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彼女の選んだ世界  作者: taka
第24章 最初で最後の散歩
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偶然という名の出会い

 夕焼けの町、何時もの日常そんな中を歩いている。急な人影に驚きバランスを崩す。 


 転びかけた、その瞬間だった。


 視界が揺れ、思わず目を閉じたヒカリの身体を、

 誰かの腕が、静かに、しかし確かに受け止めた。


 「……大丈夫?」


 低く、落ち着いた声。


 顔を上げると、金色の髪と碧い瞳の少年が、

 少しだけ驚いたようにこちらを見ていた。


 「あ、すみません……ありがとうございます」


 慌てて身体を離し、頭を下げる。


 少年は小さく首を振った。


 「気にしないで。こちらこそ、急に前に出てしまった」


 一拍置いて、彼は柔らかく微笑んだ。


 「アルス。そう呼んでくれればいい」


 「私は……ヒカリです。立花ヒカリ」


 名乗ると、アルスは何かを確かめるように、静かに頷いた。


 「それなら、お礼ついでに……街を案内してくれないか?」


 意外な申し出だった。


 「観光地じゃなくていい。

  人が“生きている場所”を、見てみたいんだ」


 その声音に、作り物の軽さはなかった。


 ヒカリは少し迷い、それから小さく笑う。


 「……それでお礼になるなら」


 こうして、二人は並んで歩き出した。

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