夜の女神のお願いのお話
本日の投稿。
「実は頼みたいことがあるのです。」by女神
マジで?ま、まあしょうが無い。この女神にもなんか愛着わいたし。
子供をかわいく思う感じだけど。
違うからな!俺は断じてロリコンではない!ノーマルだ!
「ま、まあわかった。受けよう。何すりゃあいいんだ?」
「頼みたいのは、敵に奪われた私の友達の奪還です。」
「奪還?敵っていうと「天の神」とか「人の神」とかか。」
神と戦うなんてむりくないか?
「いえ、違います。」
違ったぁ。無茶振りじゃなかった。
他に敵っていうと、うーん。考えられるとするなら木々を伐採する人間とか?ちょっと人を殺すのはなぁ。
それに、それだったら、
「フェンリルじゃだめだったんですか?」
俺より強いしな。
「ええ、流石のフェンリルも数には勝てなかったので。」
「うむ、そうだったのだ。くっ。今思い出すだけで腹が立つ!」
こええよフェンリル。でもそうか、それだけの人数だと、商会とかなのか?フェンリル一人(一匹)じゃあ限界あるもんな。
「なるほど、わかった。やるだけやってみるよ。今はどこにいるんだ?その友達は。」
「えっと。魔王城地下の牢屋の中だと思います。」
「牢屋か。監禁されてるんだな。早く助け・・・・
ちょっと待った。」
今なんか不穏な響きが・・・。
「神様?どこにいるといいました?」
「え、聞いてなかったのですか?
『魔王城』地下の牢屋の中です。」
「ほんとのホントに?」
「ほんとのホントに。」
・・・・・・・・・。
「あ、あのぅ。かみさま。敵っていうのは?」
「魔王軍のことですか?」
・・・・・・・・・・・・・。
「ラスボスじゃねえかぁぁぁぁ!?」
普通に無茶振りだったぁぁぁぁぁ!
フラグ今たってたか!?立ってたのか!?立ってたとしても回収早すぎだろ!
おい、応答しろ俺の「普通の人生」技巧!今しかないぞ!今発動するんだ!え、ちょっと眠いからむり?ふざけんなよぉぉぉぉ。
だめだ。無理無理。絶対無理。レベル5で最終ボス近くまで乗り込むやついないから!それ勇者じゃないから!YOU者(笑)だからぁ!
断る、これだけは絶対断る。大体俺が死んだら、自分もやばいってわかってるのか?はっきり伝えて・・・・
「捕らえられたのは、私にとって大切な人なんです。
わかっています。あなたの命に危険があることも、それが自分にとっても危険であるということも。」
・・・覚悟は、あるんだな。
「でも、それでも私は彼女を助けたい!私にとって姉であるように接してくれた、あの人を、助けたいのです!」
ん?・・・・・・・・泣き出すくらい大切な人、か。
なんだ、あとは俺が気合い入れるだけじゃないか。
「どうかお願い・・・・」
「もういいよ、神様。」
「え?」
「俺はあなたの友を助けよう。・・・黒の勇者として!」
「あり、がとう。・・・ありがとうカズト!」
助けて見せようじゃないか。この子の涙を晴らすために!
ーーーーーーーーーーーーーー
俺とフェンリルは神殿を出た。泣いてた神様が。
「見ないで下さい!泣いてませんから!でてって!早くでてって!」
というものだからな。恥ずかしかったらしい。顔真っ赤に泣きはらしていわれてもなぁ。
「しかしよかったのか?引き受けてしまって。おぬしも危険なんだぞ。」
「愚問だな。俺は勇者!俺の神が望んでるんだ。引き受けないわけ無いだろう!」
「そうか、ならいい。といっても、そのまま魔王城に行っても死ぬだけだろうからな。特訓をつけてやる。」
「おう。新しい力も試してみたいしな。」
「最後になんだが。」
「なんだ?フェンリル。」
「私からも言わせてもらおう。ありがとう。」
「俺が助けてからいえよ。そういうことは。
だけどまあ、「どういたしまして」だ。」
こうしてフェンリルと俺の特訓が始まった。
「カズト。」
「なんだ?」
「お前、ツクヨミ様の友人が女性とわかったから。引き受けようと思ったのではなかろうな。」
ギクッ
だらだらだらだら(汗)
「い、いやぁそんなわけないじゃないですかぁ、フェンリル先輩」
「ほう、ではその汗はなんだ。その口調はなんだ。目をそらすな。口笛をふくな。」
「そ、そんなこと。」
「正直に申してみろ。」
「二割くらいそれで決めました。」
途中「ん?・・・」ってなったのそれな。
「よし、今日の特訓は半殺しの刑だな。」
「やめてえええぇぇぇぇぇぇぇ・・・」
・・・こうして俺とフェンリルの特訓(という名の暴力)が、始まったのだった。
すいません!どうしてもギャグに!だってそうしたいんだもの!




