プロローグ.4 質問
どんな質問をしようかな?神様に出来る質問は、一人一つまでだから大事にしないと後で後悔することになりそうだしな。う~ん、ここは…他の人が質問した後で、自分の気になったことを質問しよう。となれば、他の人の質問を良く聞いておこう。そう思い、俺は周りの質問に耳を傾けた。
「みんな考えたかな?それじゃ、質問がある人から手を挙げて質問してね。 「はい」お、早いね。最初は君からだね。どうぞ~」
「はい、スキルのことなんですけど一番良いスキルって何ですか?」
お、良い質問をしてくれた。俺も、実は気になってたんだよな。
「それは、人によって変わるから何とも言えないけど選んで損するようなスキルはないから安心してね。それに、スキルとボーナススキルにカーソルを合わせてもらえばちょっとした説明は出るからそれも参考にしたらいいよ。ただ、沢山合って良く探さないと自分がほしいスキルも見つからないから頑張ってね。ボーナスもしてあるから。」
これは良い事を聞いたな。全部憶測でスキルの詳細を考えないといけないと思ってたけど、カーソルを合わせば詳細を見れるのか。でも、気になったのを全部見れる程、時間があるのかが問題だな。最初の画面の残り時間も気になるし。
「はーい、この残り時間ってなんですかー?」
考えてたら聞いてくれたな。
「あ、そうそう。これはね、無制限に考えても決まらないと思ったから制限時間を決めさせてもらったよ。とりあえず、最初に1時間はあげるからそれが無くなるまでに考えてね。どうしても決まらなかったら、1ポイントで2分間は増やせるからそれで必要な時間を延長してね。」
やっぱり残り〇〇ってのは制限時間だったか、これで何でもかんでも見るわけにはいかなくったな。適度に区切りをつけていきたいな。
「あのー、スキルって全部同じポイント数ですか?」
「それは違うよ。ものによってばらばらだけど最初の内はほとんどが1ケタだよ。後になるとポイントは高くなるから気をつけてね。」
なるほど。ただ、最初の内がってのが引っ掛かるな。上の方にあるって意味かな。それなら後の方が良いスキルがそろってることになりそうだ。
「良いですか?みんな同じ世界に行くんですか?」
これは地味に大事な質問だ。もしかしたら、時代が違ったりやパラレルワールド的な感じで同じ時間でも世界が違うってこともありえるかな。
「そうだよ。みんな同じ世界にいってもらうよ。ただ、種族や階級によって場所は変わるけどね」
みんな同じ世界か。後半の説明は妥当だろうな。階級を貴族とかにしてそこらへんの草原で始まってもあせるからな。
「さぁ、気になったことはどんどん質問してね。しないと損だよ。」
神様のこの発言を皮切りにいろんな質問が始まった。オススメの種族とか、どうしたら強くなれるとか、お金はどうしたら稼げるかなど様々な質問が飛び交った。まぁ、全員が自分の気になることの質問していたな。俺が気になる質問もいくつかあったが、殆どがどうでもいいような質問だったような気がする。さて、俺はどうしようかな。回るを見てみるとまだ質問をしてない人のが少なくなっている。今までの神様の言ってくれたことを振り返ってみようかな。なんでか分かんないけど今までの会話を覚えてるし。
良し振り返るか。まず最初は若返るのにリスクがあると言っていたな。気になってたけど、今考えたら若返るのは貴重なポイントを使ってしまうということだったんだな。俺の場合はさせるつもりないけど。こう見えてもまだ、21歳だし。んで、サービスが今までのポーナスポイントだろうな。
次にもらったのが世界の知識だったな。これでもらえたのが国の名前やお金の種類など向こうで一般的な知識であった方がいいが、最悪無くても良かった感じだな。これがスキルなら取らなかったんだろうけど、もらえたんだからまぁ良いか。
んで、ボーナスポイントを決めて各種ステータスの項目を説明してもらったんだよな…。そういえば、ここで、スキルの説明してくれた時にスキルと言っていたけどボーナススキルは含まれてるのだろうか。スキルの中にボーナススキルも入ってたのかな?その割には、スキルといったりスキルとボーナススキルとって言ったり、態々区別してたよな。質問はそのことにしようかな。
ただ、気になることが一つあるんだけど、この質問は声に出したくないんだよな。てか、周りの人に聞かれたくないってのが正直なところなんだよな。聞かれたら意味ないし、でも気になるな。まぁ、良いか別に聞かれても俺に被害は無いし。
良し、そうと決めたら手を挙げて……うん?そういえば、神様は手を挙げてとは言ってたけど声に出してくれとは言って無い様な気がするな。今まで、聞いていた感じだと全員声に出してたけどどうなんだろう。ダメもとでやってみるかな。
「(挙手)。(神様が最初の方に言った女神様の事なんですけど、罪滅ぼしをしてもらうってのは分かるんですけど、その後の君達しだいってのはあれってどういう意味ですか?神様が決めるのではないのですか?)」
やっぱり無理かな~。声に出さないと…そんなことを考えていたらふと神様がこちらを向いてニヤッと笑った。
「(言葉の通りだよ。いくらミスしたとはいえ女神様なんだよ。君たち数人の命より女神様がミスをしてしまったのを隠す方がよっぽど大事なんだよ。女神様がバツを受ければそれこそ計り知れない人々が影響を受けることになるからね。そこで、君達の出番さ。君達が、ボーナスポイントで無理やり女神様に影響を与えてしまったらそれは仕方無いのさ。君らのこの転生は、言い方は悪いけど一種のゲームだからね。僕を含め、天界の神様がモニターで観察してるからそれ見て楽しむのさ。だから、このゲームの主催者は天界全員の神様なのさ。まぁ、実際、女神様に影響を与えるほどのボーナスを周りにばれないようにつくるのは大変だったよ。ああ、心配しなくて良いよ。神様は無駄にプライドが高いから、自分たちが作ったボーナスを撤回するようなことは言わないよ。ふぅ~、君の質問に対する答えはこんなものでいいかな。もし、声に出したらここまで言わないつもりだったけど、この質問コーナーの見えない部分に気付いたのと自分より他人の事に質問を使った君に対するサービスをあげるよ。前にあるスクリーンを良く見るべきさ。見えるものがすべてではないよ。さっき言った女神様のことも含めてね)」
……一気に神様の言葉が頭に入ってきた。しかし、なぜか理解できた。しかし、すこし女神様が気になったから質問しただけだったが、神様の事情まで教えてもらった。しかも、なんか最期のサービスまで。よし、ここは冷静に考え直してみよう。 まず女神様のことだが、女神様に与える選択肢があるみたいだな。ただ、簡単に見つからないようになっているようだ。神様から隠すぐらいだからな。
んで、この転生自体がゲームだってことだ。人の命をなんだとおもってやがる。くそ、まぁここでどう思っても仕方ないから転生させてもらうだけ感謝するか。
そして、最期の神様の一言。前にあるスクリーンを良く見るべきと言っている割には、見えるものがすべてではないと矛盾している解答。試しにスクリーンを見てみると前の画面はいつの間にか最初の項目の画面に戻っており特に違和感はないように見える。いったい何なんだろう。まだ考えたいがもう時間が無いようだ。神様が次の話に移ろうとしていた。
「さてみんな質問は終わったみたいだね。では、いよいよお楽しみのボーナスポイントの振り分けだ。楽しんでね。」
どうやら俺が最後の質問でもうボーナスポイントの振り分けに入るようだ。考えていたら結構時間がすぎていたようだ。