表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
999/1104

今日も2人です 各所に喧嘩を売る新説

「おはよーございます、今日も私こと妹ちゃんとリオの2人で釣りをしていきたいと思いまーす、なんでこの2人が連続してるのかといいますとー…単純に手が空いてるからです、A5も手が空いているといえば空いていますが…そろそろ実家に帰っておかないといつ雪が降って山を下りれなくなるかわからないので、昨日の晴れてる間に山を下りて実家に帰りました、つまり今うちに残っているメンバーはお姉さんとお兄さん、そしてジュリアさんとリオ、実家が麓の商店街のミスフラワーだけになります。

で、前回はワカサギモドキとシシャモモドキを釣って、最終的には皆で食べるには数が足りないから投網という暴挙に出たわけですが…今日は多分…きっとそういう暴挙に出る事はないはず…釣れたらね?釣れさえすればね?

ってなわけで今日釣っていく魚がこちら、この看板にあります通りイワナとヤマメ、そしてアマゴの3種がメインになります、たまにニジマスとブラウンも釣れますしゴールデンとかグレイリックとかがいたりもします。

というより1号湖には全世界のトラウト系ほぼすべてが放流されてますからね、似たようなところに住んでるやつは大体混ざって住んでます、そうでなくても迷い込んでくる事もあります」

「タキタロウが居たら面白いんだけどねー、残念ながらこちらにタキタロウは居ません、イトウという説があったりイワナだったりヒメマスだったり、交雑だったり、なぜか生息していないはずのソウギョ説があったりとまあ謎な魚なので多分居ません。

ほぼ全種放流しているだけはあってその辺中で交雑種が誕生してるからひょっとしたらその中にタキタロウが混ざっている可能性がなくはない…かも?」

「ブルックとかスチールとか管理釣り場でおなじみの交雑種から名前が存在しない新種の交雑までいろいろいるのは確かだね、イトウとキングサーモンが交雑してたりもするし、ひょっとしたら本当にタキタロウとされているマスが存在するかも?

という話は置いといて今日使っていく道具がこちら、GBX、エリアトラウトからネイチャートラウト、何ならメーターオーバーのイトウまで幅広く対応したトラウト特化のタックルですね、ロッドパワーはXXULからULまでしかありませんが、暴れさせず暴れても全てロッドとドラグで無効化というか、ショックを吸収みたいな感じで魚をあまり嫌がらせない、柔らかいけどメーターオーバーをスーッと無理なく寄せてくる事が出来るそんなロッドです。

まあ…そうですねぇ…昇竜が魚が暴れれば暴れるほど、負荷がかかればかかるほどそれに合わせてロッドパワーが上がるのに対して、こちらは必要以上のパワーを出さない、暴れたらロッド全体でいなす、魚も無理やり引っ張られているという状態になり難いので暴れてもすぐ止まる、もしくは最初から最後までゆーっくり泳ぎはしても突然走ったり暴れたりする事が無い、そういうロッドですね。

ドラグを必要以上にきつく締めたり指でスプールを抑えて糸の放出を止めると魚が嫌がって暴れたりしますが、それでもある程度ロッドで吸収してくれるので大体何とかなると思います」

「リールシートがブリッジシートを採用してるから好みが分かれるところだけど、コルクシートやEVAシートよりさらに軽く無駄をそぎ落として軽量化、握りやすくて軽くて滑り止めもしっかり利いてて振りやすい。

片手でも振りやすく手首の返しだけでもシャープなキャスティングが出来るくらいには軽くバランスもいい、ガイドの大きさに角度に数に間隔に、トラウトのためだけに全て拘りぬいて作られているだけはあって、エリアもネイチャーもトラウトはこれ一本あればいいって状態だね、ちょっと高いけど」

「文句無しのハイエンドだからどうしてもね、それでもロッドとリールが店頭割引込みで10万以下に収まってるのはお値段も拘ってるからかな?リールはDスプールじゃないってのもあるけど。

と、説明したところで次に使う物のご紹介、GBXスプーンとスピナー、これは今まで店長さんのお店で特に名もないまま売られていた物になります、今まで店長さんの所有する小さな町工場での生産だったので入荷待ちが続いていたりもしましたが、ネレイドの持つ大きな工場で生産される様になったので売り切れが続いて買えないというのは減ると思います。

そしてこちら、GBシャロークランクとミノー、ペンシルにフローティングバイブレーションのSサイズ、エリアトラウトだとクランクとミノーくらいしか使えませんが、ネイチャーはルール無用なのでこの他にもこういうスモールラバージグなんかも使えます。

後…どうしても釣れないよーって人にはこれ、4グラムスピナーベイト、遠投出来るような物ではないので軽く投げて流れに乗せてテンションをかけながらゆっくりブレードを回転させながら流す、流れの強さによりますけど大体は…まあ実演するほうが早いですね。

ラインは直接でもスナップでも、結ぶ部分が輪になっているのでスナップでも抜けたりずれたりってことは無いです、今回は頻繁に付け替えるのでスナップで。

一応スピナーベイトなのでトレーラーを付けるか付けないかは使う人次第ですが、まあなくても大丈夫です、こんな感じで軽く投げたらちょっとテンションをかけて底から少し浮かせながら下流へ流す、程よいところで止めて浮かせたければ竿先を上に、あまり浮かせたくない場合は水面近くに、あとはゆっくり巻いてくるだけです。

ちょっと回収しまして、かなり軽くブレードは水の抵抗をかなり受けるので、渓流だとこんな感じで、巻かなくても中層くらいで維持してブレードがくるくる回り続けますので、こうゆっくりとトラウトが隠れてそうな岩陰の近くまで流して、ゆーっくり引っ張ってはゆーっくり戻して、時には竿先を上げて浮かせてみたり、下げて沈めてみたり、これを繰り返すだけでも…こんな感じで釣れちゃいます、これはネイチャーで使用ルアーの制限がない、かつ流れがある所でしか出来ませんけど、根掛かりの心配もほぼなく、いれば大体釣れるのでどうしても釣れない時にどうぞ、これはもうカラーとかそういうのは関係ないです。

それと、マイクロとして売っている飛ばせる物ではなく、こういう飛ばせないけどスカートもついててブレードが2枚付き、水の流れだけでブレードがしっかり回る軽量のものを使ってください、マイクロとして売ってるコロラド1枚の物はその場で維持出来ず沈みます。

あ、一応このスピナーベイトを売ってるのはブルーオーシャンで、1つ300円とかなり安いのでネイチャートラウトを釣りに行く時にお1つどうぞ、抵抗がかなりあるので投げようとしても10メーターも飛びませんけど」

「逆に言えば流のないところだと使い道がないという事でもある、カヤックとかボートに乗ってアシの際とかを狙うショートキャストとかそういうのでしか使えないよねこれ」

「そう、局地的なところでしか使えず、おかっぱりでも狭いところなら使えるけどちょっとでも風があると流されてまともに投げられず…なんだけど、なぜか細々と生産が続いている息の長いルアーだったりします、どこに需要があるんだよと言われたら…まあこういうところじゃないですかね?上から下に流して使う分には風に流されてまともに投げれないとかは関係ないし、水の流れだけで中層まで浮いてきてブレードがよく回ってアピール力はばっちり、ある意味渓流釣りの最終兵器だよね、もう巻く必要がないに等しいもん、流して岩の近くで前後上下に軽く動かしてやるだけで岩陰から飛び出してくる。

問題は上から下に流す釣りになるという都合上場所選びも大事というか、川の真ん中に安定してる大きな岩の足場がないと狙える範囲が限られるってことかなぁ…なので最終兵器ではあるけどそれがゆえに場所を選ぶって感じかな?」

「威力が強すぎる物は使いどころを選ぶとかそういうやつだね、妹ちゃんが長々と説明したところで始めていきまーす、タキタロウは居なくてもイワナとヤマメとアマゴは確実に居るから、狙うは40からのイワナとか尺ヤマメだね、アマゴは20を超えたら大物といえるからあまり期待はしない」

「降海したらアマゴもヤマメも倍くらいの大きさに育つんだけどねぇ…だから遺伝子的にはアマゴもヤマメも40とか60までは育ってもおかしくはないんだよね、環境を弄ればそのうち40センチのアマゴとか、60センチのヤマメが誕生してもおかしくはないのかもしれない」

「環境によって大きさを調整する魚って結構いるしねー、でもあまり大きくなりすぎるとこんなものはアマゴじゃないって言い出す人が出てきそう」

「そうだねぇ…いきなり今までの常識を超える大きさのものが釣れたらまずは別の種類だとか新種だとか言い出すのがお決まり、みたいなところがあるからねぇ…店長さんの釣ったブラックバスも申請はしたけどいろいろひと悶着があったくらいには同種として認めようとしないんだよね。

まあ、ここで釣れた物はほぼ完全な自然に近いとはいえ、人造湖で魚も養殖されてるような物だし、世界中のトラウトとかいろいろ集めて放流してるから、もし40とか60のアマゴとかヤマメが誕生したとしても…まずは交雑であるかどうかを調べるところから始めないとかなぁ…場所が場所だから申請しても記録は確実にはじかれるだろうけど、交雑であるかどうかだけは調べておきたいところ」

「人造湖で生息してる魚の種類はちょっとカオスなことになってるけど、環境でいえば自然そのままともいえる状態だし、ここで40まで育ったら他でもそこまでいく可能性はあるといえばあるよねー、外してー」

「はいはい、そうだねぇ、いろいろと生態系が似たようなやつとか同サイズのやつが混ざって暮らしてたりはするけど、そこを除けば環境自体は本当に自然とほぼ変わらない状態だからねぇ、だからここで幻と呼ばれるような40のアマゴとか60のヤマメが釣れたら他でも釣れる可能性は大いにある、夢がありますねー…」

「でもタキタロウはいない、渓流釣りのロマンの行き着く先は大体タキタロウに収束するんだよね、誰も見た事がない、池での捕獲を試みたときは80センチでアメマスとイワナ、またはオショロコマの交雑ではっきりせず、釣ったという人はいるけどそれも本当にタキタロウなのかは不明、釣ったという人の証言だけで鑑定もしてないので結局不明。

交雑種なのか純血種なのかもわかっていないのがタキタロウ、古い文献だととある村では1メーターのタキタロウがよく釣れていた、水門工事の際1.5メーターの物が捕獲されたというのがあって、その中の証言に食べると脂がのっていて全身トロ状態、刺身でも焼いても美味、その後20年くらいは1メーターの物が釣れていたがそれ以降はぱったりと姿を消した…とのこと」

「文献には下顎が長くて上顎に食い込むほど発達ってのもあって、その場合は下顎が発達するブラウントラウトの可能性出てきまして、水門工事をした後消えたということは陸封型じゃなく降海型のブラウン、海に出て条件が揃った時に卵を抱えてまた戻ってきて産卵…っていうタイプ。

トラウトとかサーモン系統は遡上している時に慣らすから体力さえ使い切らなければ結構長生き出来るのよね、20年経ったくらいで消えたのは寿命で全部死んだ、水門工事により産卵場所に辿り着けなくなり産卵が出来ず絶滅した、もしくは産卵は出来れど水門に阻まれ降海出来ずその場に残って元のブラウンに戻った、とも考えられるね。

1.5メーターで全身トロだったってなるとイトウが思いつくんだけど、タキタロウが住んでる場所とイトウが住んでる場所は環境が違う、降海したとしても遡上するのは生まれた川なのでやっぱり場所が違う。

アメマスに似たタイプだとかヒメマスとの交雑だとか言われているのは体色や模様がそれに近い物だったという可能性もまた出てきまして、それらも降海はするけど対して大きくはならない、さらに下顎は発達しない、丸い顔つきのままが多いんだけど…

ここでちょっとニジマスの養殖が始まった年代を持ち出しまして、タキタロウが釣られていたのが1910年から1930年の間の20年間、ニジマスの養殖が始まったのは1820年とそれよりさらに前、そしてニジマスに交じって入ってきた魚…といえばなんでしょうか?

答えは…ブラウントラウト!あれも降海すると体色が銀色になるんですよ、そして大きさは通常のブラウンよろしく育てばメーターを超えてくる、模様もブラウンっぽさを残しつつもちょっと斑点が減って色の濃いアメマスやイワナの模様を足した感じになる。

そのニジマスの養殖で国内に入ってきたブラウンが海に降りて体色を変え模様も少し変え、また生まれ故郷であるタキタロウ伝説があるところに帰ってきたと仮定すれば…?

ということで、新説、タキタロウは降海したブラウントラウト説を提唱したいと思います、まあ冗談ですけど、当たらずとも遠からずの可能性もなくはなし、ブラウンって顎が発達すると下顎が上顎にめり込むので文献とも一致しますし、さらに1.5メーターからの大きさというのも一致、刺身でも焼いても脂がのって美味しいのは降海したトラウト系に共通する項目、見た目だけだとイトウなのかヒメマスなのかわからないアメマスやイワナが混じったような感じ、ともなるとこれもブラウンと大体一致、20年経って姿が消えたのは孵化した稚魚が育っても降海できずそのまま普通のブラウントラウトに戻ったのではないか、とも仮定できるわけですよ。

ま、その時代のタキタロウを実際見たわけではないので何とも言えませんが、ニジマスの養殖が始まったのはタキタロウが発見されるよりさらに前、そして発見された県ではニジマスの養殖がされていた、それらを考えると…まあブラウントラウトじゃないかなー?という考えに至ったわけでございます。

ニジマスの可能性も出てくるには出てくるけど、ブラウンみたいに下顎が発達しないのでニジマスではなくブラウントラウトじゃないかなと」

「私的には新種の未発見の古代魚とか超巨大化したイワナ説も捨てがたいんだよねー、でもイワナって生で食べるような魚じゃないし、脂がのってるかと言われれば全身トロとは言い難いし、見つかってから20年でぱったり消えたとなると…妹ちゃんの説が結構強いよね」

「降海型のブラウントラウト説が出てないのは多分いつものアレ、在来種であるとか新種の古代魚で国内固有の魚であると信じたいから、だから交雑に関してもイワナとかアメマス、そこに居ないはずのイトウやオショロコマなんかが出てきちゃうし、同種で降海すれば大きくなるブラウンとニジマスを除外したままなのは多分外来種で在来の固有種じゃないから。

伝説のタキタロウがただの外来種で降海型のブラウントラウトとかニジマスでしたって落ちだとがっかりするどころじゃないからねぇ…どうにか国内固有の種と結び付けたいって感じなのかもしれない。

そもそもニジマスの養殖が始まる前の1800年代にはその地域でタキタロウが発見されてないし、昔からいたらまず間違いなく詳細な文献が残ってるはずだし、なんでニジマスの養殖が始まって100年近く経ってから急に出てきたんだろうね?っていう。

後、お魚大好きな民族なので居たら間違いなく昔から獲ってるし、事実発見されてから消えるまで釣り続けられてるし、その間に釣ったとか美味しかったとかいう証言とかは残っていてもそれ以前、1800年代の証言とかそういうのは全くないんだよね、なのでこれがほぼ答え…かもしれない…

と、多方面に喧嘩を吹っ掛けたところでちょっと場所移動します、今はアマゴをメインに釣ってますけど、ヤマメとイワナはもうちょっと登った先ににいますので、今度はそちらでヤマメとイワナを狙っていきたいと思います」

「アマゴで肩慣らしは終わったから次は目指せ尺ヤマメ、出来れば50オーバーのイワナも」

「そこはまあ運と腕次第だね」

タキタロウ

水門工事の時に発見されそれから約20年後完全に姿を消した幻の魚、未だに特定はされておらずたまに出てくる釣ったという証言もタキタロウであるかどうかは不明

恵里香さんの住む国でニジマスの養殖が始まったのが1800年代、タキタロウ発見が1900年代、発見された県でも1800年代からニジマスの養殖が始まっているので…だがそれも1つの説でしかないので真実は不明

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ