死ななければ問題なし 滅ぶ事の無い楽園
「おひさーからの何か問題とかは発生したりした?」
「問題は特に発生してませんね、カジノはいつも通り、花街も巡回が強化されて以降迷惑な客は近づけないようになりましたし、カレー小屋は例年通りにペーストの量産を始めて休みに備えてますし、焼肉屋の方もいつも通りといえばいつも通りですね。
強いて言えば第三牧場に移した乳牛から牛乳が毎日取れるようになったくらいですかね?その過程で気性が荒くなった乳牛が牧場を少々荒らしたりしたようですが、今は元通りになっているので問題はないそうです」
「はいはい、荒れた場所が元通りになってるなら問題なし、怪我人は出てないよね?」
「幸い怪我人は出ていない…と言いたいところですが、気性が荒くなって暴れたのは1頭だけではないですし、角による一撃を受けたり踏み潰されてたり弾き飛ばされたりで負傷した者がいますね、治療は終わっているのでしばらく休ませれば傷も塞がり骨もくっついて復帰すると思います」
「んー…まあ死者が出てないならいいかな?慣れてはいても育てるのが難しい品種だし、種付けをしても落ち着くまではねぇ…でもだからこそ牛乳の中でも一番高級で上質とされているのが取れるんだけども。
とりあえず第三牧場には後でお見舞いに行くとして、その前にカレー小屋と焼肉屋の確認、シスターと店長代理を呼んで期間限定メニューを考えて、花街は特に用はないので置いといて…」
「ここ北西地区の花街のお店は全てマスターがオーナーとなっているので好きにしていいんですよ?今日はここからパン屋にするとか図書館にするとか、店員や司書に関しては働いていた者をそのまま雇用するなり司書として働ける者を他の店とトレードして連れてくるなり」
「それをしたところで誰も得をしないというのがまた何とも…それでしか稼げない人もいれば好きでやってる人もいるわけだし、別の店にするといっても出来る様になるまで教育する手間もかかれば生活リズムも完全に変わるからそこも矯正しないとダメだし、借金を返済しきって出て行かれると新しい人員を雇わないとダメじゃない?そして初めてで経験が無いってなると教えるために人を割かないとダメだし、字を書いたり足し算引き算程度の軽い計算は出来るだろうけど、場合によっては四則演算を全部ーってなるし、それを教えるための教育もしないといけないし…
まあ、今いる娘達は引き続き夜のお店で働いて貰うのが一番よね、身体を売ってもいい、むしろ売りたいって場合は裏通り、お話や軽いタッチ程度なら表通りと住み分けはしてるし、無理に弄ってもねぇ…
それにそういうお店だからこそ身請け話とかそういうのも出てくるわけだし、もうそういう店じゃないので身請け話は受けられませんってなってもねぇ?両者の合意無しの場合はそもそも成立しないし、最初から身請け話は不可って娘もそれなりにいたりするけど」
「まあどうするかはマスター次第ですね、現状を維持するも改革して作り変えるも、全てマスター専用のお店にしても文句を言うのは利用している人と逢瀬を重ねて身請け待ちをしている娘だけですし、それにしても身請けが終わるまではマスター所有なので握り潰すも潰さないも気分次第というやつですね、その場合は借金の返済が終わればさっさと出て行くでしょうけど、やり様によっては永遠に解放しない様にする事も可能ですしね、焼肉屋や牧場と農場の面々の様に」
「マスター代理も含めてお給料を出してるのに借金を返済する気がないんだもん…身請けしてきた娘はまあ私所有になってるから仕方ないにしても、借金持ちの娘誰一人として小銅貨1枚すら返す気がないっていうね…」
「奴隷は当たりの主人を引く事が出来ればいろいろ楽ですからね、身分は奴隷なれど場合によっては飼い主と同等に近い権力を得る事が出来ますし、衣食住は保証されてますし、解放後は普通の平民に戻って衣食住の保証は無くなり住むところに働くところにと自分で探さないとですし、それを考えると当たりを引いたら借金を返さずずーっと居座るという選択肢を選ぶでしょう。
実際私もそうですしね、身分は奴隷のままなれどマスターの奴隷という事で因縁を付けようものなら王女様お抱えの暗部がすっ飛んできますし、王女様のお墨付きなので奴隷がカジノやお店を経営してるからと言って権力を笠に無理やり接収しようとする輩も出てきませんし、出てきても王女様のお墨付きなので王族とほぼ同等の権力を持って防ぐ事が可能と。
よほどの事がないとこちらから仕掛ける事は出来ませんが、守る事に関しては王族と同等の権力、貴族の前を堂々と横切っても大丈夫と、解放されない方が安全で自由に生きていけるんですよね、働かないと衣食住が最低限だけでお給金は出ませんけど」
「そりゃ…ねぇ?働いて貰うために買ってきたんだし、働かないなら働かないでまあそれ相応な扱いになるよねって、戦争後に大量輸入された矯正前の娘達みたいに痛みを伴う教育とか」
「アレらは頭のお花畑度合が過ぎてましたからね、この娘みたいに現実を受け止めてかつ素直であれば苦労はしなかったでしょうけど」
「最初から受け止めて真面目に働いてくれてた娘を敵と認定して攻撃してたからねぇ…同志で同じ仲間だったはずなのに真面目に働いたというだけで」
「あれはどういう思想や考えを持てばそうなるんですかね?あなたはわかります?」
「さぁ…?私にはわかりかねますね、私はただ全種族平等の扱いを求めていただけですので、農場で騒ぎを起こした人達のように働いたら悪とかそういう考えはないですし、同じ様に見えても皆思想や考えが違うので纏まりがないんですよ。
その場その場で考えがころころ変わりますし、過去を捏造したり過去の事例や記録は自分の都合にいいようにしか解釈せず、記憶自分の都合のいいように書き換えたり、自分が仲間だと思った者にはすり寄って行って仲間アピールをして、そのうちの誰かが少しでも自分と違う考えの発言をすると最初から居なかった、敵と思い込んでいるところから送られてきた敵という扱いにして一斉攻撃。
そういう人達の集まりなので頭の中がどうなっているかなんてわかりませんよ、ある一点だけに関しては無理やり矯正でもしない限り曲がる事の無い思想と考えを持ってますが、それ以外の部分は毎日変わりますので話は一切通じないんですよ。
表面上は同じ理想を掲げているんですけど表面上だけで中身が違いますし、その肝心な部分が一切曲がる事が無いのでこっちとしては迷惑してたんですよ…それに加えてさらに菜食こそが善、肉食は悪という思想も混ざってそれに傾倒、ただでさえ攻撃性が高かったのが段々と凶暴性を増していき他国の人にまで手を出して戦争へ発展と…後から国の上層部が各地に火種を撒いてそれが決めてになったというのは聞きましたけど」
「まあ、矯正のための教育をしてた時もそうだけど、同じ言葉を使うだけで言葉は一切通じない別の存在とかそういう感じだったしねぇ、完全に心を折って再教育したからもうそういう考えに至る事は絶対にないけど教育中は結構面倒だったね。
まず自分の今の立場を理解しないし絶対に動かないし口だけで何もしない、畑仕事をやらせようとするとギャンギャン喚く、ついでに群れる、でも食事や待遇だけは貴族以上の物を求める。
見逃して翌日になるとさらに悪化しててグループを形成、働いていた娘達を一方的に攻撃、止めるとやっぱりギャンギャン喚く、やっぱり食事と待遇は貴族以上の物を要求する。
どうしようもないので痛くして覚えさせてそれでもダメだったので音がよく響く独房を作って精神を破壊、そして再教育をして今に至ると」
「大分端を折りましたね」
「だって長くなるもん、最初は同で結果はこうだとわかれば十分よね、独房でやってた事を説明しても特に意味はないし」
「まあ、プライドの高い人の心を折るなら微妙に狭いところに押し込んでトイレは用意せずその場で垂れ流しにさせて、食事だけは普通の物を与えて、一応清潔は保つために自分で出した物は自分で処理させて、身体も洗いはするけど壁に手をついて水を浴びせかけるだけ、反抗するようなそぶりを見せれば衣服の没収、ついでに誰もいないときは不定期に大きな音を発生させる…ですかね?」
「大体そんなところ、もう逆らう気が起きないくらい徹底的に壊して従順にさせるのが一番手っ取り早い、そのくらい捻くれてたし、実際はまあ…うん、それだけでは無かったけど…私はそこはノータッチで一切関与してない…と言う事にして欲しい」
「一体マスターは何をやったんですか?」
「農場内とはいえ裸で囚人の前に引きずり出しとか、それでいて家畜以下の扱いで人扱いはしないとか、プライドが高ければ高いほど簡単に壊れるような事をやらせたんじゃないですか?私なら食事に利尿剤や下剤を混ぜて、その上で首輪と口枷をつけて裸で引きずり出して両手も縛って人目に付く木に吊るして1日放置しますね。
その過程で周りで見ている人がさらに家畜以下の扱いをすれば効果的ですね、決して優しく扱ってはいけません、依存させるならそれもありですが完全に壊して作り直すのが目的ですからね」
「さすがに食事に混入はしないなぁ…やるなら直接、衆人環視の中直接下剤を注入する方がプライドの高い娘には効果的、ついでに両手だけじゃなく両足も縛って吊るす方が抵抗も出来ないし隠せなくなっていいし、我慢出来なくなって下剤の効果が出て我慢出来なくなった時簡単に壊れてくれる、掃除する手間がちょっと増えるけどね。
他にも壊れた方が苦痛から解放されて楽になれるという事をちょこちょこーっとやって再教育したのですよ?」
「本当に衆人環視でやったんですか?」
「リーダー格のプライドが一番高い娘はね、見せしめの意味もあったけど、それを見て素直に言う事を聞く様になった娘もいれば、さらに抵抗して反撃しようとしてくる娘も居たけどそれはまた個別だったり何人か纏めてだったりで念入りに壊して全て丸く収まりましたと。
そしてもう後は知っての通り、不平不満を言わず牧場で働いたり農場で働いたり、休みの日にはリゾート地で休暇を普通に楽しんだりしてるね、壊した娘はちょっと目がイっちゃってるけど害はないから放置。
防御本能として退行した場合はそうはならないんだけど、退行しない様完全に壊して精神崩壊状態になったからまあちょっと後遺症がね…?軽く瞳孔が開いたりしてるだけで何の問題はないんだけども」
「マスターって一見柔らかで優しそうに見えますけど結構えげつないですね、普通の人が聞いたら軽蔑するどころじゃないですよ」
「別の意味で女の敵と言っていいですね、囲っている奴隷の中には喜んで受け入れる嗜虐思考も居るでしょうけど」
「別に囲ってるわけではないんだけどなぁ…単に農場と牧場で働いてほしいから各地の奴隷商を回って買い集めただけだし、焼肉屋とカジノのマスター代理も言わずもがな、労働力として求めたわけでそういう目的で求めたわけではなし」
「こう入ってますけど結構手を付けてますからねこのマスター、そのうちあなたも手を出されますよ?そういう教育もしてはありますが」
「言っておくけど私から進んで手を出した事は無いからね?逃げ道を塞いでそうせざるを得ない状態にしてくるから手を出す羽目になってるわけで…そして私の負担がさらに増えるわけで…」
「この世界で囲ってる人数が1人2人、それどころか3桁4桁増えたところで誤差でしょうに、ルシフさんやコノハさんから聞いてますよ?遠い所にいるのを合わせたら9桁は囲ってるって、ついでに9桁居るのと寿命なんて物が無くなって日常生活を元の世界で送るのが無理だから移住するための星を作って移住させてるって、何人かは宇宙を気ままに旅しているそうですけど」
「まあ…うん…なし崩しとはいえやっぱり最後まで責任は取らなきゃダメじゃない?でもそうなると周りに合わせて普通に生活ってのはそのうち限界が来るじゃない?特に寿命がちょっと延びるどころかなんやかんやあって私とずーっと一緒にいると完全に無くなるわけだし…
そうなると周りが老いて死んでいく中ずーっと姿が変わらず死ぬ事もなく、そうなると争いの種にもなるわけよ、いつもどこでも不老不死を求める人はいるし、身近にそのサンプルがいれば解き明かそうと時には1人を争って戦争とかがね?そんなこんなでまともに生活が送れなくなるからそういう人達を集めたところに移住をね?
一応今のところ不満が出た事はほぼ無し、皆仲良くとは言わないけど楽しく暮らしてはいるよ?気の合う同士でグループを作ったり、生まれた星は違えど似たような考えの研究者気質が集まっていろいろやったり、色んな星々を回ってゲームを集めて遊んでたり、たまに普通の人に紛れて働いてみたりとか。
寿命がなくて死なないだけで、やりたい事は自由に出来るし、それこそ数えきれないほど有る星々を旅行して回ったりとか出来るから、飽きる事無く今を生きてるから不満はあまり…出ない…かなぁ?生活に関しては出てないと思う…分身を8桁後半からは作って置いて来てるし、大体年末年始に一度統合して共有するから一時的に分身がゼロになったりはするけど…うん、特に無いと思う…出るとしたらもっと分身を増やして逢瀬の頻度を増やせとか1人に対して2人とか3人の分身を寄越せとかそういうのだし…」
「大事にしてるというのは何となく伝わりますが、大丈夫なんですかね?争いとか起こったりしません?」
「争い自体はしょっちゅうあるよ?去年だけでも肉体言語で殴り合った件数が8桁ほど、カップリングで揉めて物理的な戦争に発展したのが4回ほど、口論は3桁ほど、でも終わった後は皆すっきりしてしばらくは平和な時間が続く。
殴り合いも娯楽だし戦争も娯楽の1つ、そのための場所も用意されてる、話し合いだけで解決する事も無くはないけど何かしらしこりは残るし、だったらもう殴り合え、肉体言語で解決しろってなっちゃってる」
「だから殴り合いが8桁に対して口論は3桁なんですね…治安大丈夫なんですか…?」
「まあ、司法も行政も何もないけど、誰も死なないし上下関係は多少あれどあまり関係ないし、盗みに強盗という物は1件もないし、でも戦争とか殴り合いのルールはちゃんとあるしでなんだかんだで治安はいいよ?
関係ない人は絶対に巻き込まれないし、戦争で定期的にガス抜きしてるから戦場以外は平和そのもの」
「負けた側ってどうなるんです?」
「大体スパッと諦めたり、次のカップリング戦争はかつって闘志を燃やしつつ勝者に美味しく頂かれる」
「物理的に?肉体的に?」
「肉体的に、女同士でも行けちゃう娘の方が多いからね、ダメでもそのうち行けちゃうようになるなるから、そっちでもまあたまに争いが起こったりする、この娘は私のもの、いや私のものって感じで肉体言語で会話して、最終的には2人一緒に奪い合っていた相手を美味しく頂きましたとかもよくあるよ」
「なんかいろんな意味で凄いですね…行ってみたいような行ってみたくないような…そんな微妙な感じです…」
「微妙でもそのうち混ざる事になると思いますけどね、何年先かはわかりませんが」
「生活がいきなりガラッと変わる事は無いし、向こうも農場とか牧場とかカジノとかいろんなお店とかあるから、変えたくない場合はそこで働きながら日々を過ごす、気が向いたら転職するって事もできるよ?何なら迷宮に挑む冒険者でもいいし」
「あるんですか?」
「あるんですよ?固定で作りが変わらないのと毎日変わるのと、途中で倒れても所持品をばら撒いて入口に自動で戻される、迷子になっても帰りたいと思えばすぐ帰れる安全仕様、というより昔半年くらい迷子でさまよってた娘がいるからね…死なないものだからずーっと復活してはさまよい復活してはさまよいで行方不明届がでて探し回ったら迷宮で迷子だったっていう…それで倒れたら強制帰還、帰りたいと思ってもすぐ帰還できる安全設計になったのよ?」
「半年迷子も相当アレですけど、安全なのははたして冒険といえるのかどうか…」
「マスターが作った迷宮ですし、どうせ安全という名の皮を被った危険物ですよ、安全と言いながら1層から亜竜がひしめく迷宮に飛ばされたりしますよ」
「竜の巣ならそんな感じだね、過去に見つけた捕まえた事のあるやつを複製して生態系を作ってあるから、冒険者に転職していろいろやってみるのも楽しいよ?中には卵を取ってきて孵してペットにしてる娘も居るし」
「なんかもうやりたい放題ですね」
「やりたい放題出来るから好き放題出来る様にと作った、一応お金もちゃんと存在してるから、毎日働いてお金を得るもよし、働かなくても欲しい物は手に入るから怠惰に過ごすもよし、そういう場所よ。
さて、カジノの書類整理は終わったし、焼肉屋の方行ってくるねー、何かあれば事務所まで」
「わかりました、ではまた後程」
「私は溜まったグラスを洗ってきます」
そういう星
ご主人様が狐さんとルシフに言われて割りと本気を出して作り出した星、やりたい事が何でも出来るしお金はあるけどなくても欲しい物は全て手に入る楽園
現在の人口9桁に対して星の表面積は150億平方キロ、面積も50億平方とばかみたいに広いし拡張も可能、また星の寿命というものもご主人様の館がある場所と同じく存在しない
さらに今も広がり増え続けている宇宙や星々をめぐる宇宙旅行にも簡単に行けるので、寿命がなくなっても永遠に飽きる事なく暮らしていくことができる
が…ゲームや漫画アニメのカップリングで3桁万人を巻き込む物理的な戦争が発生したり、1人の女性を巡って殴り合いが発生したりとちょっとアレなところもある…




