3/6
3頁 恋バナー好きなタイプ・兄編ー
「好きな人がいないのはわかったけど。ならタイプは?好きな人のタイプ!」
余程暇なのか、僕のベットでゴロゴロしながら訊いてくる。
「タイプ……ね」
「なんかないのー?」
「そういきなり言われてもね」
簡単には思いつかない。
考えたこともほとんどないし。
「優しいとかーかわいいとか。なんでもいいんだよ?」
「そうだね……強いて言うなら」
「強いて言うなら?」
「明るくて元気のいい感じの子かな」
「なんかフツー」
「それでいいんだよ。変に理想求めても現実にはまずあり得ないんだから」
「お兄ちゃん夢がない」
「夢がなくてすみませんね」
これでも僕は現実主義者なんだ。
夢なのなんだの。そんなのは妄想でしかないのだ。
べ、別に妹に夢がないとか言われて悔しいとかじゃないんだからねっ。