古い物は旅に出ました 意外と簡単
えーと…修復中のウキはどこに置いたっけかなぁ…どぶ漬けにした後乾かしてて、そのまま置いておくと邪魔になるから風通しのいいところに置いたようなそうでないような…?誰かが触って別の場所に移動させたって事は無いだろうからこの近辺のどこかにあるはずなんだけども…んー…棚の上でもなし、乾燥を急いで冷蔵庫に入れたわけでもなし、どこにやったっけ…
あそこでもないここでもないそこにもない…うぅむ…捨てるって事は無いはずだし…やっぱり誰かが移動させたのかねぇ?となると考えられるのは…倉庫の中か、乾燥してたらもう埃とかがくっついて取れなくなるって事はないし、修理中とか修復中の棚…かなぁ?
とりあえず倉庫の中を確認して見つからなかったら恵里香さんに聞いてみるか、捨てるって事は無いから必ずどこかにあるはず、きっと…
「修復中のウキですか?私は見てませんね」
「あれぇー…じゃあどこに置いたんだろ…」
「捨てるような物でもないですし、そのうち見つかるんじゃないですか?」
「まあ急ぎではないからいいんだけどね、見つからないならそれはそれで新しいのを使うだけでもあるし」
「使う予定でもありました?」
「使うというか動画の撮影にね、以前にフカセ用のウキで傷が入ったりコーティングが剥がれた物の修復講座はやったけど、棒ウキの方はやってなかったから目印の交換に本体の修復、ついでに目印の改造にってやろうとしたんだけど、まあ本体の方はフカセと変わらないし、目印だけでもいいといえばいいんだけど」
「あー…まあ、基本的には本体をコーティングしなおすだけですからねぇ、塗装してまたコーティングして垂れて固まった部分を削ったりする必要はありますけど」
「違うのは目印の部分くらいだね、折れた目印に対してほんの少し細いをねじ込んで固定、または太いのを刺して固定、削り取って差し込んで接着剤で固定か、それともほどほどで切り取ってウキゴムを使って付け外し可能にするか、色々やり方があるからねぇ。
後は目印自体の改造、まあシモリ玉とか蛍光玉を付けて視認性を上げたりするくらいだけど」
「まあ見つけたら休憩所の方にでも放り込んでおきますね」
「お願いねー?とりあえず新品の棒ウキを開封して目印の改造講座だけでも収録してくる」
「はいはい、いってらっしゃーい」
「修復中だった本体がちょっとどこかへ行ってしまったので…今日は新品の棒ウキを使って目印の修理と改造をやっていきたいと思います、本体の方はフカセと大して変わらないので本体の修理や修復は?ってなった人はフカセウキの方の動画を見てください。
で、まずは棒ウキの目印について、これは大雑把に分けて2種類あります、本体に接続して接着されているもの、本体に目印は接続されておらずウキゴムで後から付けるものの2種、自作だのなんだのと含めたら種類は増えるけど今日はお店に売ってる一般的な物という事で。
まずは目印の修理について、本体に接着されているタイプの場合はこちら、これが一番簡単な直し方ですね、最初からついている目印よりちょっと太い、または細い目印を用意するだけです。
新品を壊すのは勿体無いのでこのままやりますが、この様に上からスポッとはめ込むだけ、細いものの場合は逆で元の目印の中に刺し込むだけ、接着剤か何かで固定すれば早々抜ける事は無いですが、また次に折れて交換するってなった時にちょっと苦労します、細いものの場合はドリルで削って、太いものをはめた場合もちょっと削り取って合わせて…という手間が出てきます。
丁度良い太さのものを選べば…こんな感じ、ちょっとぐっと引っ張るか軽くねじらないと抜けない状態に、これなら接着剤いらずですので、丁度良い太さの目印を見つけたらこれとメモを取っておくか何本か確保しておくといいです。
次にちょっと面倒な修理方法、まず用意するものはドリル、新品なので実際にはやりませんけど元々ついている目印と同じ太さのもの、もしくはもうちょっと太くしたいなーって時はそれよりほんの少し太いものを選んでください。
選び終わったら…とりあえずこの表に落ちてた枝をウキに見立てて、目印がついてたら根元からカット、かっとしたら元の目印を削り取るようにドリルで穴を空ける、穴を空け終わったら目印を差し込んでみて、抵抗もなくスッと入って隙間があるようならもうちょっと太い目印に、ちょっときついかな?と感じる程度なら接着剤を塗ってぐっと押し込んで接着させれば目印の交換が完了します。
なんだかなー…って場合は最初にやった一回り太い目印を上からはめる方法に切り替えてもいいですし、次にやるウキゴムとの両用にしてもいいです。
というわけでウキゴムタイプの目印、これはもう何も考えなくていいです、まずは目印を棒ウキに差し込んで、棒ウキの頭にウキゴムを被せれば出来上がり、目印が折れた場合はゴムから目印を抜いて交換するだけと、目印の損傷を気にせずというか折れても交換が簡単なタイプですね。
で、ちょっと応用、先ほど直接ついているタイプでやった修理方法、折れた場合はある程度残してはめるかいっそのこと根元から切ってドリルで穴を空けて削り取るかなんですが、ある程度残してあるのであれば…こちらもこんな感じでウキゴムを付けた目印をつけて連結するっていう方法もあります、まあどうやって修理するかは個人個人で変わりますので、こういう修理方法もありますよ程度に考えておいてください。
続いてウキゴムタイプのデメリット、ウキゴムは交換が楽ではあるのですが、直接ついているタイプに比べると目印がの角度が安定しません、あくまでもゴムで連結しているだけなのでゴムが傾くと目印が斜めになるんですね、それでも見えないって事はないですが垂直ではないのでちょっと扱いづらくなります。
それと、ゴム自体が変形して伸びたり傾いたりするので、ウキゴムは消耗品でそれほど長持ちするものではないと考えておいたほうがいいです、持ち運びを考えるとウキゴムタイプの方が短くなっていいんですけどね、本体と目印が別々に分かれていますので。
目印の修理の次はこちら、棒ウキの下部、まあお尻の部分についてるカンの修理ですね、長く使って錆びて割れたりして使えなくなっちゃった場合、これも修理方法としては単純です、まずは残っている部分をカット、そしてこの木の枝…の下にカンがついていたと仮定しまして、そこに空いてる穴と同じくらいの細さのドリルで穴を空けてください、最近の物は中に埋め込まれワイヤーのカンだけが出てきている状態ですので、ドリルで穴を空けないとどうにもならない事が多いです。
そうじゃない物…こういうやつですね、これはライターでカンの部分を炙れば接着剤が解けて金具が取れまして、こういうFRPの芯が付いたウキ用カンと呼ばれるものが出てきます、後は新品の物の信を削って太さを合わせて、接着剤を塗ったら空けた穴に差し込んで接着すれば完了。
ウキ用カン自体は1袋200円くらいですので、元からついているカンが錆びた、折れて使えなくなった、という時はこんな感じで交換したり改造して使ってみてください」
「軽い修理講座が終わったところで次は改造編、用意する物は先程と同じくドリル、なければ精密ドライバーや錐でもいいです、穴を空けるというよりは広げるだけですので。
では用意するものはこちら、目印に赤黄白黄緑等のシモリ玉、それと蛍光玉、蛍光玉はこういう細い目印に使う程度なのでなくてもいいです。
まずは目印と同じくらいの太さのドリルがドライバーでシモリ玉の穴を広げる、一気に広げようとすると割れる事もあるので少しずつ、ドリルや錐ならそのまま回して削ってもいいです、シモリ玉はそう高いものでもないので失敗を気にせずに。
穴を広げたらシモリ玉各色を好みの順番で目印に差し込んでいきまして、この時シモリ玉を等間隔にするか最初は狭く最後は広く間を取るかは好みでどうぞ、今回は等間隔、長さは測らなくても目印の赤黄白と間の黒線が等間隔ですので、それに合わせてシモリ玉を付ければいいです、止める時は接着剤で。
でー、なんで目印にシモリ玉をつけるの?といえば目立つ様に作られている目印とはいえ、視力が落ちたり海の状態によっては見え難くなるからです、ダンゴ釣りなんかですとそこそこ投げたりしますし、遠投する釣りもありますので、少しでも見えやすくする改造は結構やる人が多いです。
次に細い目印、海というよりはヘラで使うものですね、これにも同じくシモリ玉を付けるとよく見えていいんですが、それだけじゃなく間に蛍光玉、ライトグリーンかピンクかはお好みで、これでほんの少し見えやすくなったりします、シモリ玉だけでいいといえばいいんですけどね。
今回シモリ玉は丸型を使いましたが、半円と楕円でまた見え方が変わってきますので、自分の見えやすいものを選んでお使いください、それと使用するシモリ玉は発泡素材の物をお使いください、お財布に余裕がある方はブルーオーシャン、またはレッドウルフから出ている新素材、キチン&ゼラチンの自然分解されるシモリ玉をお使いください、これはキチンとゼラチンに特殊な薬剤を加えて発泡、浮力を高めつつ固めた自然に優しい物を使っています。
気になるお値段は…通常の発泡素材シモリ玉は大きさによりますが今使ったものと同じ大きさであれば6個入りで400円、安いものならちょっとぼろいですが260円くらいで、私が使ったブルーオーシャン製の発泡シモリ玉はなんと!6個で1200円になりまーす、高いですねー…レッドウルフ製であれば700円くらいになりますけど、ブルーオーシャン製は分解までの時間が少々長めの淡水海水両用で長持ち、レッドウルフ製は淡水用で淡水だとブルーオーシャンと変わらず、海だと分解が早く進むので安くなっているって感じです。
あ、この蛍光玉もゼラチンを使って作られたものですので、普通の蛍光玉に比べると値段は2倍からは違いますので、購入の際はお財布と相談してください。
そしてそして、棒ウキは以上ですがお役立ち改造講座その2、フカセウキの改造、とはいってもこれは物凄く簡単です、用意する物はサルカン、ウキ止めに使う方のシモリ玉とウキ止め糸、接着材とサルカンをちょっと変形させるためのペンチ、以上です。
まずはサルカンの片側のカンをちょっと潰して楕円にします、次にウキ止め糸にシモリ玉を通して使わなくなった、また余ってるウキに糸を通します、ウキに糸を通したら潰したほうに浮止め糸を通し、今度は糸をウキの下から通してシモリ玉の上にある輪っかに通して引っ張って締め込みます、この時ちょっと潰して楕円にしたカンが入らなければもうちょっと潰してください、入ったらサルカンの胴の部分が穴にはまって止まると思いますが…中にスポッと入る場合ちょっと小さすぎるのでもうちょっと大きいものに交換ですね。
サルカンが穴にはまったらもうちょっと締めこんで結んで固定、固定し終わったら余分を切って接着剤で止めると…半遊動全遊動式の円錐ウキの出来上がりです、簡単でしょ?
これどこで使うの?といえばどこでも使えます、棒ウキか遊動でよく使う3号の電気ウキ、そのウキがフカセで使っていた円錐ウキになるだけです。
使い方もそのまま遊動式、色んな号数の円錐ウキで作っていれば沈めるタイプの遊動から浮くタイプの全遊動半誘導が思いのまま、普通のフカセだとウキを交換するのって地味に面倒なんですけど、これだとスナップ付きのスイベルですぐに付け替えれるので面倒な手間が省ける、状況によってすぐ交換が出来て使い分けが出来るというのが利点ですね。
でー、改造の仕方その2、さっきも使ったウキ用カン、これの芯を削って太さを調整、接着剤をつけて穴に突っ込んで止めたら出来上がり、こっちのほうが簡単っちゃ簡単ですが、手間がかからない分ちょっとお金がかかるということは覚えておいてください、ウキ用カンは1つ50円くらい、サルカンは安いのだと1つ5円、ウキ止め用シモリ玉もプラ製の安い物だと1個10円くらいで糸も無駄に使わなければ数円、誤差じゃない?と思うかもしれませんが、数を作れば作るほど結構な出費になりますし、サルカンの方は接着剤で止めるのもシモリ玉とウキ止め糸の結び目の部分なので交換したり普通の円錐ウキに戻すのも簡単です、その場でちょっと引っ張って伸ばして糸を切って引っこ抜くだけなので。
そして、さらに簡単な遊動ウキの作り方、用意するのは基本中の基本ともいえる玉ウキ、これも結構種類がありますね、それとこれを止めるためのウキゴムとサルカン、以上です。
まずは玉ウキの先を少しカットします、次にサルカンをウキゴムの細い法にねじ込みます、片側のカンは使わないのでペンチでカットしておいてください、それとねじ込むときは少し濡らしておくと滑りがいいですが、素手だとちょっと辛いのでサルカンはペンチで感をつかんで固定しておくといいですね。
サルカンをねじ込んで接着剤で接着したら玉ウキ用の遊動ゴム管は完成、後は普通に玉ウキを使うのと同じ様に太くなってる方から少しカットして短くなった玉ウキを刺して固定すれば…はい、これだけで遊動玉ウキの出来上がり、簡単でしょう?
細いドリルで穴をあけて円錐のように糸を通して、圧縮テープなんかでスイベル付きの物を玉ウキに付ける人もいますが、こっちのほうが楽かつお金もそれほどかからないです、ドリルも必要ないですし安全ですね。
このウキゴムにサルカンをねじ込んで遊動式にするタイプの場合の利点としては、まず遊動用のサルカン付きウキゴムを安く簡単に量産出来る、差し込んで止めるタイプのウキならどれでも遊動式に出来る、という事ですね、今作った玉でもヘラでも安いチューブの棒ウキでも、それと何より玉ウキ自体が安い。
ウキゴムの穴が細くてサルカンがねじ込めなくない?という人は使ってるサルカンが大きすぎるので小さいものに交換しましょう、それとウキゴムは通常のものより長めの物、V型のロングを使うといいですよ?
以上、割と簡単な棒ウキの修復と目印の改造、ついでに円錐ウキと玉ウキの改造講座でした、目印が折れたけどどうすればいいか分からない、カンの部分が壊れたけどどうすればいいか分からないという人はそう難しい事ではないのでチャレンジしてみてください、自分で修理出来るようになればロストするまでそれ1本でいけますよー?
それではまたー…あ、本体の方の修復については乾かしてたのが見つかり次第一応またやります」
修復・修理
あれやこれやとすぐ買い換えていると小さい出費でも積み重なって結構な出費になるので、修復したり修理出来る物は自分でやる方がお得
ウキは高い物になると3000円からはするので出来る限り自分で修復しよう、出来るようになれば失くすまでずっと使える
遊動玉ウキ
あまり作るメリットは無いようで有ったりもするしやっぱり無かったりもする、ただウキ代を含め物凄く安く仕上げる事が出来る
遊動ウキをとりあえず安く作って使いたい人向けみたいな物ではあるが、ウキゴムで止めるタイプのウキならほぼすべて使えて玉ウキの号数もあまり選ばないので意外と便利ではある




