なんとなくダラダラ 微妙な拘り
「ぴっぴっぴーよぴー」
「今日もひよこは朝から絶好調だなー、朝食が豪勢な物だったりするのか?」
「今日は普通のトーストにベーコンエッグ、ひよこちゃんは炊く前の五穀米とその辺によくある天然水」
「その辺によくあるって川の水か何かかよ」
「いやまあ、一応ちゃんと地下から汲み上げた大丈夫なやつだけど、ひよこちゃんならその辺の川の水でも大丈夫といえば大丈夫だね、たまにあたるけど」
「あたるのかよ、大丈夫じゃねぇじゃん」
「さすがにどぶ川とかそういうところの水はねー…まず飲まないけど飲んだらさすがにあたるね、はいトーストとベーコンエッグ」
「最近ちょっと贅沢気味だったからこういうシンプルなのもいいな」
「おはよー」
「おはよう、ヒルダは朝食どうする?」
「食うけど今日は何?」
「トーストとベーコンエッグ」
「なんか普通だな」
「普通がいい時もあるのよ、昨日一昨日とちょっと朝から贅沢してたしね」
「それもそか、トーストは2枚くれ、卵とベーコンも倍で」
「はいはい」
「で、今日はどうする?餌はもう使い切ったし、昨日はルアーで餌を確保して続行したが」
「やるならルアーメインで堤防か船か、やらないならあまり日持ちのしないお土産の調達かな?そばとかソーキとかは最終日に引き取りに行く事になってるし、適当に離島を回って食べ歩きもありっちゃありだね」
「食べ歩きかー、島寿司とパイン以外だと何があるんだ?」
「バナナとかマンゴーもあるよ?昨日使ったバナナとマンゴーがそれ、未熟果の状態で収穫して出荷だから完熟の物を食べようと思ったら離島までいかないとダメだけど、それでもこっちで作ってる島バナナとかマンゴーに比べると…ってやつだからそれなりに高級品。
本島で買ってもバナナは1房5000円超えてくるし、マンゴーも1つ8000円を超えてくる、さらに本土の方まで運ばれて行くと倍になる、輸送費とか色々問題があるからね」
「たっけぇ…でも美味かったのは確かなんだよな」
「完熟だともっと美味しいけど完熟が食べれるのは輸送の都合上現地だけなのよね、だから完熟を食べるなら現地、まあこっちみたいに何か凝った物を作って売ってるとかそういう事は無いんだけどね、もうミキサーでガーッとやってジュースにするかそのまま食べるくらい」
「素材の味をそのままかつ結局それが一番美味しいってやつだな、でもまあ離島まで行って食いたいかってなると微妙なところだな…今までで食った中で一番美味い!もうこれしか考えられない!ってなるなら兎も角、この国で作った物の中で…だろうしなぁ」
「そこは否定出来ない、この国で栽培した場合そこが一番栽培に適してて美味しくなるってだけで、原産国ほどでは無いからねぇ…マンゴーもこっちだと品種改良された大玉の甘みが強い物が主流で原種に近い木になるやつは育てられてないけど、原産国だと改良するまでもなく原種に近い物の完熟が改良した物と大差ない甘さになるからねぇ、可食部は少ないけど量が取れるからデメリットにもならない」
「世界中飛び回ってたから食った事あるけど、味自体はこっちの大玉とあまり変わらんよな、香りはこっちの方が良いんだがそれは好みの問題だし、気軽に食べれるという点だと小玉の奴の方がいいよな、いちいち切る必要がないし」
「何なら落ちてるのを適当に拾って手で剥いて食べて種はその辺にぽいだからね、売りに出すやつはもうちょっとちゃんとしてるけど」
「落ちてるやつは本当に完全に熟してるやつがほとんどだから、落ちてすぐかつ潰れてないやつじゃないとダメだけどな」
「主様拾い食いしてたの?」
「拾い食いというか、ボーラを投げて枝に巻きつけて、揺すって落ちてきたのを拾って食べるのよ、潰れない様に布を広げてキャッチはするけど、後はブーメランを投げて落としたりね、原種に近い気になるマンゴーって育つと3メーターとか5メーターくらいの場所に実をつけるし、登って行って取るにはちょっと枝がねー、だから落としたのとか落ちてるのを拾って食べる」
「ハウスなんかで栽培してるわけじゃないから時期じゃないと食えないけど、完熟になる時期だと取り放題みたいな感じなんだよな、その辺中にマンゴーの木が生えてるからその近辺の店じゃマンゴーは売ってねぇのよ、食べたけりゃ自分で好きなだけ取って食えって状態」
「逆に言えば可食部が少ないから商品にするにもー…って感じかな?ジュースにするにも5つとか6つとか使わないとダメだし、売りに出したとしてもまあ…1つ5円とかそこいらにしかならないくらい有り余ってるから…」
「その地域の誰もが食べれるおやつみたいな物か」
「この国だと今はもう数が減ってきて一部の場所にしかないけど、キイチゴとかヤマモモとかと同じ扱いよ、店に出ない事もないけど可食部とか色々な都合で売ったり買ったりするほどの物でもないっていう」
「なるほどね」
「他にはカキとかビワとかキンカンを個人で植えて近所で交換してーってのもあるみたいよ?そしてカキ泥棒やビワ泥棒キンカン泥棒が発生して近所のお爺さんとかお婆さんに怒られるという田舎ならではの風物詩、まあカキの場合は渋柿でそのままだと食べれない事も多いけどね」
「そういや今住んでるところは特に何も植えてないよな、普通の庭木なんかは植えてあるけど」
「裏に小さい家庭菜園があるくらいで果物は特に植えてない、時期になったら山にヤマモモとかキイチゴを取りに行ってジャムを作るくらいよ」
「そういや6月くらいに何か作ってたな」
「あれはヤマモモのジャムだね、炭酸で割ったりお酒で割ったり紅茶と一緒に嗜んだりお好きにどうぞ、ヨーグルトに混ぜてもいいけど」
「帰ったら適当に使ってみるか、どこにおいてるかは知らんけど」
「調理場の暗室の中、全部で10キロくらいあるからそれなりに持つはず」
「結構作ってんな」
「多い時は10人以上家にいるからね、それだけあっても使い始めたらすぐなくなる」
「それもそうか、アイナ達が居なくても9人は居るわけだし」
「いつの間にやら大所帯ってやつだね、アイナ達が独立して会社を作っちゃったから家の掃除やらなんやらをする人がいなくなって、それでもまあ何とかなってたと言えばなってたけど、葵さんと恵里香さんの仕事も忙しくなって透さんと春香さんのサポートだけでは足りず、ロザリアは早々に自分の会社を設立してお手伝いどころじゃなくなったから結構ぎりぎりで回してて…それでヒルダとディジーを云々、今は1号コピーもサポートについてるけど、一応アレでも優秀だし」
「元ネタを完全再現なら優秀だろうな、核技術を持ち込んだやつとも裏では戦争を操っていたとも言われてるやつだし」
「大本はそういう設定だね、合成生物だからちょっと違うけど」
「兄さんは簡単に星を消し飛ばせるようなやつらを気軽に合成しすぎなんだよ…」
「まあ一応ゲームだしね、しかしどこにも行かないとなるとどうした物かねぇ?」
「餌がないから仕掛けはもう必要ないし、リーダーの結びなおしは昨日終わらせてるし、でも今日は釣りに行く気は微妙なところ、となると…再放送でも見るか、前に見た再放送はタカムラの回ばっかだったけど次は何か違うのをやってるだろ」
「それじゃあ私は適当に厨房でお摘みでも作ってこようかな」
「じゃあポーク焼いてきてくれ、それとポテト」
「俺はビーフジャーキーとチリポテト」
「ぴっぴょ」
「はいはい、それじゃ作ってくるからのんびり待っててねー」
「なんかアレだなぁ、タカムラが出てる回じゃないとそれはそれで詰まらんな、遊び心がないというか、借り物のハイエンドで釣れるところに行って釣れる物を釣ってるだけ感が凄い、そんな無茶をしても大丈夫なのか?とか、そんなのが釣れるの?ってのが全くない」
「勉強になるかといえばそうでもないし、こういうのは人によるのかね?仕掛けを説明してはいお終いってのが多いぞ」
「その回のスポンサーがどこで誰がやっているかで大分変わってくるね、マキシマだとちょっと機械的マニュアル的になりすぎるのが辛いところ、仕掛けはパンっと表示されるし基本的なところは説明するから当たりも外れも無いけど、何がどうしてそうなるのか、こういう場合はどうするのか、といった物がほぼ無いし、宣伝を兼ねたレンタル品をただただ前に押し出すだけで性能を生かしきれてないのがちょっとね」
「構造がどうたらカーボンがどうたらグリップがどうのとは言うけど、限界ギリギリとか限界を超えてるのがいるところで釣りをしてないし、まあぼちぼちってのを釣って大きく見せるだけってのはなんか宣伝としては微妙だな…」
「タフネス構造がどうの感度がどうのとか言われてもさっぱりわからん」
「感度が良い悪いは見てる人にはわからんし、タフネスがどのという割には釣ってる魚が小さすぎてなぁ…そもそも向こう合わせ状態になってるのにティップから手に伝わる当たりがどうの感度がどうのー…って必要か?」
「合わせてるように見えるけど違うのか?」
「あれは合わせてない、魚が食って走った時に勝手に針が刺さってるだけ、刺さってからフッキングっぽい事をして感度がいいからフッキング出来たって気になってるだけだな、実際は食って走って刺さってからだから感度は一切関係ない」
「それを見ただけでわかるってのもすげぇな」
「これでもほんの少し前まで現役のプロをやってたからな、このくらいなら見てわかる」
「主様はわかる?」
「一応は、これでも歴だけでいえば軽く億を超えてるし、遅いとか早いとか丁度良いとかは見るだけでわかるよー?」
「見るだけでわかるとかこえぇな、何かを極めたら大体そうなるんだろうけど」
「私はこれで飯を食ってきてるからな、そらそこいらのやつの釣り方とかを見るだけでもわかるさ、そしてこの再放送を見るだけでも道具がいいだけで大会だとまぐれ以外での勝利はないんだろうなって事、世界を相手にした場合20回出場して1回まぐれで3位に入れるかどうかくらいじゃねぇかな?」
「そんなんまでわかるのかよ」
「最初に国内の大会で過去に優勝経験のあるバスプロー…とか紹介されてたけどその1回だけの成績しかねぇし、道具が進歩したおかげで釣れてるだけのやつって感じだぞ、というより私が向こうでプロをやってた時にこいつを見た事がねぇし、国内のアマプロ混合の半公式半非公式くらいしか出てねぇんじゃねぇの?」
「ちょこちょこどころかそういうのが多めなのがマキシマの悪いところなのよね、そしてそういう人に限ってあーだこーだ注文を付けて専用の物を作らせるというか…その専用の物も既存の物に余計な物を付けたり必要な物を外したり…そうして出来たのがファンとかユーザーから黒歴史というか無かった事にされてる店長さんが居なくなった後のGBシリーズ」
「あー…あれは酷かったなぁ…シャロースプールで24lbが全然巻けねぇし、12lb50メーターとかどこで使えってんだってなるし、投げねぇんだからそもそも電子制御なんかいらねぇだろってなるし、あれは本当にわけがわからん…ドラグも4キロしかないからブルーギルとかクラッピー専用か?ってくらい酷いスペックだったな、値段だけは一丁前に580ドルもしてやがったが。
まあそこの頃はマキシマ製品じゃなくてラハブとJ&Mのリールとロッドを使ってたから買う事も使う事も無かったけどな」
「俺はその頃はまだこっちに居なかったからわかんねぇな」
「時間の流れがどうかは知らんけどまだ生まれてないんじゃね?タカムラがマキシマから抜けた直後だから30年ちょい前だし」
「こっちと時間の流れが同じならまだ生まれてねぇな」
「あっちは1年360日だけどそれは自転とか公転の問題であってほぼ差はないよ、こっちだと5日多いから時間の流れが早い様に感じちゃうけど」
「別の星に移住したら場所によっては1年の日数が倍から変わるが流れてる時間自体は同じってやつか」
「そそ、そんな感じ」
「じゃあ生まれてないな」
「ぴっぴょ」
「はいはい、ひよこちゃんのお摘み追加ね」
「こっちもポテトのお代わりくれ、ポークは1缶食ったからもういいや」
「俺にもお摘みの追加をくれー、今度はいくらと数の子で数の子はかつおぶしを振ってくれ」
「完全に酒飲みの摘みだな、コーラじゃなくてウォッカにすればいいんじゃねぇか?」
「飲めなくはないがコーラの方が美味い、まあいくらを摘みにする時はコーラじゃなくて普通の炭酸水にレモンを絞った物にするけどな」
「まあわからんでも無いな」
「ぴっぴよぴ」
「おまえの言ってる事はわからん」
「ぴぴょー…」
みんなのおやつ
特に誰の物でも所有地ないその辺に生えてる果実の木は大体みんなのおやつ
たまに人の家に生えているカキやらビワやらも好き放題に盗られたりするのである意味みんなのおやつ、でも窃盗になるので欲しければ交渉しよう




