年始恒例 娘は親に似た
新年1日目と2日目、先鋒狐さんに始まり、次鋒ルシフ、その後くじ引きにより決まった順番通りに、ディアナ、ユノー、ウルカン、ヴェスティア、ミネルヴァ、ケレス、クロノアと入れ代わり立ち代わり…
狐さんは0時から6時までの6時間、ルシフからの残り8人は1人当たり持ち時間3時間で好き放題にして行ってくれた…
シーツなどはぐしょぐしょに濡れており、何度失神したかもわからず、足腰も立たず、力も入らない。
これで終わりという事もなく、次はティアやニール、エリスにタニアにエリス達が集団でやってくる。
休む暇もなくメイド達に襲われ、もう何度目かも分からない、脳が焼き切れるんじゃないかと思うほどの刺激を受け、失神しては意識を取り戻しを繰り返す。
意識は失えど身体はちゃんと反応はしているので、失神中も好き放題に弄られる。
早ければ3日目の夕方には終わり、長ければ5日ほどは続く…
その間は屋敷に居るメイド達全員に休む間もなく責められ、時には寝室を離れお風呂場だったり、庭に運ばれ外だったり。
意識を取り戻すたびに違う場所だった気もする。
何度も意識を失っていたせいか、いまが何日の何時かはわからない…
ただようやく終わったらしく、シーツなどが新しいものに取り換えられたベッドに寝かされていた。
目を開けると、隣にいた狐さんに薬を口移しで飲まされ、暫くすると少し疲れが抜けるような感覚と共に眠気がやってきたので、そのまま眠りについた。
どれくらい眠っていたのかは分からないが、外は薄暗く、時間を確認すると7時位。
日付は…分からないな…
まだ足腰は立たず、力もそれほど入らない。
何とか上半身を起こし、サイドテーブルに置いてある滅多に使わない呼び鈴を鳴らす。
するとすぐに狐さんがやってきたので、まずは服を着るのを手伝ってもらう。
足腰が全く動かない状態なので1人だとどうにも…弄られすぎたせいかまだムズムズしてるような気もするし…
下着も穿かせて貰い、着替えが終わった後はクッションを背もたれにして、楽にする。
「そう言えば今日は何日?」
「今日は6日、終わったのが5日目の早朝ですね」
「皆新年だからって張りすぎるのはどうにかならない物だろうか…」
「それだけ愛されているという事ですし、良いのではないですか?」
「そう言われると…まあ…うん…」
「お茶は何が良いですか?」
「薄めの緑茶でお願い」
狐さんにお茶を淹れて貰い、ついでにベッドテーブルもセットしてもらい、年末に作っておいたお重を出し広げる。
疲労は狐さんが眠る前に飲ませてくれた薬のおかげで回復しているので、食欲などは問題なし。
煮物をつつき、胃の中を少しづつ満たしていく。
ダイコンはお箸を軽く当てるだけで切れるほど柔らかく、昆布の出汁が良くしみていて美味しい。
人参もダイコンと同じく出汁で煮ただけではあるが、こちらも柔らかく、人参自体の甘みも有り美味しく頂ける。
他にも里芋にコンニャク、干しシイタケと高野豆腐、一口サイズで作られた山菜入りの巾着煮などの煮物。
きんぴらごぼう、きんぴらレンコンなどシャキシャキとした歯ごたえのある物。
栗きんとんや栗の甘露煮、スイートポテト、黒豆など甘い味付けの物。
きんぴらも少し甘めでピリッとくるが、塩気は余りない。
魚介は塩気を強めにしてあるからそれを見越してだろうか?
狐さんに淹れて貰ったお茶を飲みつつ、煮物ばかりつついていたが、一向に減る気配はなし。
塩気も欲しいのでスモークサーモンを一切れ、塩は強めにしてあるので、薄くしてあるとはいえお茶が進む。
2枚ほど食べた所で一旦食事は終了、お重を仕舞い何か変ったことが無かったかを聞く。
「特に何もありませんね、例年通りと言った所でしょうか。
カレンやリッカも頑張りすぎたせいか、疲れを引きずって部屋で寝ていますね」
「義理とは言え娘二人に良い様に扱われる親って何だろうねぇ…」
「それで、カレンとリッカとはどの程度?」
「途中で失神して意識を失ったから何とも…最低でも10回以上づつ…じゃないかなぁ?」
「ご主人様も大概丈夫ですよねぇ、長期間続ける場合はメイド達を休ませてあげたりしてるのに、自分が受けに回るときは休憩なしでその気になればいつまでも…ですし。
まあ、途中で足腰が立たなくなったり、失神したり、終わったら疲労が一気に押し寄せてきて倒れたりしてますが…」
「メイド達の為だしね、いくらでも頑張れるさ。
途中で失神して意識を失うのはまあどうしようもないけど…」
「死なないとは言えあまり無茶はしないでくださいね?」
「一番無茶させている狐さんが言っていい事ではないと思うなぁ…」
狐さん1人でメイド達50人分以上の事は軽くやってくれるしなぁ…
ルシフが休憩させてくれなかったら後3日は寝てたよ…多分…
「それだけ愛している…という事ですよ…あなたに拾われ、名前を頂いたときからずっと…」
「拾ったというか、ある意味誘拐したというか…」
暴れてた所を力づくで止めて屋敷にお持ち帰り…普通に誘拐だね。
「んっ…」
「んん…」
狐さんが顔を近づけてきたので抵抗せず受け入れる。
クッションに押さえつけられ、段々と激しい物になり、着たばかりの服を脱がされていく。
口付こそは激しかったが、脱がされた後は優しく触れられ、お互いを確かめ合うように…
途中でルシフも呼び出され参加、ルシフは恥ずかしがりはする物の、ちゃんと受け入れてくれる。
まだ朝の少し早い時間ではあるが、コノハにルシフと、2人に名を付けた時のように、2人の名を確かめるように名を呼びつつ、互いを求め、甘く、優しい時間を過ごした…
両腕に2人を抱いたまま眠り、目を覚ましたのは夕暮れ時。
足腰は震えこそはするものの、上半身を自由に動かせるくらいには力が戻ってきている。
2人はまだ寝ており、しがみ付いて離れそうにない。
頭を撫でようにも体勢的に思うように撫でられない。
起こすのも可哀想なので、天蓋をぼーっと眺めつつ時を過ごす。
陽が完全に落ち、部屋は暗くなった頃、2人が目を覚ます。
2人とも衣服などは一切纏っていないが、服を着ようとはしない。
ベッドテーブルを寄せて貰い、お重を出して3人でつつく。
食べたり、食べさせて上げたり、時には口移しで…
お酒も少し解禁、コノハとルシフしか知らない特別なお酒を御猪口に一杯づつ。
部屋に出入りできないように鍵はかけて貰って置く、あまり強くないとは言え一杯でも酔ってしまう、それと酒飲み達にこのお酒の存在を知られないための措置。
鍵をかけたコノハとルシフがベッドに戻ってきた後お酒を注ぐ。
3人で少しづつお酒を飲み、ほろ酔いの気持ちが良い位の酔いになる。
お重に入れておいたなんちゃって子持ち昆布を3人でわけ、食べる。
他にも摘みをメインに、1杯だけのお酒を少しづつ少しづつ…
1杯のお酒を飲み終わり、お重と御猪口を片付ける。
そしてまたベッドに横になり、求めてくる2人を受け入れ、優しき抱きしめる…
長い夜はまだ始まったばかり…
激しいものではなく、お互いを確かめ合う優しいものだったので疲労は無し。
足腰なども問題なし。
コノハとルシフの2人はまたしても、しがみ付いて寝ているので起き上がる事は出来ないが…
今日は枕にしているのが胸で、腕ではないので頭をこれでもかと撫でてやる。
コノハは耳と尻尾もついでに…
頬がにやけたり、耳ぴくぴくと嬉しそうに動いているので起きているようだ。
「コノハもルシフも起きてー、お風呂行くよー」
「ご主人様もう少しー」
「うんうん、コノハの言う通りもう少しこのままで…」
こういう時はルシフも狐とは呼ばず名前で呼ぶ、暴れたりして喧嘩してた時からを含めると、私より付き合いが長いコノハとルシフ。
名前が無い時から何かと通じ合っていたようだし、名前が付けられてから暫くはお互いに名前を呼び合ってたからなぁ…
些細なことで喧嘩をする事も有ったけど…
「はいはい、じゃあしがみ付いたままでもいいからお風呂行くよー」
「はーい」
「むぅーん」
しがみ付かれたままシーツを纏い肌を隠す、箪笥から3人分の着換えを取出しお風呂へ行く。
鍵を開けて貰い、部屋の外に出てメイド達にしがみ付いた姿を見られるがお構いなし。
毎年の事なのでメイド達も気にしない。
「今年の髪はどうする?」
「そうですね…私は何時もと同じくロングのストレートで」
「私は去年ショートだったから今年はロングかなぁ、コノハと同じで」
「はいはい、じゃあルシフの髪を伸ばすね」
コノハの髪の長さはそのまま、ルシフの髪をショートからロングストレートに、色違いの御揃い。
伸ばした後は丁寧に洗い、水を切ったら頭の上で纏めてゆっくり湯船に浸かる。
「はぁー…癒されるー…」
「ですねー…」
「あぁぁぁー…このまま働かずご主人様と怠惰に暮らしたーい…」
「今でも仕事は最低限にしか割り振ってないでしょうに」
「もっと楽したい…何なら今すぐ別荘にご主人様を連れていって引籠りたい…」
「年に10日位は別荘に引籠ってるじゃありませんか」
「あれはどちらかといえば維持管理してくれてるメイド達のご褒美だしー、その間私は別荘の事全部やってるしー、怠惰とは違うんじゃないかなー…」
「メイドは増やしていませんよね?」
「増やしてないねー、以前から変わらず、人数も維持、練度もばっちり」
「早々増やされても困るなぁ…増やすなら協力はするけど…危ない金属とか宝石とか処分できていいし…」
「出来れば増やさないでくださいね?今いるあの2人で十分です」
「まあ、今は妹みたいなのもいるしねぇ、また今度引き合わせたほうが良いかなぁ?」
「それはお任せします、5人が扱かれる未来しか予想できませんけど」
「フローレンスにテレサ、カミラにカルラにカーラの遺伝子にご主人様の血も混じってるから弱くはないんだけどねぇ…」
「あの2人はいわば私達の隠し子みたいなものですし…比べるのはかわいそうかと…」
「酷い母親たちです事…」
「ご主人様もお父様でありお母様のくせに」
「そうそう、私達だけじゃないよねー」
「むぅ…」
戦闘狂でもなく、普通っぽくは見えるんだが…
2人の血を引いているだけあってぶっ飛んでいる所はぶっ飛んでいる。
また今度新年のあいさつに行かないとなぁ…
「ふぅ…さて、そろそろ上がろうか」
貸しきり状態なので少々長湯をしてしまった感がある、湯あたりも湯冷めも無いけど…
お風呂から上がり、まだ暫くはコノハとルシフと一緒に過ごす。
最低限やる事はあるが、1ヶ月ほどはお休みなのでのんびりと。
その間に何時別荘の方に新年のあいさつに行くかを話し合って決める。
コノハとルシフも屋敷を何日か離れることになるので、その間誰に任せるのか等を決めて置く。
何だかんだで毎年ヴェスティアに任せることになるのだが、やっぱりヴェスティアになった。
別荘に行くのは中ごろから末まで、宝石姉妹はお留守番、連れて行かないことにした。
虐められはしないだろうけど…扱かれるのは確実…他にも色々と仕込んだりしそうだ…
煮物をつついたり、昨日は肴を摘まんだのでお腹が本格的に食事を要求してくる。
調理場に行きご飯を炊き、お肉が中心の段を開く。
コノハとルシフは既に自分の分を食べきっているので分けながら。
豚の角煮、鶏の照り焼き、サイコロステーキ、野菜等は未使用の酢豚、シンプルに塩と胡椒のみで皮をパリパリに焼いた鶏腿、ローストビーフに牛たたきなど。
見事なまでに茶色、ローストビーフとたたきは中がピンクだったり、レアで赤かったりだったりだけど、まあ茶色である。
所狭しと肉が詰め込まれ、野菜などは一切ない、野菜が食べたければヴェスティアが作った煮物などを食べろ、という事だろう。
お肉と言う気分なので野菜と魚には手を付けない。
今とにかく脂が欲しい、脂の多い部分を中心に食べる。
とはいえがっつくわけではなくゆっくりと、1時間ほどかけて食事を楽しんだ。
昼食を終えた後はヴェスティアに中ごろから屋敷を離れると伝え、部屋に戻りお昼寝。
特に持って行くものは無いので準備は無し。
もう暫くすればコノハの事を狐さんと、ルシフもコノハの事を狐と呼ぶようになるので、出来るだけ一緒に過ごせる時間を引き延ばす。
3人だけで過ごせるのは年始のわずかな間だけ、今のこの時間を大事にして行く…
リッカやカレンはヴェスティアに預けているので問題は無し、別荘から戻ってきたらいっぱい構って上げるのでそちらも問題は無し。
それ以前に加減無しで愛されたのでまだベッドでお休み中みたいだけど…
何回くらい連続でやったんだろうか…カレンとリッカ同士で、という事もよくある事なので、それで寝ているのかもしれないが…
まあ娘達の心配よりは自分の心配かな…
「ご主人様、どうぞこちらへ…」
「さ、ご主人様…一緒に…」
何度目かになるコノハとルシフによるお誘い、断るわけもなく受け、コノハとルシフを受け入れる…
食事もとって気力は十分、2人が満足するまで、何時まででも付き合おう。
年始恒例行事
狐さん:持ち時間午前0時から午前6時まで6時間
ルシフ~ユノーまで:持ち時間3時間、複数人でも良いなら2人で6時間とか3人で9時間も有り、午前6~翌日の6時までの計24時間
ニール等その他メイド:ルシフ達終了後の午前6時から無制限、満足するまで
ご主人様:メイド達全員が満足して終わるまで、休憩時間は無い
なお狐さんとルシフは時間の流れを弄るので実質無制限、少しいちゃついた後休憩させてくれるルシフの優しさが身に染みる
お重の中身
別におせちではない、年始に一杯やる時間を確保するための物
酒の肴にご飯のおかず、箸休めなど各種揃っている
栄養バランスなどはとくに考えてない
名前
狐さんとルシフが貰った大事な物
狐さんをコノハと呼ぶと愛情が高確率で暴走する、大丈夫な時もある
別荘
ルシフが個人で所有する隠れ家的な所
いざとなったら屋敷を放棄して此処に逃げ込める、けどそんな事は未だに無いしこれからも無い
別荘を維持管理してる2人
狐さんとルシフとご主人様の血肉、昔ご主人様が作った石を使って産み出されたやべぇやつ
宝石姉妹の姉…とも言えなくはない
メイドの存在はみんなに知られているが、どういった存在かは知らない
カレンとリッカ同士
屋敷に住んでたらよくある事
狼三姉妹もよくやってるし、宝石姉妹でもよくある、ミアとミウもたまにやる
ベリスとシュリエルも普段は喧嘩してても仲良くやってる




