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3日目 さあいざ、札幌観光

◯旅の愉快な仲間たち(主に登場するメンバー)

・ハンク…チョコレート好きの探偵。

・リディー…ハンクの助手。

・ぬーさん…洗濯ミスでヨレヨレになったうさぎのぬいぐるみ。

・フクロウ…いつの間にか、どこにでもいるフクロウ

・黒猫…博物館や石とか好きな黒猫

・家族

詳しくはこちらをご覧ください。→https://www.pixiv.net/dashboard

※時に気まぐれに、他のキャラも勝手に姿を表すので、気にしないで。

◯プチパワーアップ暑さ対策した、3日目

今日も今日とて、日差しがカンカンに照りつける。日差しがジリジリと皮膚に刺さり、思わず俯いてしまう夏日だが、明日は洞爺湖に向かうため、札幌の滞在は今日で最後だ。

無理はしなくとも、楽しみたい。

昨日の反省から、も少し猛暑対策を行った。今更なんて言ってはいけない。

1.冷凍庫で半分氷状態にした冷え冷えドリンクをバックに入れる。

2.汗拭き用のハンカチを持つ。

3.保冷剤を手拭いで包み、手首に巻く。

3つ目は即席な上、保冷剤は熱ですぐに解けてしまうかもしれないが、太い血管が通っている手首に巻けば少しでも暑さに打ち勝てるだろう。我ながら良い考えでは?とすこし得意げになったのだが、どうだろうか。

もう1つ案がある。地下鉄で一日乗車券を購入する、だ。目的地が徒歩圏内でも、歩くのにキツくなったら電車選択できる気楽さはいいのではないだろうか。しかしこれは自身の旅プランと要相談してほしい。烏賊たちも、1日の運賃を計算した結果、乗車券を買う選択をしている。避暑対策のアイデアとして受け止めて欲しい。


さて、3日目の予定は朝市→北区の大学博物館→札幌駅周辺ぶらぶら→札幌公園→夕食の予定だ。

前置きが長くなったが、札幌観光へ行こうではないか!




◯この日の気温

約34度

検索先:tenki.jp




◯豊水すすきのの、モーニング

まずは豊水すすきのにある朝市でモーニング。

水木先生タッチで描かれた謎の猫キャラと店主が目印の定食屋へ行った。魚料理にこだわりがあり、グルメサイトで高評価が並ぶ人気店。案の定、到着すると既に多くの人が並んでいた。長時間待機を覚悟していたため、絶望はしていない。メニュー看板を眺め何を頼もうか酷く悩んだり、談笑しながら待つ。

思いの外列の進みは早く、30分程度で入店できた。


さて、このお店では焼き魚定食を猛烈におすすめしたい。鮭、ホッケ、どれでもいい。

皿に横たわるのは、大ぶりな身。たっぷり湯気に、脂を輝かせているのだ。

魚の脂が、その美味しさが、口に入れた瞬間爆発する。

この日、烏賊は海鮮丼を頼んだ。厚みのある優しい甘みを感じる刺身に舌は喜んだが、父親が頼んだ焼き鮭定食のインパクトは最大であった。

つまみ食いしたその味の濃さ…。

「この先北海道では焼き魚を頼む」

そう硬く誓ったのだった。

主役の横には、白米とアオサの味噌汁が控えている。恥ずかしい話、烏賊はアオサの味噌汁を今まで飲んだことがなかった。味噌汁の具は豆腐が1位で、あとは味噌の種類で悩むぐらいであった。しかし今から、具のランキングは豆腐vsアオサになった。うまいわ…。長い人生の、奇跡的瞬間であろう。




◯大学の博物館のココア

朝食後は、定食屋近くのホテルで明日の朝ごはんを買ってから、地下鉄に乗って北区にある大学へ移動した。

ここには、観覧自由&無料の博物館があるのだ。同行者の黒猫がぜひ行きたいと、意気込んだ場所だ。

時間を忘れて、展示品に浸る満々であろう。一方、烏賊は博物館に併設されたカフェで一服するのがメインである。まだまだ食べる気満々。だが、まずは展示品を楽しもうと思う。


そう息込んだものの、校門から博物館に辿り着くまでに、十数分かかるなんて想定していない。

キャンパスが広すぎる。

なんて広さだ!車が走れる道、自転車が走行している。広いカフェやコンビニがあり、なんと小川がある。

ここは本当にキャンパスだろうか。

移動中もじわじわと熱に追い詰められる。ちなみに、この時点で既に保冷剤は溶けてしまった。なので冷凍庫で冷やしておいたお茶で、体を少しでも冷やす。

校舎でできた日陰も嬉しい。

あぁ太陽よ、君の日差しは嬉しいが、今はすこし抑えてくれるとかなり嬉しい…。


うだうだしても、歩いていればいずれ着く。

汗をダラダラかきながら、ようやく辿り着いた博物館も、想像以上に広かった。

いろんな分野の展示が、見るだけでなく、実際に触れる展示品が並んでいる。安易な発想だが、小学生なら夏休みの自由研究がはかどるに違いない。体験した思い出は忘れがたいものだ。

烏賊的には、台湾学生が製作したというポスター展示が印象に残っている。仲間たちに聞けば、それぞれ、恐竜の骨や医学系の展示、文化交流のエリアなど楽しかった口々に言う。

展示のネタバレは控えたいので、ぜひ行ってみてほしい。これが無料で見れるなんて、本当にすごい。


黒猫は案の定、時間をかけて展示を見ている。

見学時間を2時間にしたが、ギリギリまで楽しむつもりらしい。

なので烏賊は博物館1階にあるカフェへ向かう。

一生懸命悩みぬいて決めたのは、特別な牛乳を使っているというココア。ミネストローネと迷ったのだが、チョコレート好きの我が探偵が譲らなかった。

カップが可愛らしく、大学オリジナルのデザインが施されている。ちょっと顔を覗くゾウが可愛らしい。甘みのあるココアを飲みながら、なんだかホッとした。


黒猫を待っているうちに、エアコンが効いた室内で、昼寝もしてしまった。連日の暑さで体力が結構削られていたようだ。

しかし大学で寝るなんて、学生時代を思い出してしまう。懐かしさを感じてしまった。


さて、ようやく姿を現した黒猫とともに校舎を後にした一行は、次の目的地、札幌公園に向かう。

その道中、太陽の熱責めに遭いながら道のりー駅や周辺、地下ーをふらふらした。

お土産店では、主に会社の同僚向けに、クッキーやせんべい類を購入。

地下街では、初日に立ち寄ったパン屋にまた足を運ぶ。アイヌの工芸品を売る出店や、デザイナーショップも開かれていた。

札幌駅の地下は相当快適だ。あちこち見ながら移動すれば、あっという間に札幌公園に到着した。




◯札幌公園のとうもろこし

東西に長広い公園では、ビール祭りが開かれていて、大変そそられた。

夏の昼間にアルコール、沁みるだろうなぁ…。

しかし今はグッと我慢。ここでの目当ては…とうもろこし!

ガイドブックにも載っている、焼きとうもろこしと茹でトウモロコシを販売する屋台があるのだ。

まず先に言っておきたい。烏賊はあまりとうもろこしが好きではない。

焼き芋は平気だが、とうもろこしの甘みには若干苦手意識があるのだ。逆に母親は好物で、「食べたい!」と陽気に予定に組み込んだので、

今回は母親の付き添いに来た気持ちが強かった。

だからなのかもしれない。

一口頬張ったソレに、心の底から「おいしい」と思った。

夕食も控えているので、焼きとうもろこし、茹でとうもろこしを2本ずつ購入し、みんなで分けたのだが、一本まるまる自分で食べてしまいたくなるほど、夢中になった。

かなり決意を固めてからじゃないと、とうもろこしを手放すのが辛く、仲間たちが食べる様子を、横で恨めしく見つめる程。

おそらく、とうもろこしを食べはじめた時からそばにいる、カラスと似た目をしているはずだ。


烏賊はこの時から、

北海道産とうもろこしのファンになった。




◯北海道野菜のイタリアン

気づけばあっという間に日が沈み、あたりは灯が主役の街並みへ変貌した。

本日ラストを飾るのは、夕食のイタリアン料理。

窓から豊平川を眺められる席で、北海道野菜を楽しめるコースを予約した。

特に揚げごぼうはいまでも忘れられない。

見た目は、正直地味な、コロコロした揚げられたごぼうだ。それ以上も、以下もない。

それなのに!噛んだ瞬間、ジュワッと口いっぱいに汁が溢れ出す。

あまりのジューシーさに、

「これは美味しい肉だ」

と、本気で思ったほど。

嘘ではない。脳が本当に誤認したのだ。後にも先にも、ごぼうを肉と間違える経験は、ここだけだろう。

順々に運ばれてくる料理ーサラダ、パスタ、ピザなでーは、野菜を通して大地の力強さを感じさせる。

「北海道ってまじすげぇ…」

おいしい上、はじめての経験をさせてもらい、非常に濃密な時間を過ごせた夜であった。




◯3日目のおわり

こうして、あらゆるおいしいものを食べた3日目は、ゆるやかに閉じた。

いやはや、北海道にきて行く日経ったが、暑さも、グルメも、まだまだ北海道には驚かされることが多い。

明日からまた新しい観光地。いったい何が待っているのだろうか。

期待を胸に、また次話にてお会いしよう。

それではまた。




○おすすめ暑さ対策

・地下鉄の一日乗車券の活用。徒歩で行ける距離でも、歩くのにキツくなったらすぐ乗れる気楽さはいいのでは。

・保冷剤を手拭いで包み、手首に巻く。手首に当たるところは、布を薄くするといいです。

・昼寝もいいけれど、夜しっかり寝よう。


2024年11月2日にリライトしました。

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