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1頁 恋バナー好きな人・兄編ー
とある日の昼下がり。
かまってちゃんな妹の鈴歌は僕の部屋に押し掛けて来た。
「お兄ちゃんお兄ちゃん」
「なんだ?」
「お兄ちゃんって好きな人いる?」
「いや?特にいないかな」
「そうなの?なら私が――」
「お嫁さんになるとか言うのか?」
「――お嫁さんになってあげるって先に言わないで~っ」
「あ、ごめん」
予想したことを本当に言うとはね。
あと実の兄に対しては危ない発言だとは思うけれど、それでも夢のある台詞はやはり嬉しいものだ。