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大物用も作りました 絶対美味しいやつ

「えー、それでは、簡単フカセ釣り講座、物凄くざっくりとした説明しかしないのでやって覚えましょう、仕掛はもうレッドウルフから出ている入門用を使います、番号が振られているのでその順番通りに糸に通して行きましょう」

「この短い紐はどうするの?」

「一番上のそれは浮き止めになるのでキュッと引っ張って縛ったら余分な所はカットしましょう、そして最後にサルカンに道糸を結んで、ハリス付きの針を結んでガン玉を付けたら仕掛けは出来上がり、浮き止めは大体4ヒロ取っておけばいいかな?陸から続いてるから浅く思うかも知れないけど、結構深いから大体5.5から6メーター位。

これがフカセの基本的な仕掛けになります、大物用にしたい時はメインラインをPE2から5、場所によっては8か10、ナイロンだと7から12号を巻きましょう、今回は入門と言う事でぼちぼちの物、メイン3号のハリスが2号になります」

「細いなぁ…」

「これでも頑張れば10キロ行けるよ?無理をすると切れるけどね、仕掛の準備が終わったら次はコマセ、分量は箱とか袋に書いているのでその通りに、海水を組んだらちょっとずつ入れてしっかり混ぜで、解凍したオキアミもちょっと入れちゃって、混ぜ終わったらオキアミを上にどさっと入れたら準備完了。

まずこの杓でコマセを掬ってバッカンに押し付けて固める、固めたらペッと投下、これを3回位やって餌取りを上に寄せつつ、仕込んでおいたオキアミを底に沈めつつ魚を寄せて来る、そして餌取りを除ける様に仕掛けを落として後はアタリを待つだけ」

「竿はもっと短くても良い様な気はするなぁ…」

「3メーター位の竿でも良いと言えば良いんだけどね、フカセと言えば上物の5から6メーター、竿とリールは入門と言う事でレッドウルフの堤防シリーズを持って来てるけど、のめり込むと竿1本に10万からは出す世界。

安い物は店頭価格で1本1万しないのも有るんだけど、ケチると大きいのが来た時にポキッと折れるから他メーカーの物を買う時はケチらずハイエンドを買う方が良いね。

でー、長いのは沖堤防とか磯とかで使う事を想定しているのと、長い方が根ずれを防ぎやすいと言うのも有る、磯なんかだと短い竿だとその辺中に擦れて道糸から切れるしね」

「なるほどなー」

「と言うよりジュリアの国でも普通に上物売ってんじゃん、人気はそれ程無いかも知れないけど、おっと、リオはちょっとストップ、フカセは竿が長い分結構しなって意外と切れないから、もうちょっとドラグは強くて大丈夫、あまりずるずるにすると潜られてそれはそれで根に入られやすくなるから気持ち強め」

「売ってるには売ってたけど、余程の物好きしか買わないぞ、基本的にはルアーロッドで餌釣りから何まで、基本的にはパワー勝負だからな」

「私の国もそうだねぇ、基本的には短いルアーロッド、それで餌釣りからルアーまで」

「地形的な問題じゃないかな?磯場の多い島国だとルアー控え目フカセ人気、そうじゃ無い所だとルアー人気でフカセ今一って感じで。

でー、魚がこつんと当たったらじっくり待つのではなく、直ぐにキュっと合わせる、竿が柔らかいから馬鹿みたいに思いっきり合せない限りは吹っ飛ばない、魚とのやり取りはのべ竿と変わらない、基本的には立ててしならせたまま、これで疲れさせて上にあげて来る、上がって来たら小さいのはそのまま引っこ抜き、大きかったら網で」

「ちっちゃー、なにそれ」

「スズメダイ、焼いて食うと美味い、小さくて食える量が少ないのと餌取りだからってその辺に捨てて帰る馬鹿が居るのが悩み所、それで何度堤防を封鎖するか有料にするかで悩んだ事か」

「まあ、釣り方は大体こんな感じ、それじゃあ2人とも頑張って釣ってみよー、大きいやつだとクロダイの60、グレの70なんかも掛かるよー?」

「お兄さん達は何をやるの?」

「穴釣り、重りが10号で針がムツ針20号、餌がイワシ、竿が大物用に作られた穴釣りロングNTウルトラ、ロッドパワーはXHだね」

「そんな短いのにそんなにかてぇの?」

「ほっほっほ、底にはハタ系が大量に居ればクエも居るからね、アカハタアオハタニジハタ、スジアラバラハタマダラにアカマダラ、普通ならシガテラを持って食えないバラやらマダラもここじゃシガテラは無いから普通に食える、しかもでかい」

「えー…そっちやりてぇ…」

「悪いなジュリア、この竿2本しかねぇんだ」

「じゃあハナイが持ってる竿は何だよ」

「花井ちゃんが持ってるのは普通のNT、太さは変わらないから紛らわしいけど普通のNTの方は硬さがUL、200キロ位までは上げれるけどね」

「最近南の島の沖堤防とかで流行ってるんだよね、テトラの隙間に落として60近いハタを釣るってのが、それをぶっこ抜ける様に穴釣りロングの硬い竿を作ったのさー、なお非売品」

「売ってねぇのかよ!」

「テスト品が売ってるわけないだろう!」

「テストはもう終わってるから祭典の翌月、つまり7月から販売開始だね」

「バットジョイントだからグリップを交換して大型両軸に対応、さらに大型用はグリップが長くお腹にあてて耐える事も可能」

「それをあえて普通のベイト用のグリップ、普通のベイトリールを付けてやろうとしているのがお兄さんと店長です」

「付けてるベイトリールはドラグの都合上クリムゾンウルフ、それにPE5号と根ずれ対策にリーダー60号、これで60とか70のハタを釣ろうと言う次第でございます」

「ジュリアに分かりやすく言うとグルーパーね、ゴライアスは居ないけど、2メーター3メーターのマハタとかクエは居るぞー?沖堤防の方に行かないとダメだけどな、と言うわけでジュリアの初めてを眺めつつ穴釣りに勤しむぜ!」

「穴はないからただの落とし込みだけどねっ」

「早いなぁ、そして何かめっちゃ楽しそう」

「穴は無くても兎に角下へ下へ潜って行くからドラグは糸が出ないようにフルロック、そして力任せで抜き上げ」

「なんか見た事無い柄のグルーパーだな、それなんだ?」

「キジハタ、刺身でも鍋物でも美味いやつ、普通はここまで大きくならないけどね、大体40で大物、たまに50超えて60ちょいが記録、これはもう軽く70超えてるから向こうに持って行けば世界記録取れるよ、何の意味も無いけどな!」

「こっちで釣ったのを申請してもイカサマみたいなもんだろ、と言うかその物だろ」

「だから意味ねぇって言ってるじゃん、っとこっちもきたぁ!たのしぃー!」

「そのロッド奪ってやろうか…」


「しかし、今日も休みで良いのかよ?」

「良いんだよ、朝からやる人にはもう餌の引き渡しは終わってるし、冷凍のオキアミやら生き餌もイソメなんかは自販機で買える様にしてるし、買えないのは餌以外の道具位よ」

「餌が有っても針が無いのは致命的だろ」

「良いの良いの、ちょっと走れば他に釣具屋あるから、むしろ隣町まで走れば全国チェーンの大型店舗が有るし、竿とリールの良し悪しは別として、針なんかの小物はどこで買っても変わらん」

「ヒデェ釣具屋だなぁ、っと、なんか来た、これだけ竿が曲がると小さくても楽しいな」

「さらにそのフカセでビッグフィッシュを狙うってのが有るのよ、20キロ30キロのヒラマサをそれで釣るのが有るんだよ」

「慣れたらそれもやって見てぇなぁ」

「リオも慣れたらやってみようね、餌はこっちで落とし込みに使ってるのと同じイワシ、もしくはキビナゴ、撒き餌さもイワシかキビナゴをぱらぱら巻いて寄せて、って言うやつ」

「南の島の沖磯だとバラフエダイ、ハマフエフキ、アオチビキ、イソマグロ、カツオ、ダツ、ロウニンアジがそれで釣れる、堤防でも島によってはアオチビキだったりGTだったりが生き餌を泳がせるとガツンって来る、楽しいぜー?」

「今やっちゃダメなのか?」

「出来なくはない、でも合せが独特なんだよね、竿が長い分竿先に力が加わるまでにちょっと時間差が出るし、長い竿でのやり取りに慣れてからの方が良いと言えば良い」

「長い分曲がる、曲がると言う事は合わせても針が刺さらない、向こう合せとか巻き合せと言う物は無し、だからどうにか針を貫通させないとダメなんだけど、その時の合わせ方が中々ね、独特なのよ」

「針を貫通させる以外にも頭をこっちに向けるとか、障害物から引きはがすとかそう言う意味も有るんだけどね、一回ガッと強めに立てて、巻きながら糸をちょっと回収してもう一回ガツンって、それでもダメならもう一回、そう言う独特なあわせ方になるのよね、なので慣れてからの方が良いと言えば良い」

「ところでお兄さん、これどうすればいいんでしょうかね?あがってくる気配が無いんですけど…」

「そこはもうじっくりと竿で魚をコントロールしながらじっくりと、普通のフカセで釣るような魚は針が貫通して外れるって事は早々無いからあわてずにね。

基本的には竿のしなりだけで耐えてあまり糸は出さず、突っ込んだ時にだけ糸が出て行く感じを保って、巻ける時に巻いてを繰り返すだけ、そうすればいつかは浮いて来る」

「しかし、長いからこそ壁から引きはがす事が出来て糸が切れるのが防げるのか」

「そそ、堤防なんかは牡蠣とか結構びっしりついてる事が多いからね、そこから引きはがすように浮かせて、浮いて来たら網を入れてそっちに誘導、磯の場合は潜り込まれない様に少しでも岩肌から離れた所で浮かせるのが基本。

上物の利点はルアーじゃ厳しい所でも余裕が有る事だね、ルアーロッドだと長さが足りなくて浮いてくるのが手前、えぐれてる岩肌の有る所ってのが割とあるし、小さいのなら良いけど20キロ30キロになってくるとそのえぐれてる所に入りこんでアウト、それを防げるのよね、後体力をそれ程使わない曲げずに潮の流れに乗せて餌を巻いて仕掛けもその流れに乗せて流すだけで良いから」

「潮の流れを読むと言うスキルは必要になるけどねー、ルアーに比べたら大分楽よー?それに長い分力比べも意外と楽なんよ、竿が吸収してくれるから」

「ビッグゲームになると話は変わってくるけどね、はい、取りこみ完了、グレの40無い位かな?」

「あー…結構引いたー…」

「ちなみにこのグレはオナガの80を求めて狙い続ける人が居る魚だね」

「国内記録が86だかんねぇ、80台のオナガグレはフカセをやってる人の夢でも有る、メーカーによってはもうグレ専用の上物を作っちゃうくらいには、そしてこいつは40無い位でもちょっと苦労したように滅茶苦茶泳ぐ、大きくなると更に走る」

「ほー…」

「南の島だとハマフエフキとこいつがフカセ大会の対象魚よ、場所は南の島であればどこでも、堤防か磯で有る事、それ位で縛りは緩ーい地元の釣り具やでやってるアマチュア大会だけどね、他にはGT部門なんかも有る、そっちはぶっ込み、もしくはフカセのビッグゲーム…

でもまあ、色々釣れる分対象魚も多ければ部門も滅茶苦茶多いから、取りあえず何か釣ったら応募しとけ、見たいな感じ、運よく優勝したら大体店頭価格で合計10万円相当の道具が貰える、なお地元の釣り具店の独断と偏見による組み合わせかつ道具になるから、基本的には即売り払うなり交渉して別の物に替えて貰う方が良い」

「高いだけのごみが来るのか…」

「そそ、値段だけで選ぶから小さい所の1本15万とかする物が1位とか2位の商品に入ったりする、性能的にはワールドの3から5万辺りのミドルと変わらないか低い位、今ジュリアが使ってるレッドウルフの堤防500、お値段はうちの店で7000円より遥かに下の性能、そう言うのが選ばれるんよね」

「個人の小さい所でも良い物作る所は良い物作るけど、どう考えてもハイエンドですらない物をハイエンドで売るって強気にも程が有るよな」

「そうしないと採算が取れないとも言うけどね、さて、お昼が近いしそろそろ片付けるかー、飯食って午後の釣りに備えるぞー」

「昼は何をする予定で?」

「力比べがしたいって言ってたからかぶせ釣り、メーターのクチグロとクチジロが居る所に行くぞ」

「それは楽しみだ」


「で、今日のお昼はこちら、牛タン、ハラミ、脂たっぷりマルコロのタレ漬け、そして…大量に輪切りにした長ネギと白ご飯。

まずは鉄板にちょっと多すぎるぐらいの牛脂で脂を敷いて、火の弱い所でマルコロをじっくり焼きつつ、強い所に牛タンとハラミを乗せて…上からネギをドサドサ乗せて蓋をしてちょっと蒸す、ネギの水分で軽く蒸し焼きになったらネギをちょっと避けて引っ繰り返す、ネギはそのまま軽く炒めつつ塩と胡椒をたっぷり混ぜて…

はい、後はこのネギをたんやハラミで包んで食べるだけ、火が通った物は火の弱い所に避けて、食べている間もネギは炒め続けまして、肉もどんどん追加して、肉を切って、ネギが脂をしっかり吸って香ばしくなってきた所で白ご飯を鉄板の上にドンっと、その上から特製のタレを掛けて焼いたネギとタンとハラミとしっかり混ぜてご飯物の出来上がり、ネギと牛タン牛ハラミ焼き飯、美味しいよ?」

「食べなくても美味しいと言うのが分かるわこれ、ネギタン塩でも十分美味しいと言うのに…」

「あー、これは美味ぇなぁ、ネギと脂を米が吸って、更にタレでニンニクがガツンと、更に炒められて香ばしく」

「モデルをほぼ辞めた様な今はこれを好きなだけ食べれるってのが良いね、現役自体はバランスを取る目的以外で肉を食べるって事は無かったし、炭水化物は大敵だし」

「マルコロのタレ漬けも味が染みてて良いですねぇ、これはもう最初に蒸してあるので温まればもう大丈夫ですし」

「しっかり食べたら休憩して午後に備えようね、それじゃ私は他の鉄板の方に行って来るから後はよろしく、追加が欲しい場合は海の家に居るヴェスティアかエキナセアまで」

「はいはーい、行ってらっしゃーい、さー食うぞー」

「酒が飲めねぇのが辛い所だな」

「海に落ちて溺れたくなかったら飲まない事ですね、死にはしませんけど苦しいですよ?」

「そこまで馬鹿にはなってないよ」

鉄板焼き

編みで余分な脂を落とす焼肉も悪くは無い、が、おうとつの無い平鉄板を脂まみれにし、その上で更に肉を焼いて脂をだし、ネギに脂吸わせて肉でネギを巻いて食べる、と言う焼肉も中々良い

ネギが吸った脂がネギからしみだしてきた辺りで肉を荒く刻んで白ご飯を投入、そしてお好みの味付けで炒める焼き飯も良、焼肉のタレでもネギに掛けた塩胡椒だけでも、レモン汁で酸味をつけても、豆板醤にコチュジャンで中華風でも

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