、フェンリル?これどうしたんだよ?」


「まえ、ドラゴンと戦ったときに首元に噛みついてな。皮に引っかかってしまい、そのまま抜けてしまったのだ。もう生えてきているがな。」


お、おう。ナチュラルにドラゴンとか言っちゃうんですね。怖いです。


「けど、こんだけ堅いと加工できないな。どうしよう。」


「夜属性魔法はどうした。あれは確か次元を操作できたであろう。」


「あ、」



夜属性魔法は次元操作。よって次元を切り取るということも可能なのだ!



「忘れてた。」



夜属性魔法でナイフの形に削り出して、作った。


_______________________

牙のナイフ(フェンリル)

フェンリルの牙を削り作り出したナイフ。

刺突の威力がとても高く、鉄を貫く。切れ味もよい。

_______________________


そして、俺は。



「フェンリル、はあ、はあ。やっぱ。っはあ。出発明後日で。」



「バカなのか?お前は。」



体力使い果たした。


何にも考えず全部一気にやったら、まじで死んだ。今度からはちょっとずつやろう。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


そして、今日。俺は、魔王城に突入する。



魔王城に突入できませんでした。準備あるからね。うん、準備は大事だ。(汗)


次回「魔王城突入」




のつもりです。是非読んで下さい!

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