あまり多いと邪魔になる 少しずつ拡張、調整中
「流石にトロフィーやら何やらが多いですねぇ」
「まあねー、タカムラやハナイと違ってつい最近まで現役プロやってたし、基本的にはこれで食べてたからトロフィーは3桁からは有るね」
「いつまでもダンボールに入れたままと言うのも何ですし、これはガレージにでも飾りましょうか、うちのガレージで唯一の公式大会でのトロフィーですしね、プロアマ問わないごちゃまぜ大会のトロフィーならあるんですが」
「持ってれば自慢にはなるけど正直かさばるだけで邪魔だね、かと言って捨てるわけにもいかないし、売っても金にはならんし、あーそう言えばこの大会出てたなー位にしかならんのよ」
「でもこれだけトロフィーが有ると結構稼いでそうでは有りますよね」
「まあねー、円に換算しても総額で20億は稼いでるよー?それに加えて雑誌やら何やらでもちょこちょこ、まあその分向こうは税金高いし医療費も全額負担だし、結構出費が多いから意外と残って無いね、今回のこの道具全部こっちに送るだけでどれだけ出費した事か」
「これだけあると良く付かなくなっていても気が付かない可能性は有りますねー」
「こっちに送る時はロッドはロッド、リールはリール、衣類は衣類で分けて、その他纏めれる物は全部纏めたけど…まあダンボールの1つや2つ無くなっていても分からんし何を入れたか覚えてないな」
「最近の国内の流通というか、配送なんかはかなり監視の目とか厳しくなってますし、盗まれる事は無いと思いますけどね、昔それで色々やらかして何人も捕まってますし」
「ところでロッドやリールはどこに保管すればいいんだ?」
「ロッドやらリールはこちらのカウンターに置いて頂ければ後は自動で、使いたい時はタブレットで注文して呼び出し、今ここに無い物でもカウンターの奥で保管されたら品名から何まで自動で追加されますし、ロッドコーナーにも自動で見本として追加されるので、そこでどれが良いかを選びながら注文も出来ますね」
「個人のガレージなのにフェスより進んでるなー…」
「昔は普通のガレージ、釣具屋にも有る竿立てに何本も立てて、キャスターを着けて…だったんですけど、道具が増えに増えて釣具屋並みに、最終的には大型店舗並で2階も有ったんですけど、去年お兄さんが弄り倒して未来的な感じに。
整備なんかは自分の手でやらないとダメですけど、片付ける位ならカウンターの籠に入れて返却を押せば勝手に在庫に追加してくれます」
「便利だなぁ…でも仕舞ったまま忘れそうな気がする」
「まあ、それも無くは無いですが、場所を取って圧迫するわけでは無いので、タブレットで在庫を眺めている時にそう言えばこう言うのも有ったなーって思いだしたりするので大丈夫ですよ」
「取りあえず持って来たタックルを全部片付けるかー、大会用に小分けにしたりしてるのはどうなるんだ?」
「中で一旦バラバラに仕分けされて中身を記録、セット1セット2って感じで登録されますので後で名前を変えれば大丈夫です、適当にこれが良いなーってショーケースの方で選んで纏めて出して、ボックスの中に纏めてから返却すればそれが登録されます」
「なるほど、なら季節毎天候毎そこから気温毎に分けて登録しておけば便利そうだな」
「大会に出るのであれば…ですけどね、私達の場合は動画で適当にやったり、新作のテストが主なので何用何用って分ける事はあまり無いですね」
「なるほどなー、まあ私ももう大会には多分…暇だったら出るかも程度か…?余りガチガチなのは面倒だからでねぇけど」
「カヤック大会は面白いですよ?参加資格は無し、カヤックを持っていなくてもレンタル有り、大会の申し込みは協賛しているお店ならどこでも、対象魚が毎月変わってのべ竿だったりルアーだったり、4月から11月まで有りますので、何か適当にやってみたいなーってのが有れば参加すると良いですよ?
トロフィーは貰えませんけど、優勝すればその地域で使える商品券が5万円分貰えますし、参加者は毎回3桁は居ますよー?」
「カヤックかー…」
「カヤックに乗せれるだけしか持って行けないので、バスボートやアルミボートでの大会とはまた違った楽しみが有りますよー?」
「まあ、本当に気が向いたらだな、メーカーとの契約は残ってるし、大会に出るって事は物にはよるけど名前を背負ってるのと変んねぇし」
「カヤック大会に関しては小さい子供から老人まで、プロと言うプロは居ない地域活性化を目的とした物なのであまり関係ないですけどね」
「このトラウトAトラウトB、バスAバスBってなんだ?」
「あー…それはテスト品ですね、良く有るオールイン、全部入りの道具、の、特化版、正確には追加パックとかそう言うやつですね、竿とリールはオールインの使い回しで、ちょっとこっちを重点的にやってみたいなーって初心者にお勧めのセット品。
トラウトAはスプーン多めでミノーやクランク少な目、Bがその逆、バスもソフト多めかハード多めかで1つ1500円、もうちょっと良いのが欲しいって場合は結構前に出た入門シリーズ、こっちならもうちょっと沢山入っていてかつPEとリーダー、それとナイロンとフロロが100メーターずつ入って5000円、こういう物もちゃんとテストしてるわけですよ」
「大抵は売れ筋の安い物を店側で組んで売ったりするが、こっちは純正なんだな?」
「ですよー?最近は色んなメーカーが新規獲得のために入門用を出してますね、特にマキシマが主要技術を使えなくなって停滞している今がチャンスとばかりに」
「そりゃいきなりこれらが全て生産終了、修理も不可ってなったらなぁ?一部はネレイドが修理してくれるらしいけど」
「胡坐かいていた結果がただのマイナーチェンジと言う名のアップデートで新作かどうかも怪しい物の連発、そしてレッドウルフが急に出て来て性能とお値段の面でもトップに、それでも固定客が居るからと何も変わらず…会長が怒って権利を全てぶんどって製作者に譲渡して離反、残ったのはその技術を使用していないエントリーや型落ちの物だけ。
会社自体は大きく売り物は無くてもしばらくは持ちますし、あれやこれやと注文を付けて道具を作らせてるプロが残ってるので、性能は兎も角として祭典で数は出して来るんじゃないですか?」
「数を出せば良いって物じゃないと思うがなー…特にこっちのプロは良く分からん、なんてこれ用これ用って作らせるんだ?マーメイディアみたいにテーパーとロッドパワーの違いだけで良くないか?ミノー用スピニングでも巻き用とかトゥウィッチ用とかキャスティング用とかわけわかんねぇ位でてるし、トップはトップでまた違うロッドになるし、ベイトはベイトでまた変わってくるし」
「まあ…それがこの国の釣り具…と言うかプロの悪い所ですね、専用の物を作った方が良い、釣れると思い込んでますし、それでどんどん釣りを難しくしていって、最終的に釣れなくなって魚探を見ながらセコ釣りしかし無くなるって言う」
「魚探の無いトレバリーフェスとか南国の大河で行われるグローリーとかどうすんだろね?」
「どうするも何も、魚探が無くても好成績を出せる人しか行きませんよ、と言うか選ばれませんし、特にグローリーの方は賞金も多いので自分を売り込むプロは多いですが、そもそも魚探が無いと1匹も釣れないプロの方が多いので…」
「引籠ったまま国外に出て来ないのはそれが原因かぁ、魚探禁止の大会の方が多いし、国際的な物になると基本的には禁止で自分の技量と知識と感覚での勝負になるし」
「魚探は確かに進化した、進化しましたけど、それに伴いどんどんプロの腕が落ちて行ったって言う、それが店長さんや花井ちゃんと同世代のプロ以外は国内からほぼ出ない理由ですね、出ても30位以下が確定してる様な物ですし、一部出入り禁止を喰らってる馬鹿も居ますし」
「なんだかなぁ…」
「よし、整理はこんな物か、トロフィーも改めて並べ直すと良くここまで優勝したもんだと感心するね」
「無敗と言っているだけは有ってトレバリーフェスを含む海の大会は毎年優勝ですね、淡水だと2位や3位も有りますが」
「淡水はなー…なんか相性があまり良くないんだよなぁ…優勝したらタイフーンが来るぞって言われる位には、優勝しても来た事はねぇけど。
でもピーコックとかバラマンディ、パイクとかを釣るのは好きだぞ、特にパイクはその辺の川で餌を投げときゃ釣れるしな、チャネルキャットも適当に餌投げりゃ釣れるし、汽水ならスナッパーもメーター近いのが釣れるからな」
「場所によってはチョウザメも居るんでしたっけ?」
「居るねぇ、水路に2メーター近いのがぼちぼちと、でも大会であっち行きこっち行きしてる事の方が多いから、プライベートでの釣りってのは意外と少ないんだよなぁ、国外の大会にもどんどん出てたし」
「まあ、そうでなければ20億は稼げませんよね」
「世界中飛び回っていただけあって使う暇はなかったけどなー、でもこれからはガンガン使って行くぜー?」
「それでもなお余りそうですけどね、お昼まではまだまだ時間が有りますけどどうします?」
「そうだねー…まずは釣りかな?昨日はお風呂入ってそのままパーティーして、チトセとサヤカにちょこちょこっと講義をしてだけで終わったし、海の方にも行って良いんだろ?」
「良いですよー?ルアーでも餌でも何でも、釣りをして良い場所はメイドさんが教えてくれますよ、リオが朝からかぶせをやっているので、一緒にかぶせをやるのも有りですね」
「かぶせって何?」
「足元に牡蠣を落としてイシダイやイシガキダイを狙う釣りですね、仕掛は重り無しの針と餌だけ、食ったら即合せ、餌取りも豊富に揃えてあるそうなので、ベラやフグなんかも釣れますね」
「他には?」
「沖堤防も釣り用に増設したそうなので、南の島を中心に生息しているブダイ系、ヒラアジ系、ハマフエフキやバラフエやチビキ、カツオにマグロにとかなり居ますよー?サメは居ませんけどね。
ルアーでもフカセでもぶっこみでも落とし込みでも、堤防でなくても船からでも出来ますよー?撒き餌さのイワシやキビナゴは海の方に有る加工場で貰えます」
「GTやりてぇなぁ…どれ位のが釣れるんだ?」
「GTは最大で3メーター位マグロなら6メーターとか7メーターとかそう言うのが居ますよ?沖堤防や磯は大きめ、陸から続いている方の歩いて行ける堤防はイシダイやイシガキの1メーターやカツオの1メーター辺りですかね?海の家の裏手にある河口っぽい所ではチニングなんかも出来ます」
「種類云々以前に大きさがやべぇなぁ…GTの3メーターとかどうやって釣るんだよ…トローリングか?」
「いえ、普通にキャスティングで、その代わりメインラインが安い物を使うとPE10号からとか、リーダーも50号からとかそんなのですね、一応どこかに擦って切れたり歯で切られたりと言うのは居ないので意外と細くて大丈夫。
もしくはお兄さんが開発はした物の一般流通させるのはちょっと…っていうフィブロナイロン、蜘蛛なんかの糸を元に作った超頑丈なライン、1号でも500キロ以上耐えれるやつを巻いて使うかですね、後出来ればポセイドンかセイルフィッシュ、クリムゾンウルフのドラグ50キロフルロックでやる方が良いです、それでもズルズルに糸を出される、そう言う化け物揃いです、こちらに居る物より遥かに走るし体力も多いスプリンターになってますからね、最低でもそれ位は無いと満足できないメイドさんが多いんですよ、普通の人と比べて膂力などが全然違いますので」
「どういう環境で育ってきたらそうなるんだろうか…?」
「こういう環境じゃないですかね?大きい物だけじゃなく小さいのも好きなのでカワハギなんかも良く釣ってますしね」
「取りあえずGT行ってみるかー」
「爆釣になるかどうかは腕次第ですけどね」
「で、どうだったの?」
「初速が凄すぎてのされて終わった、トローリングなら釣れたと思う」
「沖の方は大きいのが多いからねぇ、行くならしっかり鍛えてからだね、はい、海の家特製カレーお待ち」
「特製って事は何か違うの?」
「ちょっとスパイシーでエビとイカとホタテの貝柱を具材にしてる、葵さんの家でカレーをする場合は大抵牛筋だね、シーフードカレーも作らなくはないけど」
「んー、美味い、これを食べて休憩したらもう一回チャレンジだなぁ、のされたまま終わったのはかなり悔しいわ、筋力には自信が有ったんだけどなぁ…」
「沖の方はメイド達に合わせて調整してあるからそう簡単には釣れないね、はい、牡蠣とホタテ、イカとエビフライの揚げ立てお待ち」
「まあ挑んでるうちに鍛えられていってその内釣れる様になるだろ、カレーおかわり」
「はいはい」
沖堤防
浜辺の方とは違う大型の魚を中心に集めて有る所、普通の物に比べて倍位の大きさまで育っている
食用にもなるが、スポーツフィッシング用に調整されているのでさらに強くタフで走る様になっているのでそう簡単には釣れない、でもやべぇトラウトより遥かにマシ




