色々酷かったロケ 迷惑をかけると蹴りだされます
「いやー…ロケの締めくくりは良かったけど道中が最悪だったね…今年はもう経費で落とせないから手元に残ってる予算だけでやりくりしてねーって…」
「お兄さんから粗方聞きましたけどそんなに酷かったんです?」
「いつもなら予算はこれだけーって言っても結局は経費で落とすから多少のオーバーも大丈夫だし、交通費とか宿泊費、食費も出れば日券とか川の入場料とかもケチる必要がないのよ、でもケチらないとダメな状態になって5万円でどうにか各地の釣り場を転々と。
一応最初は前中後編の3本仕立ての予定ではあったんだけど、もう北の大地まで来てるからと海の方でムラソイとかアイナメ釣りをちょっとね?海にも行って1日で2本撮るというブラックなんてもんじゃねぇぞっていうロケになりまして、淡水のトラウトに管理釣り場のサーモン編、海で大型のアイナメムラソイ編で計6本、これを5万円で済ませたっていう、一部自腹切ってる部分もあるけど。
そんな感じで今年はボツになるやつ含め後10本以上撮りに行かないといけないってのを引き伸ばし戦法で半分近い6本、淡水前中後編海前中後編という普通なら許されないものを連発してやったと、普通なら怒られること待ったなし、でも今なら許される。
ボツにならず全部通ったとは聞いたから、来月3週連続でトラウト編か海でムラソイ編の前中後編が流れて、年末用の取って置きと年始のマグロ、それが終わってから残ってる方が放送…になるんじゃない?
でもまだ後8本くらい撮らないとダメなのは変わりなし、引き伸ばし戦法で何とか余らせた残り45万でどう8本撮るかが勝負だって言ってたね」
「でもまあ、海でアイナメとムラソイの収録をしたからこそ夕食のおかずにマース煮とかが追加されたんだけどね、はい、注文のピザ1枚300円ね」
「場所を貸してる管理人からお金を取っていくスタイル、嫌いじゃないよ、でもおまけして?」
「じゃあ刻み玉ねぎを少々多めで」
「何とも微妙なおまけ…でもこれ地味に美味しいよね、生地にソースを塗ってその上に燻製スライスソーセージとチーズだけで焼いて、焼きあがったら辛みと余分な水分を取った微塵切りの玉ねぎをぱらぱらっと散らして巻くだけ」
「このシャキシャキとした玉ねぎとチーズにピザソース、それとこの燻製ソーセージが合うんですよねぇ、合わない道理はないですけど、パンかピザ生地かというだけでホットドッグとあまり変わりませんし」
「巻いた生地の上からケチャップでもピザソースでもチーズソースでもマヨでもマスタードでもタバスコでも甘チリでも、何を付けても美味しいってのがまたねー、照り焼きのタレとか蒲焼のタレを追加してもいいだろうねこれ」
「出来なくはないけど、あまり増やしすぎてもごちゃごちゃになるかなぁ…今でも選択肢が多い状態だし」
「多すぎても買いに来る人は悩みますよね、しかも毎日ある屋台ではなく不定期かつ品も変わる、そうなると頭を抱えて悩むこと間違いなし、悩んだら何もなしとかマスタードでいいんですけど」
「私はチーズソースかな?中にもチーズは入ってるけどさらに濃厚なチーズソースがねー…」
「そういえばお土産で鮭が一足先に帰ってきましたけどアレどうしましょうね?冷凍状態なので解凍しないと食べれませんけど」
「うちは今解凍中、3枚に下したら半分実家行きだね、頭とか骨も実家行きになるだろうけど」
「まだ冷凍庫に放り込んだままなんですよね、水分が抜けたり冷凍焼けしないようにコーティング処理されているのでしばらくそのままでも持ちますし、鮭はいつでも釣れるし獲れるしってのもありますし」
「あの環境に住んでたら生で食べれる鮭とか珍しくもないよねぇ、シルバーにピンクにキング、さらにアトランティックもいるわけだし、というよりトラウト系はほぼ全て居るといっていい状態だし、掛け合わせを含めるともう何種類いるのかわからんね」
「タイガーとかブルックとかスチールヘッドという管理釣り場の常連から他ではお目にかかれないゴールデンとの掛け合わせもいるし、イトウとの掛け合わせもいたりするし、まあまず飽きないよね、ちょこちょこ新しい品種を放流して種類もさらに増えてるし」
「お兄さんのところならではだよね、トラウトとサーモンが全種揃ってて掛け合わせやり放題、もう面倒くさくてトラウトとかサーモンって一纏めにしてるけど、あれ全部に名前を付けていったらどうなるんだろうね?」
「さぁ…?もうすでに100種以上増えてるし、名前の付けようがないね」
「管理釣り場なら何かしら名前は付けるけど、まあ何でもありの湖だと大別出来れば名前は関係ないか」
「その代り何が釣れるのかわからない状態になってきてますけどね、バス用のテスト品が届いたからテストに行くぞーって湖に行ったら金色のアメマスが釣れたりしますし、色的にブラウンとアメマスの交雑でブラウンの色が薄くなってだとは思うんですけど、もうわけわかんないですよ」
「面白そうではあるけどテスト中であると考えると何ともだねぇ、ピザもう1枚頂戴」
「300円ねー」
「この店主場所を貸してる地主に対して値下げする気がないぞ」
「さて、小さいピザ2枚でちょっと小腹を満たしたところで…店長さんのお店の裏にあるバスの管釣りで配信をやっていきまーす、今来たら私も店長さんもお兄さんもいるよー?でも騒いだら他のお客さんに迷惑がかかるから蹴りだされるよー?」
「黙って静かに釣りをしろとは言わんし田舎だから気にする人はほぼ居ないけど、ものには限度があるという事を忘れるなよー?」
「それじゃ最初の質問、風がある日に当たりが全く取れないんだけどどうしたらいいの?」
「メインラインにPEを使ってない?PEは糸をピンっと張った状態に対しては強いけど、ちょっとでも弛むと思いっきり持って行って貰わないと竿に当たりが伝わらないんだよね、だから飛ばせるから、細くて強いからとPEばかりを使わずに、たまにはナイロンやフロロを使う事を視野に入れた方がいいよー?」
「糸が出るのを止めるためにスプールを抑えるのってあり?なし?」
「時と場合による、例えば海だと根に入ったりする事もあるから切れる可能性はあれどスプールを抑えて止める事はある、でも根も何もないところでスプールを抑えるのはダメ、余計に魚が暴れるし糸が切れる可能性が上がって針が伸びたり折れる可能性もある。
なので押さえて止める場合は根のあるところにもぐられない様にする時くらい、淡水だと抑える意味はなし、管釣りでスプール押さえてプツプツ切ってる人が居るけど、スプールを抑えて糸が出るのと止めたら糸自体が切れないように伸び始めて、暴れると一気に限界を超えてプツッと行くから基本糸は出しっぱなしね、切れない様にするために糸を出してるんだからそれを止めてどうするんだっていう」
「管釣りで魚の散歩をしてる人がいるけどあれってどうなん?」
「あれは糸を切らないテクニックの1つです、今のハイエンドじゃない古いリールだと糸が出るたびにどんどん撚れていくのね?撚れると糸が少し伸びるし強度も落ちるしで切れやすくなる、だからドラグが止まらないやつが掛かったら周りに人がいない場合は魚の進行方向に合わせて歩いて糸の放出を抑える、っていうのがある。
今のハイエンドだとドラグで糸が出る時もその撚れをほぼゼロに近い状態に出来るので散歩はしなくても大丈夫です、旧型のリールを使ってて人が周りに居る時は諦めてドラグだけで対応してください、そうすぐに切れるというものではないので割と何とかなります」
「イトウが放流されてるっていうところに行ったけどイトウが釣れずにニジマスばかり釣れる、イトウ放流してないんじゃないの?」
「ニジマスとイトウは同じルアーで釣れても釣り方が違います、ニジマスは巻くだけでも釣れるしトゥウィッチも入れるとさらに釣れる、でもイトウはトゥウィッチを入れるとあまり釣れない、釣れなくはないけどイトウを狙うならトゥウィッチはダメ。
イトウを釣る時はまずイトウが居るタナを探す、タナが分かったらそのタナまで沈めて巻くだけ、アクションは要らない、それが管釣りのイトウでは一番大事」
「頑張った自分へのご褒美にGBX170XULを買いました、今度の休み管釣りに行ってきます」
「お買い上げありがとうございまーす、エリアとネイチャーどっちでも使えるからトラウトをバンバン釣ってねー?他の釣りに使えなくもないけどアジング用に買いましたーって報告はやめてね?現状どのアジング用ロッドよりもそれに向いてるのは確かだけど…」
「今度かぶせ釣りにチャレンジしようと思ってるのですがおすすめの道具を教えてください」
「ロッドはレッドウルフの筏シリーズ、リールは狙ってる大きさによるけど3000から5000のXG、レッドウルフは安っぽくてちょっと…って場合はマキシマのトライエッジかネレイドのシープリズムが店頭価格15000円くらいで入門用にしてはかなりの高性能、2万円出すならワールドの筏名人がもうワンランク上。
今上げた中で一番いいのは筏シリーズだけど好みもあるから後は店頭で見て決めてちょうだいな、トライエッジも出てから5年とか経つけどメーターのイシダイとかいう化け物が来ない限り折れないからかなり使えるよ?
で、かかり釣りと違ってイシダイの50とかが平気で食ってくるからラインは最低3号、出来れば4でやべぇのしかいないって時は5号ね」
「そういえばかぶせって何が釣れるの?とホットなコメント」
「最初はカンダイ、コブダイだね、それを釣るということで始まった釣り、そこからイシダイ、イシガキダイときて、クロダイでもかぶせをする人が出てきて、場所によってはマダイも釣れるしサンノジも釣れる、まあ割となんでも釣れますよ?堤防や沖堤防だけじゃなく筏でも出来ますし船でも出来なくはないです、殻の破片を掃除をするのが大変ですけどね」
「もう1つかぶせについて質問、餌は何を買えばいいの?」
「食用ではない餌用のカラス貝か牡蠣です、2種類用意するのが一番いいんですけど、カラス貝と牡蠣では開けるための道具が違いますので、まずは牡蠣から始めるのがいいですかね?殻を割るためのハンマーを忘れてもプライヤーで開ける事が出来ますからね。
それと…牡蠣って各地で養殖してるじゃないですか?その養殖してる牡蠣って検査をしてして通らないとその辺り一帯で養殖しているもの全部廃棄、ってなるんですけど、別に人が食べれないだけで魚は別に何の問題もないんですね。
よく漁業関係者が全部廃棄ーってテレビで放送してたりするけどそんな事はない、人が食べれないだけで釣り餌とかに使えるから多少赤字は出れど安く売る事自体は出来るから廃棄って事はないんですよ、そして人が食べる用って育ててた牡蠣だからしっかり詰まってていい餌になるんですよ。
ですので、牡蠣の養殖をしている地域をちょこちょこ調べてみるといいですよー?食用として出荷できなくなったものを少しでもお金に換えるために餌として売ってる事もありますからね。
全部廃棄って言ってるのはその方がより悲惨さを伝えれるからというテレビ局側の意向です、実際は再利用されてるので黒字にはならずともそれなりにお金に帰る事が出来ている、というのが真実です、うちでも仕入れてますよー?釣り具がや持つべきものは漁業関係者の友や知り合いや身内、そうするとその関係者のネットワークを通じてダメになったやつを仕入れる事が出来て釣具屋は嬉しい、売り物にならなくなった牡蠣を売る事が出来て漁業関係者も嬉しい、という感じです。
ただ…前日に注文されても輸送とかの都合上届かない事もありますので、出来れば4日から1週間前に注文してください。
そしてまだ続きます、カラス貝を使う場合それ単品でもいいんですが、団子とかフカセに使うコマセ、あれを少し固めに混ぜておいて貝の中に詰めるんですよ、そうすると魚を寄せつつ餌取りも若干避ける事が出来ます、後はまあ色々自分で試してみてねー?」
「国内でターポンが釣れるって聞いたけどどこで釣れるの?」
「クトウターポンと名前を付けているのは九島の南から3つ目から4つ目の間とその近辺、後ターポンターポンって言ってますけど似てるだけで別物です、後北から南まで分布しているので国内全土で割りと釣れます。
クトウターポンって言ってるのはヒラというニシン目ヒラ科のヒラという魚、ターポンはカライワシ目イセゴイ科のターポンという全然別物です、まあぱっと目は似てるのでこれターポンですって渡してもばれる事は無いですけどね、サイズは全然違いますけど。
クトウターポンはヒラなので最大70近くにはなるけど大体50前後、ターポンはメーター超えます、なんなら最大で2メーター超えてきますし重さも100キロ超えてきます、なので本物が釣りたい場合は国外へ行きましょう、クトウターポンでいいなら九島でメタルジグとかスピンテールを投げるのがいいですね、誘い方はスズキと変わらないので外道としてスズキも釣れますよ?」
「泳がせってアジ何匹くらい用意すればいいの?」
「堤防でやってその都度補充出来るなら4匹か5匹くらいスカリに入れておけばいいです、船で行く場合は予約を入れておけば船のほうで用意してくれます、後は1日どれくらい釣れるかによるけど、ばらしたりするのも含めて1日で20使うかどうかくらいですかねー?
でも場所によって違うので何とも言えませんけど、泳がせをやるならアジングかサビキを出来る様にしておく事、最初から20も30も用意してってなると死んじゃいますからね、その都度釣ってスカリである程度休ませてから泳がせるのがいいです、バッカンにエアポンプでもいいですけど…夏場は茹だって冬場は凍死するのでバッカンの場合温度管理に気を付けましょう」
「うちのチャンネルが泳がせをする時は大体サビキを持って行ってますね、その都度新鮮なアジを確保して泳がせ、そもそもアジが釣れない場合青物どころかヒラメすら怪しいので別の物に切り替えって感じです」
「アジがいなけりゃそれを食う魚もその周辺にはそもそも入ってきてないっていうね、イワシなりサバなりがいれば話は別だけど」
「カマスもいれば最高ですね、余ったカマスは塩焼きにするともう…でもミズカマスはアカに比べると今一なのでノーサンキュー。
GBスプーンとGBXスプーンの違いって何?」
「GBは昔私が設計したやつ、GBXがお兄さんと妹ちゃんが持ち込んで色々落とし込んで作った合作、Xの方はよりトラウトに特化しているのでトラウトを狙うならGBXの方がいいです、まあ何でも釣れますけどね、スプーンとスピナーは万能なのでトラウトだけでなくブルーギルでもバスでもスズキでもヒラメでもヒラマサでも、割りとなんでも釣れますよー?
まあ最初から付いてる針はエリアトラウト用のバーブレスですし、スピナーの方もシングルフックですので、海で使う場合はそれ用のシングル、またはトレブルに交換してください、ダブルでもいいですけどね」
「昔買って貰ったリトルマーメイディアから別の道具に変えようと思っているのですが何がいいですか?予算は今まで貯めた分と来年のお正月に貰えるお年玉で5万を想定しています」
「5万かー…5万だとハイエンドは変えないからミドルになるとして…リトルマーメイディアならそもそもそこいらの…言っちゃ悪いけど有象無象ともいえるメーカーのハイエンドより性能いいんだよね、だから使いすぎてガタが来てない限りは無理に買い替える必要はなし、それでもというのであれば型落ちのハイエンド、初代とか2代目のマーメイディアとワイバーンならベイトリールとロッドが値下がりして5万以下で買える…かなぁ?うちは売り切ってもうないけど、色んなお店を回れば新品の初代とかがあると思うよー?」
「と、少々消化したところで休憩入りまーす、再開は1時間後」
「そろそろ乾燥してきてるし喋りっぱなしはのどが渇いていかんね」
ターポン
カライワシ目イセゴイ科のターポンという名前の魚であってニシン目ヒラ科のヒラという魚ではない
パッと見似てはいるけど国内でターポンターポン言ってるのはヒラという魚で別物、でも間違えたところで別に恥ということはない




