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彼女の選んだ世界  作者: taka
第20章 世界樹の胎動
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巫女たちの目覚め

 深き結界の奥。

 時間そのものが沈黙する空間で、巫女たちは眠っていた。


 だが、その静寂は一瞬で破られる。


 世界樹の根が青白く光り、

 一本の枝から、葉が一枚――金色に染まり、ふわりと舞い落ちた。


 「……目覚めの刻が来ました」


 最古の巫女が、ゆっくりと瞼を開く。

 その瞳は、世界そのものを映すかのように深く、穏やかだった。


 「世界が、己の“終わり”を理解したのです」


 別の巫女が静かに頷く。


 「ならば、次の命を紡がねばなりません」


 世界樹の幹が低く鳴り、

 淡い光が中央へと集束していく。


 渦を巻いた光は、やがて――

 透き通った果実の形を取り始めた。


 ――それは、世界の心臓。

 命を継ぐために、樹が産み出す“実”。


 果実が脈動するたび、空間が微かに震える。

 新しい生命の予兆。


 世界は、死ではなく――

 “誕生”のために、静かに動き始めていた。


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