玉ねぎのホイル焼き、ピーマンの丸焼きを添えて でもやっぱり脂だよね
今日は朝早くからお買い物、市場が開いた時間帯を見計らいお出かけ、お肉を10キロほど購入。
野菜は…菜園で取れるから別にいいや、魚は現地調達で、貝類も無しと…
お買い物を済ませ、別荘に帰り購入したお肉の切り分け。
全て一口サイズかつ食べやすく火の通りも良くなる厚さに。
四分の一ほどはタレに漬け、もう四分の一も別のタレに。
味噌ベースか醤油ベースかの違い位だけど…
野菜は皮だけを向いた丸ごとの玉ねぎを数個、アルミホイルで包む。
ピーマンも洗った後は丸ごと、後は椎茸に枝豆を用意して野菜の準備も終わり。
肉メインなので手間もかからず放っておけば出来るようなものだけで良し、魚は現地で調達して手間がかかるけど…まあそれはそれ、これはこれか…?
バターに小麦粉、香草数種類、他にも片栗粉に醤油、砂糖、塩、胡椒なども用意。
調理用の酒は持って行くが飲み物のお酒は無し、茶葉が幾つかとオレンジとグレプフルーツのジュース、ミントを少々入れて爽やかさを足しておく。
後は忘れ物が無いかの確認、お米やパンなどの主食は不要、肉が主食、それ以外はおかず。
仕込んだホルモンは丸二日漬けておいたのでもう大丈夫だろう、漬けたばかりの肉は表面にだけ味が入れば上等、焼き始める頃にはちょうど良くなっているはず。
食器などの枚数も数え、食器は多めに人数の5倍ほど…
確認を終えたら全て収納して片づける。
「準備終わったよー」
「では早速行きましょう」
「行こう行こう」
「元気だねぇ」
「元気ですねぇ」
今日は別荘の近くに作ってある湖でバーベキュー。
湖についた後の準備は全部ルシフに任せて置いて魚を調達しないとね。
湖と近くを流れる川にはレイクトラウトにブラウントラウト、カワマスにニジマス、ブルーギルにブラックバスなどを放流して育ててあるので、スポーツフィッシングを楽しむことも出来る。
目と鼻の先にある湖についたので、キャンプ用品とバーベキューコンロに炭など、ルシフに渡してその場を離脱。
「じゃあ何か釣ってくるから」
「私達の分の釣り竿はー?」
「渡した物の中に道具一式が4人分入ってるよー、取扱説明書も入ってるから読んでおいてね」
「はいはい、あー…ね、ちょっと前の奴か」
「そそ、ウルカン謹製の奴。
竿の長さから柔らかさまで自由に弄れるからのべ竿っぽくもできる、フライロッドっぽくすることも出来る」
「便利だねぇ…」
「毛ばりとかルアーとかは別売りだったから出費が嵩んだけど…
毛ばりもルアーも入れてある奴1個で全部対応できるから、それも説明書読んでおいてね」
「えーと何々…
毛ばりはドライとウェット思うがまま、形も自分の好きな様にできる。
ルアーはこれ一個でハードとソフトを網羅、ミノーやスピナーベイト、メタルジグ、ワームを始め、餌木にも対応。
滅茶苦茶便利だねこれ」
「でしょー、糸も付属のハサミを使わない限り絶対に切れないから、ロストすることも無い。
ハサミも仕掛けを変える時くらいしか使わないしねぇ」
「まあ、後で色々試してみるよ」
「じゃあ行ってくる」
「行ってらっしゃい」
ルシフに後を任せて少し離れた所へ、バスやブルーギルも良いけど、トラウトからかなぁ…
リールと糸をフライ用に変化させ、竿もフライに適した長さと硬さに、毛ばりはドライで水面近くを。
そんなに遠くへ飛ばさずとも、適当に投げるだけでも寄ってくるので気楽に。
何度か繰り返し、10回くらい投げた所で魚が食いついた。
何が掛かったのかなーと、魚を弱らせつつ、糸を巻き取り寄せてくる。
飛び跳ねたりはしなかったが、近くまで寄ってきたところでバスと判明。
大きさもそれほどではなく30センチ程度、食べるには問題はないが…ここではまだまだ小さく、お子様サイズなのでリリース。
次はもっと大きいのが釣れないかなーと、リリースしたバスを見送っていると、リリースしたバスが横から泳いできた魚に捕食されていた。
チラッと見ただけでもメーター超えのトラウト、ただこれでもまだまだ成長の途中。
本来は温暖な地域にしか住んでいないはずの魚や、寒冷地に住んでいないはずの魚が入り混じって生息しているこの混沌とした湖、色々釣れて楽しいと言えば楽しいのだが…
入り混じった結果なのか、一部の魚は大きくたくましくなったようだ。
川に生息してるニジマスとかは精々70センチくらいなんだけどなぁ…
「ご主人様釣れてるー?」
「まあぼちぼち」
釣り竿を担いで水着にパーカーと麦わらと言うスタイルのルシフが歩いてくる。
釣り竿以外は特に何も持っておらず、まだ何も釣っていないようだ。
「向こうは泳ぐのに夢中になってるからこっちに来ちゃった」
「肉とかはまだ焼いてないのか」
「ちょっとだけ焼いて食べたくらいかな、野菜はノータッチ。
後ホルモンとかもまだだね」
「ふむぅ、ある程度動いた後に脂、かねぇ?」
「そうじゃないかなぁ?」
おしゃべりしながら、隣にルシフが居るという事でフライからルアーに変更。
ルアーもシンプルイズベスト、スプーンで攻める。
「中々渋いのを使うねご主人様」
「そお?一番シンプルで扱いやすいし、良く釣れると思うけど」
カラーリング等は無し、銀色に輝くだけのスプーン。
水質がよく、透明度も高いこの湖では水中でもよく輝く。
その輝きに寄ってくる魚が多数、そして寄ってきた魚を捕食する大型の魚…
「確かに釣れてるね」
「針には掛かってないけどね…」
スプーンの輝きに釣られた魚が大型の餌になっているという点では良く釣れている。
「大型の魚も気にはしていても、小さいスプーンより大きな魚の方がって感じだねぇ」
「泳がせ釣りの方が良いような気がしないでもないけど、ここはルアーか毛ばりに拘りたいねぇ…」
何度かキャストするも、毛ばりの時に釣ったバス以外は未だ釣れず、大型の魚に餌を与えているような状態になっている。
ルシフも何も掛からず、同じく餌を与えているのとほぼ同じ。
「んー…毛ばりに戻すかぁ…」
「私はもうちょっとルアーで粘ろうかな」
スプーンを取り外し、毛ばりを装着、ただし今度はあまり目立たない物を。
竿とリールもフライ用に戻し、少し遠くへ飛ばし、寄ってきている魚を避ける。
ちょっと寄せてはロールでまた奥に送りを繰り返し、ようやく何かが食いついた。
「お、何が掛かったん?」
「さぁ…?バスかも知れないしトラウトかもしれないし、まだわからんね」
飛ばす用に出していた糸は全て持って行かれ、手で手繰り寄せるのは無理と判断。
竿のしなりとリールのドラグに任せゆっくりと弱らせる。
ルシフも釣るのを止め、取り込む準備をしている。
暫く格闘を続け、抵抗が弱くなってきたので少しづつ糸を巻き取り、水中から引きずり出す。
「んんー…?これじゃ駄目だね、他のを取ってくる」
「暫く泳がせておくから早めにお願い」
近くに寄せてきた事により、大体の大きさが分かったので、取り込む駄目の道具を変更する事に。
網に入り切る様な大きさではなく、糸は切れないのでそのまま釣り上げることも出来るが、口が切れて針が外れる可能性もあるし、持ち運びにも困る。
「お待たせ」
「おかえり」
掛かっている魚が暴れにくい様に竿を動かし、ルシフに取り込んでもらう。
ギャフを打ち込み、水中から引き上げる。
「結構いい大きさだね」
「重さはどんなもんだろ…60キロ位?」
「そんなもんだね」
正確に量れているわけではないが、大きさと太り具合から行くとそんな物だろう。
内臓とかを取り除いたらガクッと減りそうだけど…
「食べるだけならこれ一匹いれば大丈夫だね、一旦戻ろうか」
「だねー、どうやって食べる?」
「香草やら小麦粉やらは持ってきてるし、バター焼きでいいんじゃない?」
「身もかなりの量が取れるし、バター焼きだけだと物足りない気もするねぇ」
「まあ、捌いてから考えよう」
釣り上げた魚の血抜きをし、その後台車に載せてバーベキューの用意をしてある場所まで帰っていった。
「さて、釣りあげましたこのレイクトラウト、お腹がパンパンなわけですが…」
「パンパンだよねぇ」
少なくとも卵を抱えているような感じではない、となるとここまで膨らんでいる原因は…
「穴は掘った?」
「ばっちり」
穴の近くでレイクトラウトの腹を裂き、内臓を取り出す。
すると予想通り、まあ出るわ出るわ、消化途中のお魚さん達…
内臓もろとも全て穴に捨てて埋めてしまう、どれだけ食いしん坊だったんだこのトラウト…
「随分とすっきりしたねぇ」
「自分の体重の十分の一は食べてたんじゃないか…?」
予想していた重さは60キロ前後、内臓を取り出し、洗い流した後は仮に乗せてみると…
「47…8キロ位か、がっつり減ったねぇ」
「少なくとも胃の中に10キロ位はお魚さん達が詰まっていたわけだね」
そりゃそれだけ食べられるのであれば大きく育つわ…
頭と骨も取り除き、骨の周りの身も丁寧に取り除く。
取り除いた骨と頭は内臓と同じ穴にポイっと捨て、発酵させて土と混ぜてしまう。
混ぜてる途中は少々臭うが、直ぐに分解されて臭いは無くなる。
内臓や骨の処理が終わったら一旦仕舞って置いた切り身や、骨から丁寧に落とした身を取り出す。
切り身は塩、少しの胡椒、香草で香りをつけ、小麦粉を塗してバター焼きに。
骨から削ぎ落とした身はつくね風にして炭火で。
「炭火で焼いてるのの味付けはどうする?」
「甘辛か醤油を塗るくらいかなぁ?」
「はいはい」
ルシフはトラウトのつくねに醤油を塗りながら焼いていき、こっちは人数分のバター焼きを作る。
バター焼きは焼いている途中にスライスにんにくを追加し、ニンニクが焦げないように気を付け、仕上げに醤油をほんの少しだけ垂らして香りを追加。
残りの切り身は…どうしようかね…
まだ手を付けてない片身は置いておいて、バター焼きに使ったほうの片身はもう全部切り身にしてしまおう。
塩コショウを振って置いて追加でバター焼きか何かを出せるようにしておこう。
釣った魚を先に食べるために肉はまだ焼かない、焼かないだけで何時でも焼けるように用意はしておく。
泳ぐ前にちょっと焼いて食べたって言ってたしね。
アルミホイルに包んである玉ねぎを炭の中に入れ、椎茸をバター焼きを作っているスキレットの中に、ピーマンは網の上に乗せ丸焼き。
バター焼きとつくねが焼きあがる頃には湖から上がってきていたので、皆で釣れたばかりのトラウトで作った料理を食べる。
「んー、美味しい…」
「美味しい…けど脂が足りない…」
「脂たっぷりのホルモンは魚の後でね」
物足りなさそうな二人ではあるが、バター焼きは4回おかわり、つくねはあるだけ全部食べていた。
「玉ねぎとピーマン焼けたよー」
「食べるー」
「食べるー」
「はいどうぞ」
ホイルを開き、美味しく焼けた玉ねぎとピーマンの丸焼きをお皿に乗せる。
「鰹節と醤油もあるよ」
バーベキューでやる様な物ではないが、これもまたシンプルで美味しい。
残りの玉ねぎも取出し、手を付けてない玉ねぎは小鍋に入れてしっかり潰す。
しっかり潰したら2つに分け、味噌ベースと醤油ベースのタレを入れて混ぜる。
これで2種類のタレに玉ねぎの甘みを足したもう2種類のタレが完成。
なじませるのであれば暫く置いておいた方が良いが、焼いた玉ねぎの甘さが直接伝わってくるこちらも十分美味しい。
魚を食べて肉を食べたい欲求が増した所で、タレを4種、タレに漬けたホルモン、漬けてないホルモンを取り出し、じっくりと焼く。
タンが無かったのが少し悲しい所…人気のある部位は予約とか売約済みだもんなぁ…
別荘にも大型の変換ボックスを設置するべきだろうか…でも変換する大元の大豆とか育ててないもんなぁ…
「はやくっはやくっ」
「まだ?まだ?」
娘2人は匂いを嗅いで涎を垂らして尻尾を分回し、尻尾がまだ含んでいた水気を辺りに飛ばしている。
あ、狐さんとルシフに怒られた、ホルモンを焼いて出ている煙の隣で正座させられているビキニの2人…
耳も尻尾もしゅんと項垂れているが、風下に陣取っているので涎は止まっていない。
そろそろ火が通りそうなホルモンを火の弱い隅の方に避け、脂をじっくりと落とす。
食べごろになる頃には解放され、焼けたホルモンに飛びつく。
2人が食べている間にタレに漬けこんだ物も取出し、こちらは一気に中まで火を通す、脂はあまり落とさない。
脂にまで味が入っており、脂の甘みにタレが混ざりあい、箸が進む…仕上がりになっていると思う。
「がうっがうっ!」
「がふがふ!」
うーん、まさに獣、焼けた端から全て娘の胃袋へと消えていく…
狐さんとルシフは笑ってみているだけで、特に肉を焼くのを手伝ったりはしてくれない。
ホルモンのみを焼き続け、漬けて置いたホルモンが底をつく頃にようやく満足してくれた。
満足が行った2人は口元を狐さんやルシフに拭かれた後、レジャーシートの上で大の字になりお昼寝を始めた。
「いやー、結構食べたねぇ」
「ホルモンは品切れです」
「まあこちらはこちらで楽しみましょう」
ホルモンは無くなったが、まだ椎茸とピーマン、切り分けたカルビ等は大量にある。
まずはピーマンを先程と同じ様に丸焼き、椎茸も網の上に乗せ焼いていく。
「ホルモンの脂も良いけど、こっちもいいよねぇ」
焼けたピーマンや椎茸に塩を振り食べるルシフ。
「もう少し落ち着きがあればいいんですけどねぇ」
大の字になって寝ている2人を眺めつつ4種類のタレで食べ比べをしている狐さん。
「まあ、普段は2人だけでここを管理してるしねぇ、今は何もしなくていいってのと、久しぶりに会えたから嬉しいんでしょ」
狐さんは基本年始の月の中頃から15日ほどしか滞在しないし、ルシフでも月1.2回あるかないか、私も言わずもがな、ほぼ狐さんと同じ。
かといって屋敷に連れて帰るわけにもねぇ…連れて帰っても問題はないと言えば無いんだけど、緊急時の避難所を封鎖するのは如何な物か…
「どうしたものかねぇ…」
「どったの?」
「いやー…ここ作ってからもうかなり立つけど、未だに避難目的でここ使ってないなーって」
「ああ…まあ…ねぇ…?」
「此処を本来の用途で使用する事がまずありえませんし、そうなる前に事前に潰していますし。
まあ要らないと言えば要らないですよね、ここ」
遊びのためだけにわざとに誘拐させるくらいには余裕あるもんなぁ…
今の個々の主な用途って、2人の隠し子を隠しておく収容施設…?みたいな感じだし…
もう今更怒るメイドも居ないだろうし大丈夫な気がしないでもない…
「どうします?」
「うん?」
「閉鎖して連れ帰りますか?それともまだ此処を残して置いて帰りますか?」
「私的には連れ帰ってもいいけどねー、屋敷の皆がどういう反応するか面白そうではあるし」
「此処の湖や川も独自の生態系を築いてるから、閉鎖するのも勿体無いんだよねぇ…」
「湖と川くらいでしたら、今ある川とは逆の位置に増設すればいいかと、寄生虫等は全て除去する必要がありますが、移送するときに寄生虫などは処理するようにしておけば簡単でしょう」
「狐さん的には連れて帰りたい感じだね」
「ですね、リッカやカレンにもお姉ちゃんですよーって、会わせてやりたいですし」
「ふぅんむ、じゃあ連れて帰ろうか、まだ9日位あるし、持ち帰れる物は全部整理して持ち帰り。
別荘も新築だし、海の方に引っ越して、海の家の別館として再利用すればいいでしょ、一応は木造だし」
「菜園で持ち帰る物は…特に無いか、種も毎年持ち込んでるやつだし、湖と川の生態系をほぼそっくりそのまま持ち帰るのが一番の大仕事かな」
「では2人が起きたら伝えておきますね、後10日位でここを閉鎖して屋敷に連れて帰ると」
「はいはい、お願いね」
まだまだ残っている椎茸やピーマン、カルビ等を焼いて食べつつ今後の事を話す。
人見知りはしないと思うけど、大丈夫かなぁ…?
喧嘩も…多分しないだろうけど、子供っぽい所も有るし、ちょっとはするかもなぁ…
「悩んでもなるようにしかなりませんよ」
「ははは、悩むだけ無駄無駄、多分誰も何も言わないさ。
それに2人を生み出したのは私達の独断だし、隠し通してきたのも私達の意志だし。
あの2人に対しては何も言わないと思うよ、私と狐がちょっと珍しくお小言を言われる位じゃないかな?」
メイド長に1人しかいないその補佐、この2人が下についているメイド達から何かを言われることはまずない、が…今回はさすがに…かねぇ…
「まあがみがみ言い続けるようなら…昔みたいにちょっと暴れることになるかなぁ…」
「その時は私も味方ですので、直ぐに皆納得してくれますよ」
大変悪い顔をしてお肉を食べていらっしゃる…あぁ、椎茸が焦げる手前だ、食べなきゃ。
「んぐ…説得は2人に任せるけど、部屋をどうしようかねぇ、空き部屋は多いけど狐さんかルシフの部屋に近い方が良いでしょ」
何かあっても良い様に空き部屋は常に20室くらいは用意してある、ただちょっと離れた位置にあるけど。
「屋敷の改装も必要ですねぇ…」
「年末の大掃除とは一体なんだったのか」
ただの恒例行事かな…?実際毎日掃除してるから掃除とか必要ないし。
「屋敷に戻ってもやる事が多いなぁ…」
まだ知り合いの所に挨拶回りに行って無いし、お店の方も商品の補充やら注文やらあるし。
「一つづつ片づけていきましょう、まずは閉鎖の準備、屋敷に戻ったら屋敷の改装、それとメイド達の説得。
大まかに分けてこの3つですね、簡単でしょう」
「いうだけならね…」
まあ屋敷の改装とかしない限り、収納の奥底で眠ってる危ない石を使うことも早々ないし、まあいいか。
「…というわけで明日よりここを引き払う準備をしますので、忘れ物が無い様、確認を怠らないでくださいね」
「はーい」
「此処にはもう戻ってこない?」
「おそらくは、一応閉鎖という形で残してはおきますが、もう戻ってくることは無いでしょう」
「お母様は此処の閉鎖は寂しくない?」
「どうでしょうね…此処で過ごした時間は屋敷に比べると遥かに短いので、思い入れが無いのかもしれません」
「私はちょっと寂しいかな、言いつけを守って此処をずーっと守り続けてたから」
「そうだねぇ、1年に半月ほどしか来ないとは言っても、家族で過ごした大事な場所だもんねぇ…」
「まあ、建物自体はそのまま持って行きますし、湖も屋敷のあるところに生態系を含めほぼそのまま持ち帰りますので」
「ならいいや」
「寝泊まりする場所が変わるだけだね」
思い入れは何所へ行った…まあ一緒に過ごせるようになるという事の方が大きい…のかな?
「別荘はこのまま収納して海の方に持って行くから、整理は後からでもできるね、主に別荘の外にある物を忘れないように、だね」
別荘の外の事まではそこまで把握してないので、何所に何が隠してあるかは知らない。
なので10日ほど時間をかけて回収して来てもらい、そののちに時の流れを凍結して閉鎖、以降狐さんが凍結を解かない限り立ち入り不可になる。
まあまた何か使い道が出来れば凍結を解除して何かに使うだろう。
「それより肉!肉!」
「お肉をもっと!」
「はいはい」
話を聞いた後は直ぐに焼いていた肉に飛びつき、再びがっつきはじめる。
特に何も心配する必要はないのかもしれないな…
狐さんもルシフも笑ってみているし、何も考えなくていいや。
玉ねぎ、ピーマン、椎茸
そのまま丸ごと焼いて食べても美味しい
ピーマンは種ごと行ける、焼いた玉ねぎも用途は色々
玉ねぎはラップに包んでレンチンしてもいい
ウルカン謹製の釣り道具一式、毛ばりとルアーは別売り
竿もリールも思うがまま、のべ、投げ、落とし込み、ルアー、フライ、果てはトローリングまで対応
ただしのべはのべ竿風になるというだけでリールとかは付いたまま
別売りの毛ばりとルアーは全ての毛ばりとルアー等に対応、海でも川でも湖でも何所でも使える
ホルモン
脂が美味しい、煮ても焼いても美味しい便利なやつ
下処理に手を抜いたりほったらかしにするとやばいやつ
レイクトラウト
やはり独自進化を遂げて大きく育った、でも某所の海より大分マシ
隠し子
別荘に住んでいる2人の事
狐さんとルシフとご主人様の血、そのほか色々混ぜた神造物、宝石姉妹の姉にあたると言えば姉にあたる、あっちもご主人様の血が入っているので
3人の血が入っているので実質血の繋がった子供、親3人の内2人は狐とほぼ狐の血が入ってるのに何か犬っぽい
 




