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絵本

たーちゃんとヌイグルミのオトちゃん

掲載日:2024/03/16

投稿を始めて5作品目になる本作。

たーちゃんの一番大切な友達との冒険の物語となっています。


短い作品ではありますが、最後まで見ていただけると嬉しいです。




 小さな家の中にたーちゃんという男の子がいました。


「今日は何をしよっか」


 たーちゃんは、ヌイグルミのオトちゃんに話かけます。


 いつもパパとママが帰ってくるまで、ふたりでお絵描きしたり、おままごとをして遊んでいました。


 たーちゃんがお昼寝していると、リビングの先から誰かのパタパタと可愛らしい足音が聞こえてきます。


 たーちゃんは気になって覗いてみると、そこにはオトちゃんがいました。


 こっそりしているのを見つかってオトちゃんは、ひょんとはねてビックリしているみたいです。


 でも、声をかけられて、どこか嬉しそうにしているのでした。


「えへへ。 実はね、ひみつきちにいくところだったんだぁ。」


 どうやらオトちゃんはひみつきちに行くみたいです。


 それを聞いたたーちゃんはぱぁっと顔を明るくして興味津々です。


「ひみつきちーっ! いいなぁ。 たーちゃんもいきたい! いきたい!」


 そういってたーちゃんも一緒に行ってみたいというと、「うんっ! いいよ!」とうなずいてくれます。


「えへへ~。そっかぁ。 すっごく楽しみっ。ねねっ、早くいこう。」


「それじゃあ、ついてきて。 家のナカにひみつの抜け道があるの!」


 たーちゃんが早く早くと言うので、オトちゃんはパタパタ小さく歩きながら案内をしてくれます。


「へー! どこにあるんだろ。 どこにあるのかなぁ~!」


 たーちゃんはきょろきょろと周りを見ながらオトちゃんの後をついていくと、二階の空いている部屋につきました。


 どうやらココにひみつの抜け道があるみたいです。


 パタパタと押し入れの前に立つと何やらゴニョゴニョととなえました。

 そして、ドアを開くと―――。


 どこまでもまっすぐに続く、真っ白な道がそこには広がっているではありませんか。


 なんだかまぶしくって、目を手で隠していると……オトちゃんにぎゅっと手を握ってくれるのでした。


 そうして、ふたり仲良く手をつなぎながら歩いていきます。


 しばらく、歩くと道の先は更にまぶしくピカピカしているのでした。


「なんだか、すっごくまぶしくなってきたっ。」


「もう出口だよ。 ほら、この一歩で…いっせーのーせっ」


 オトちゃんの言葉に合わせて、一緒にその光の先を抜けていきます。


 光の先には―――。



「わぁ…すごいっ。 なんだか不思議なモノがいっぱいある~っ!!」


 空には太陽さんと月さんが一緒に並んでいて、見たことのないタテモノや木々が並んでいます。


 タテモノには、木々がからみあっていて、ヘンテコな姿をしているようにたーちゃんには感じられます。

 おどろいているたーちゃんの顔を見て、いたずらっぽくオトちゃんは言います。


「まだまだ、ひみつきちは遠いよぉ。 ほら、つくまでにもっと……も~っと楽しいモノをいっぱい見せてあげるね」


 オトちゃんの言葉にたーちゃんのワクワクはさらに大きくなっていくのでした。


 町にはいろいろな動物たち一緒に生活していて、歩く鳥さんや空をおよぐ魚さんなどがいます。


 広場にある屋台のキレイなお菓子やおマツリに出るような明るい食べ物がたくさんあって、ほかにもキレイなアクセサリーや、見たこともないモノであふれかえっているのでした。


 大きな通りは多くの住民でにぎわっていて、たーちゃんも楽しそうな雰囲気に当てられて、なんだか楽しい気持ちに自然となっていくのでした。


 オトちゃんと一緒に歩いていると、だんだんと人が少なくなっていくのでした。


「ねぇねぇ! オトちゃんのひみつきちはどこらへんにあるの?」


 そうたーちゃんが聞いてみると、オトちゃんは大きな山を見ました。


「町からはなれた、あの大きな山の上にあるの。 歩くのはちょっと大変だから、白クマさんに乗っていこぉ」


「白クマさんって、あの大きなまっしろなクマさんに乗れるのっ! うわぁ~大きなもふもふさんに早く乗ってみたーいっ!」


 たーちゃんは動物園で見た、大きな大きなモフモフのクマさんにいつか触れてみたいと思っていたのでした。


 想像するだけで、えへへとふにゃける顔をとめることができません。


 ふにゃっとしているたーちゃんの手をオトちゃんがグイグイとつれていくと、「クマさんこうつう」と描かれた看板の前につきました。


 ちょうど帰ってきたばかりのクマさんがたーちゃん達に気がついて、こちらに近づいてきます。


 オトちゃんは、近づいてきた白クマさん「あの山までおねがいします」と声をかけます。


「ふふ。 どんな道もボクにまかせて!」


 自信まんまんにポンっとお腹をふわふわのお手てでたたきます。


「ねねっ! もう背中に乗ってだいじょーぶ?」


 白クマさんはたーちゃん達が乗りやすいように小さくなってくれるのでした。


 うんしょ、うんしょと背中に乗ったたーちゃんたちは、いっぱいのもふもふに包まれて幸せそうです。


「うわぁ~ふわふわっ! それにたーちゃんがおっきくなったみたいっ! ねぇねぇ、オトちゃん! オトちゃん!」


「えへへ、たーちゃんどうしたのー?」


「いっぱいいろんなトコロにボウケンできてたのしーね。」


「うんっ! 一緒でたのしねーね!」


 ふたりのやりとりを微笑ましそうに見ていた白クマさんは「それじゃ、しゅっぱーつ。」とかけ声をしてから、のしのしずんずんと山に向かって歩いていくのでした。


 通りすぎていく山もまた不思議なトコロがいっぱいに広がっています。


 きれいなサクラや、モミジがあって、ところどころ雪がつもっている場所もあるではありませんか。


 温かくて、でも少し寒いようなとっても不思議な場所でした。


 空を鳥さんと一緒に飛び回る虫さんや魚さんたち。


 元気にゆさゆさと揺れるいろいろな木。


 どこからか、楽し気な歌も聞こえてきます。


 なんだか聞いたことがある、その歌をたーちゃんとオトちゃんは自然と口ずさんでいるのでした。


 白クマさんも一緒になって歌ってくれます。


「ふふ。 キミたちはこの歌を知ってるんだね。 ボクはよくここを通るから、なんとなく覚えちゃったよ」


 だから、この歌の名前は知らないと白クマさんはいいました。


 たーちゃん達もおぼろげに知っているだけでわかりません。


 それから、色々な植物さんたちを見つけたり、天気はポツポツと雨が降ってきたり、すぐに晴れたり、不思議なコトにたくさん出会いました。


 なかでも、たーちゃんが不思議に思ったのは、月さんと太陽さん以外にも、明るいのに空いっぱいに広がる星さんたちがキラキラとしているトコロでした。


 どこか見たことがあるような星さんたちで、とてもキレイな星さんたちが空にお絵描きしているように見えるのでした。


 オトちゃんの方を見ると、たーちゃんと同じものを見ていて、たーちゃんと一緒に嬉しそうな笑顔でした。


 はじめて見るモノばっかりでワクワクしているたーちゃんの前に、どこかで見たことがある公園が現れたのです。


「あれ? ここって……お家の近くの公園みたい……」


 たーちゃんがくびをかしげると、オトちゃんは手をぎゅっとしてくれて言いました。


「えへへ、そうだよぉ。 白クマさん、つれてきてくれてありがとぉ~!」


「ふふ、ボクもふたりと一緒で楽しかったよぉ! ありがとうね~」


 白クマさんは大きく手をふって、二人と別れました。


 二人は姿が見えなくなるまで手をふって、それから手をぎゅっとつないで公園の中に歩いていきました。


 公園の中には大きな木があって、そこの上にオトちゃんのひみつきちがあるようです。


 見上げると、小さな小屋がありました。


 木から垂れ下がっている、なわはしごを伝ってのぼっていくみたいです。


 はじめてのコトでたーちゃんはバランスを崩しそうになりながら、進んでいくのでした。


 オトちゃんと一緒に小屋の中に入っていきます。


 中はキレイで、ベッドと机があって、パタパタとオトちゃんが机に向かっていきます。


 机の引き出しの中にタカラモノがあって、それのタカラモノをたーちゃんにオトちゃんは見せたいようでした。


 オトちゃんはカチャカチャと箱を開けてみると、中にはたーちゃんとの思い出の写真でいっぱい入っていたのです。

「えへへ。たーちゃんと一緒に遊んだ思い出がいっぱいあるの。 わたしとたーちゃんのタカラモノ!    これからもいっぱいになるものなの」


「えへへ。 ボクとオトちゃんとのタカラモノ! ずっと……ず~っと一緒にいようね」


 そうしてふたりは時間を忘れてたくさん遊ぶのでした。


 気付けばふたりして、まぶたがウトウトと落ちてきています。


 ふたりは大きな木の下で仲良く手をつなぎながら、眠りにつくのでした。


 むにゃむにゃ……ぎゅ~っ。

 またいっしょにいっぱいあそぼうね。

本作をお読みいただきありがとうございます。


良ければ、評価やブックマークをしていただけると幸いです。


また、以前書かせていただいた、レベッカちゃんの物語をシリーズとして連載予定です。

短編としていくつか描いたあとになりますが、ご興味があれば見ていただけると。

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