大体大雑把に一纏め 考える人が地味に少ない事
「そう言えばさー、一昨日は結局落とし込みとか打ち込みでアーラとガーラ?が釣れなかったわけだけど、主様的にはよくある事なん?」
「よくあると言えばよくある事だね、でも打ち込みじゃなくてフカセの方だとガーラは釣れてたでしょ?60くらいのカスミだけど」
「そもそもガーラ括りがよくわかんねぇんだよな」
「あー、それは私も思った、GTの事を言ってるのかと思ったらそうでもないし」
「ガーラはこの辺りで釣れるヒラアジ系の総称みたいな物だからね、ロウニンとオニヒラの事だって言う人もいればロウニンだけだろっていう人もいる、けど現地からすれば大きくなったヒラアジ系全て、だからロウニンオニヒラカスミときてカッポレにナンヨウカイワリにとヒラアジ系がほとんど含まれてる。
だからガーライコールGTではなく、一定の大きさになったヒラアジイコールガーラって感じ、アーラにしてもマハタモドキにヤイトハタにタマカイってなってるけど、小さい物だとアーラじゃなくてミーバイで一纏め、大きくなるとアーラミーバイで一纏めって感じ」
「ややこしいなぁ…」
「一纏めにしてそう呼んでる結果ちょっとややこしくなってるってやつだね、普通にカスミとかオニヒラとかロウニンって呼べばこんがらがる事はない、単純に同じ様な見た目の模様とか色違い程度で対して見分けがついてなかったからガーラって一纏めにしてた可能性も無くはないけどね」
「あー…そういや魚の名前が細かくついて分かれたのって地味に最近の事なんだよな、それより前からついてる地域名だと全部ひっくるめてその名前になっててもおかしくはないか」
「ハタ系は基本ミーバイで纏めて、上にナガジューとかイシとか特徴をつけて判別してるけど、めんどい場合はもうミーバイって一言で纏めてお終い、ニザダイ系もトカジャーで一纏めだしね」
「それだけに多様な魚がここには多いってことかね」
「そうとも言えるね、そっちのガーラ40号取ってー」
「はいよ、代わりにそっちの60号リーダーくれ」
「はいどうぞ」
「この次の釣りに向けての仕掛けを毎回組むのが何ともなぁ、一昨日使ったリーダーが完全にボロボロになってるから必要だってのはわかるんだが」
「大物狙いはこんなもんだよ、こういう風にちょっとでも亀裂が入ってると綱引き状態になった時にこうやって裂けていくからな、大会なんかに出る時は数回しか使ってないメインライン全部巻き替えとかも普通にやるしな。
そっちは傷ついてるのは一部で別に捨てるわけじゃないから色々使い道はあるが、リーダーにするにも多すぎるしで微妙に余るのも困り物、基本的にはざらついてるところをカットするだけで残り60とか70メーターになるまでは使ってたからそれほど巻き替えてはなかったし、PEの場合メインよりリーダーの方が傷つきやすいからあまり変える事は無かったが…
それでも5回に1回は変えてたな、何せ一般人とは使用頻度と相手にしてる物が違う、何より投げる回数が違いすぎて新品でも1日でヨレヨレになるんだよな」
「最近のハイエンドはそれを解決したから結構長持ちするようにはなったけど、スレによる傷とかそういうのはカットしないとダメだね、たまにそこを勘違いして新品のままじゃないじゃんって言ってくるのもいる。
新品と同じ様にヨレてなくて真っ直ぐかつ捻じれ等による劣化を防げるってだけなんだけどねぇ…」
「その辺を勘違いするのが出てくるのはどこでもそうだな、巻いたまま使わないならそりゃ新品同様だろうけど、使ったら糸を出したところまでは劣化するしボロボロになるのはわかりきってんじゃんよって」
「そんなのがいるのか、色んな意味で大丈夫か?」
「店長さんのお店に来て買う人はそんな事はないんだけどねぇ、たまに勘違いして買う人が結構居るんだよね、それでコメント欄に巻き替えずに使ったら高切れしたーとかねー、それボロボロになったところを切ってないだけじゃない?って言う」
「Dスプールは確かに長持ちはするがそれはまだ出てない、水に浸かってない部分の話だからなぁ、ヨレない捻じれないスピニングの大敵である糸がドバっと出る爆弾もできなければトラブルもない、ってのは十分凄いんだが」
「クリムゾンとアルマディンに関してはトップガイドの内側に入った時点で捻じれやヨレを解消、そうでなくてもラインローラーとアームの部分で解消して特殊な気候によりちょっとテンションをかけたほぼ最適な状態で巻き取り、糸と糸の隙間が無くなる様に密巻き、色々拘ってるのよ?」
「新型のワイバーンとマーメイディアもリールはほぼ同じ機構になってるよな、Dスプールは技術を買ったりその物を買ったりしてるみたいだが」
「あの機構とスプールはクリムゾン、アルマディン、ワイバーン、マーメイディアにしか使われてないね、Dスプール以外の密巻きとかヨレ捻じれ解消防止機構は3つのメーカーそれぞれ独自開発だから微妙に解消方法が違うんだよね。
ベイトにも実は搭載していたりもするんだけど、スピニングとは違うから実感しにくいっていう」
「糸をスプールに巻いて行く時も地味にラインがほぼ水分を纏ってなかったりするよな、ガイドには水滴がついてるがローラーに来る頃には水が切れて乾いているというか、水をぶっかけても出て戻ってくる時には…」
「摩擦関係は問題なし、どれだけ力をかけても糸が出ていくときに熱を持たない、巻く時に意図が水分をまとってないのは海水を巻き込んで糸の隙間に塩の結晶が出来るのを防ぐための機構ともいえるね。
それでも波を被ったり海水に浸かったりするし、淡水でもべたつくから使用後は水道水で洗うのを推奨してるけど」
「ロッドも面白い機構だよな、インナーガイドとか普通は糸を通すのが地味にだるいのにちょっと糸を入れて軽く振れば勝手に先のほうまで引っ張られて出てくるとか、軽く振ればロッド内に溜まった水が全部切れるとか」
「それでも念のために水で流してねって感じだねそっちのビーズと80号の重り頂戴」
「ほらよ、明日は一旦陸地から離れて船とは聞いたが、狙うのは主になんだ?」
「狙いは変わらずアーラとガーラ、オモックでハタ系と中程度のヒラアジ系にフエフキとか釣ったりもするから、ベイトの方も確認しておいたほうがいいよー?」
「ベイトはまだ使ってないからリーダーを結ぶくらいだな、10号とか12号でいいのか?」
「7号とか8号でもいいけど、場所が場所なら下から追い食いしてきて別の魚に化けるから太目がいいね、余裕を持つならヒラマサキャスティングなんかでも使う20とか30号でもいいくらい、細い糸でチャレンジしたいならPEの1に3号、リーフに潜られなければアーラならそれでもいける、常に泳いでいる方向に追いかけていく必要があるけどね。
ま、ライトタックルで釣るのはまた別の日だからチョイ強めくらいのやつでね」
「そういやライトタックルも結構持ってきてるよな、ULとかLでPEも1号っていう」
「堤防に磯にと使ったものと比べるとかなり弱いけど何を釣るんだ主様?」
「ライトタックルは足漕ぎのカヤックでジグヘッドにエビとか付けてちょい投げとか足元に落としてムルーとかタマンとかミーバイ、ムルーとかタマンなんかが掛かってる時に下からアーラがたまにね。
そしてもっと稀に何を思ったかミーバイにガーラが襲ってくる、アーラ程よくあるってわけではないし、アーラが追い食いをしてくるのも珍しいんだけどね、フカセを100回やってそれが居る場所なら2回あるかどうかなーってくらい」
「居ると言われてる場所の落とし込みでもサメしか来なかったし、まあそう簡単にはだよな」
「やる気にしてもサメがうろついてると引っ込んだまま出てこないしね、磯からのアーラは無理だったけど明日は船からだし、サメが近くにいなければまあ可能性はあるね」
「どこで何を釣るにしてもサメがついて回ってくるんだな…」
「温暖な海にはついて回るちょっとした問題だね、よし、泳がせの仕掛けは完成」
「結構ビーズを使ってるな」
「これが地味に歯に擦れた時のダメージを減らしてくれるのよね、特に釣れそうな気がするけど意外と歯で行っちゃうオニカマスとかもビーズが1個ある無しで結構変わるし、200号ともなると糸を結ぶわけじゃないから左右2個ずつでちょっと余裕を持ってね」
「あれトローリングでも結構持っていくからなぁ、釣り方の都合上飲まれる前に針に引っかかるからまだましだが」
「サメ以外にもこれをぶった切っていくやつがいるのか?」
「歯がこんなやつ、ちょっと触るだけでもスパッと指が切れるし、ハサミで糸を切るような感じで切れちゃう、だからこうやってビーズで極力糸に歯が当たらないようにして…って感じ」
「なるほどね、それでなるべく糸が露出しないようにビーズを詰めてるのか」
「ビーズの上は金属で早々切れないそれより上ともなると飲み込まないと早々当たらない、歯が当たるとしても大体ビーズ、悪くないでしょ?」
「魚を寄せるためのビーズとはまた違う使い方なんだな」
「まあ、集魚効果もちょこっとなくはないけど、ルアーフィッシングで使う時ほどではないし、糸を保護したり重りが直接針に当たるのを防ぐためではあるね」
「サメの歯にあたろうがサメ肌に巻かれて擦られようが切れない糸があれば気にしなくてもいいのかもしれんけどな、こういう風にあたると少なからず糸が傷つくからここから切れるようになるんだわ、太くて頑丈ではあるけどその分割れやすくはあるからな」
「伸びてなかなか切れなくて強そうではあるがそういう弱点もあったか」
「1本の強い糸に見えても何本もの糸を編んだロープと変わらんからな、あれもどこかが切れるとそこから切れ始めるだろ?それと同じよ、これもこうやってちょっと切り傷擦り傷が入ると思いっきり引っ張った時に…この傷のところから裂け始めてバチーンと。
まあくそ強いことには変わりないから切る時はこうやって強い棒に巻きつけて思いっきり引っ張って切るんだけどな」
「程度によるけど傷ついてはいても半分くらいの強度はあると思っていいから、200号なら100キロは耐えるんだけどね」
「それもあるから場合によってはメインラインより強くする時があるよな、PEの4に対して80号とか90号とか、ちょっとした事で傷が入る様な魚とか場所のところだと制限がない限りは強く太く、それで兎に角投げる回数を増やす。
大会だと制限があるからメインラインの倍以上あるような強度のリーダーは滅多に使わんけどな」
「フカセだとメインよりリーダーを細くしているのはなんでだ?堤防にせよ磯にせよボロボロになってたが」
「あれはもし切れてもノット、もしくはサルカンより下から切れて海の中に残るゴミを最小限にするため、わかりやすいのが針をメインラインと直結、この場合一番負荷のかかっている伸びている場所、大体出ている糸の真ん中あたりから切れるんだけど、この場合40メーター糸が出ていたら20メーター近く糸を失うことになるのね。
で、それと同時に浮きに浮き止めにといった仕掛けも全部失う事になる、だからメインより弱い、メインに擦り傷が入ってもそれより下のリーダーとかハリスから切れるように調整してるって感じ」
「なるほど」
「ちょっと難しいけど針の結び目を糸の強度の7割前後で切れるように調整しておくと、根掛かりしたときに針の結び目から切れて針以外ほぼ失わないっていう事も出来るのよー?
糸の強度を100%引き出す漁師結びとかあるけど、あれで結ぶと真中から切れるから実はあまりよろしくない、強ければそれだけ失う部分も多いからあえて結び目だけは弱くなるようにするというのも大事、100%引き出さなきゃ切れるっていうならもっと強く太い糸を選べばいいだけだね」
「魚がかかった時に結び目から切れるなんて事はほぼないし、切れる時は根掛かりか歯が当たる結び目より上だから結び目の強度は6割ありゃ十分だけどな」
「この結び方が強いこの結び方が強いって動画は多々あれど、切れた時にどこから切れて失うのは針だけとかそういうのをやってる所ってないんだよね、強度ばかり求めて他の部分に考えと目が行ってない感じ」
「強度なんぞそれこそ一番強いのにしたいっていうなら漁師結びでいいしな、大事なのはどれだけの力をかけたら結び目から切れるか、傷が入った時の事を考えれば私は大体6割くらいでいいじゃねって感じだな、私が使ってるよく使ってるラインだと6割でも7キロから8キロの力を掛けないと切れる事はないからな」
「ふぅむ、結び方止め方一つ取っても色々あるもんだなぁ、俺の場合はいわゆる漁師結びしか使わなかったからなぁ」
「船だとまあそうなるよね、船で使うロープは強度を出してなんぼだし」
「ノットは色々あれどクリンチやダブルクリンチノットだと簡単だし1回巻きつける回数を変えるだけで強度が激変するから調整が楽でいいぞ」
「細い糸と太い糸でまた変わってくるから適当に余ってる糸で試すのもいいね。
さてと、ぼちぼちいい時間だしお昼を食べに行くかー」
「今日はレストラン?それとも街に出て食べ歩きか外でバーベキューか」
「どこか行きたいところがあるなら外でなければレストランかな?」
「今は特に思いつかないから俺はレストランでいいや」
「私も思いつかないからレストランにするか、酒が飲めるし」
「じゃあレストランに行ってお昼にしようか」
結び目の強度
ノットは何が強いこれが簡単で強い問い動画はあれどどこから切れるかという動画はないに等しい
6から7割で切れる程度にして結び目から切れるようにしておけば針以外はほぼ残らない、かつ糸の強度によっては7キロや8キロの力がかからないと切れないので無理に100%近い強度を出す意味もなかったりする




