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過激派ヴェスティアちゃんと昔と今のお話 若干昔の性格に戻っている

「あの頃は私も若かったですからねぇ…」

「和解してるなら何も言わないけど、襲撃を計画したのはエリスやタニア、イデア達以外だとどこがそうなの…?」

「計画をしたのは後にも先にも森霊、精霊、妖精の三種族だけですね」

「そう、ならよかった…」

「無計画に襲撃したのは龍神…いえ今は龍人族ですね」

「えぇ…じゃあニールとティア、ヴリトラにハクが初対面で絶対服従を誓ってきたのってそう言う…?」

「完全に心が折れるまで追いかけ回しました、コウは初対面で怖気づいてすぐ降伏してきましたので、使い物にならないなと思い見逃す代わりに近づくなと警告を…」

「今のコウに対する心象は?」

「とても可愛い娘ですね、再開時は少し怯えていましたがすぐ和解できましたよ。

部屋に連れて行くと直ぐに、ままぁー…と甘えてきましたし」

「うん…まあ…それなら…

それで、何故にニール達の襲撃を…?」

「彼女たちは地上に居ましたが、仮にも神の一族ですし、力も申し分なく、また見目麗しい姿なので、夜伽の相手としてもちょうどいいかなと思いまして。

ニール達が完全に降伏し、下るまで追いかけっこをしたわけですね。

各地に龍の伝承が残ってるのは多分その時の名残ではないでしょうか?」

 伝承になるほどの追いかけっこってなんだ…

「まあ計画も何もなかったので襲撃しては逃げられが続き、中々思うようにはいきませんでしたね。

相手を無傷のまま捕えてご主人様に…と考えていましたので…

最終的には無傷のままだと何時まで経っても終わらないと思い、少々手荒く扱いましたが」

「ニール達が震えていたのってそれも原因かぁ…」

 髪も羽も鱗もボロボロ、角も折れていたし…すぐに狐さんを呼んで治してもらったけど…

「それと使えるにあたって龍神から龍人へと呼び方を改めさせたくらいですね、エリス達みたいなものです、ただエリス達は自主的にでニール達は強制的に、ですが」

「別にもう龍神に呼び方戻してもいいんじゃない?誰も気にしてないし」

「そこはニール達次第ですね、ご主人様が龍神に戻しても良いと言えば直ぐ戻すでしょうが。

呼び方しか変わりませんからね…」

「呼び方を変えても何も変わらないしねー、変更時に力の譲渡でもすればまた違ってくるけど」

 まあこればかりは本人達次第かな、正式に変えたわけでもないので分類は龍神のままだし、問題はない…か…?

「少々苦労はしましたけど、苦労に見合うだけのメイドを4人ではありますが確保できたわけです」

「うん、確保するだけして寝室に放り込んであとは放置だから教育したの私だけどね?」

 絶対服従の誓約は狐さん達も立ち会っているのでニール達だけの一存では破棄できない、その状態で寝室に放り込まれたからニール達の顔が恐怖に染まってたもんなぁ…

 落ち着けと命令して強制的に落ち着かせて話し合って解決したけど…

「寝室に放り込んだ次の日はヴェスティアと狐さん達が4人に首輪を嵌めて寝室に乗り込んできたような記憶もあるなぁ…」

「あれはご主人様が手を出してなかったからですね、ご主人様の物になった証を刻みこむだけですのでムード何か知った事かと…

今思えばニール達には悪い事をしましたね…皆泣き叫んでましたし…」

「あれは私もちょっとつらかったなぁ…前日に話し合って解決した次の日にアレだから裏切り者とか嘘吐きとか言われるし、拘束状態のニール達を無理やり…で…ねぇ…」

 あれは酷かった、私も薬を盛られてどうしても鎮められなくて、その状態でベッドに押さえつけられ、ヴェスティアが拘束された状態のニール達を無理やり上から跨らせるとか、うん、今思ってもあの時の皆酷いわ。

「あの次の日も大変だったんだからね…少しずつ少しずつ宥め慰め…

泣き止んだのがお昼過ぎだし、皆は我関せずと寝室の掃除とかもしないし…

私が目指していた物とは全く違う方向に進んでたからね?」

「ちゃんと和解しましたので大丈夫です、ニール達も今はそんなことも有ったなぁ位で済ませるでしょう。

その時の失敗が有ったからこそエリス達は計画を練って襲撃したわけですし…」

「襲撃以降やったことほぼ変わってないよね…?

絶対服従は無かったけど代表としてやってきたエリスと侍従4人を寝室に放り込んで放置したよね?」

「でもその次の日も何もしなかったでしょう?」

「まあ…うん…」

「排他主義を植え付けたからこそ、外から来た者を仕留める気で襲ってきただけで、本来は攻撃的な種族ではないですからね。

このままではメイドにできないと思い少々策を用いました」

「排他主義にする意味あった…?」

「多分無かったんじゃ無いでしょうかねぇ…?

今思えばご主人様を先頭にして連れて行けば解決したことだったと思いますし」

「うん、エリスと侍従4人は寝室に放り込まれた後迷いなく襲ってきたからね…

エリスと侍従はここぞとばかりに好き放題やってくれたし…初めてのはずなのに…」

「誕生した経緯が経緯なので…本能に従い自ら進んで全てを捧げたのでしょう。

詳細を知ったら幻滅しそうな気も…しなくは無いですね…屋敷に居る者には伝えていますが…」

「何をやっててああなったんだっけか…」

「確か…ケレス、クロノアと一緒に梨の品種改良をしていた時にくしゃみをして食べ掛けの梨を地上に落とした…だったかと…

その梨の種が地上で根を張り、育ち、神性を持っていた為、世話をさせる者として精霊、妖精、森霊族の三種族を産み出した、ですね。

産み出された者も木の分身と言っていい存在なので死んでもまた木から産まれてきますし…

人型として産み出したのは品種改良をしていたケレスやクロノア、ご主人様の姿を真似たのでしょう、女性しかいないのは女性の姿しか知らないから、でしょうね」

「今思えば飛んでも植物を作ったもんだ…更に改良されたのが庭に生えてるけど…」

「あの梨を持ちこんだら新旧の梨の木で戦争でも起きるんじゃないですか?

多分エリス達の所有権を新型の梨が全て奪い取ると思いますのでエリス達も今と変わらない生活を送ると思いますけど。

それに屋敷に居る者達の所有権は庭に生えている梨の木に移ってるんじゃないですか?

あの梨の木に生った梨のデザートとかお出ししてるでしょう?」

「うん、美味しいって評判だね、エリスもタニアもイデアもたまに収穫してみんなで食べてる」

「それならもう庭の梨の木に所有権が移ってるかと、エリス達がもし死んだときは地上にある木からではなく、庭にある木から神性を増したエリス達が産み落とされますね。

庭の梨を食べ続ける限りは梨の木と同等まで引き上げられると思いますけど」

「庭の梨を使ったミックスジュースとシロップ漬けがあるんだけど…」

「屋敷の者達だけで消費するのであれば問題はないかと、ただ…

里の者達が食すと一口で持って行かれますね、戦争待ったなしです、此方が圧勝するでしょうが」

 梨凄い…

「後エリス達の種族も地味に変わっているんじゃないですか?

精神族とか、妖神族とか、森神族とかという感じに」

「なんか語呂悪いね…」

「該当する種族な存在しないのと、間違いなく神に一歩足を踏み入れた状態になってますし…」

 庭の梨を食べると神になれるらしい…梨凄い…

「まあだからと言って力関係とか変わったりはしませんけどね、ですので種族の呼び方も考えなくていいでしょう、本人達も語呂が悪いって拒否しますよ、きっと…」

「で…話は戻すけど排他主義にしたメリットってあったっけ…?」

「あの当時では全く、いまであればメリットの方が大きい…かと?」

 曖昧だなぁ…

「昨今の西と南の情勢を見る限りでは排他主義を植えこんでおいてよかったなぁ、程度…?

植えこんでいなかったら他の大陸と少なからず交流はあったでしょうし、力はあれど根は大人しいですからね。

西が木の実の略奪、領土の所有宣言、または南が奴隷にしようと奴隷狩り。

排他主義にして外界との接触を絶っていなかったら今頃切れた梨の木により世界が滅んでいたんじゃないですか?」

「うちの庭に生えてる梨の木はそうじゃないといいなぁ…」

「大丈夫じゃないですか?

産み出した子を蔑にする者はおりませんし、エリス達自体がご主人様にベッタリですので梨の木も本望かと。

食べかけだった果実を別の形でとは言え今も食べて頂いてるわけですし」

「うん、梨の話はもういいや…」

「そうですか?形は違えど落とした梨が別の形で戻ってくるとか結構面白いですけども」

 落とした梨が人型の種族を産み出し、産み出された種族は寝室に放り込まれるや否や私を食べて?ではなく、無理にでも美味しく頂いて貰う!って感じで襲ってくるとか誰が予想できるよ…

 皆初めてなのにムードも何もなく…小さいタニア達も例外ではなく襲ってくる側だった…

「懐かしくもあるけど…良い思い出…とは言い難いな…

色々と酷かった…」

「私達は楽しませて頂きましたけどね、メイド長も永久保存版の無修正を持っていますし」

「…ニール達の為に削除してあげよう?

後エキナセアに見せてないだろうね…」

「流石にエキナセアには見せてませんね、こういうのがあるというのは教えてますので希望すれば見せますけど」

 是非ともやめて頂きたい…

「見せても問題ないとは思いますけどね、エキナセアは何があっても揺るぎません」

「だといいなぁ…」

 エキナセアがヴェスティアみたいに過激な一面を持つのはちょっと…ねぇ…?

 真っ直ぐいい子に育ってくれたのに…


「さて、それではそろそろ夕食の準備をしましょうか」

「もうそんな時間か…」

「はい、今晩は特別メニューですのでご主人様はお部屋でお待ちください」

「特別メニューとか聞いてないんだけど…」

「大丈夫です、少しやり直しをするだけです、それでは」

 ヴェスティアがそういうといつの間にか背後にいた狐さんに拉致され寝室に放り込まれる。

 その後暫くして食事が運び込まれてくるので覚悟をして食べる。

 食事の内容的に…早くて2週間か…

 机の上には小瓶も何本か置かれている、そして狐さんは何か準備をしている。

 食事を食べ終えた後は狐さんに身体を綺麗に拭かれ、ベッドに投げ込まれる。

「皆が集まるまでまだ少し時間が有りますので私と楽しみましょうね」

 いつもとは違い本来の姿に戻った狐さんが乗っかってくるので相手をする。

 皆が来るというのに昔のままとは珍しい…

 そうこうしているとニール、ティア、ヴリトラ、ハクに加え、エリス、タニア、イデアと侍従4人ずつ、そ俺とヴェスティア達が入ってくる。

 ニール達は首輪をつけて拘束されている…

 …やり直しってそう言う…


 その後昔の再現かつやり直しと言うように初めての時と同じように。

 ただ違っていたのは皆嫌がったりはせず自ら進んでくること、何だかんだで私も受け入れてしまっている事。

 そして何より、狐さんの薬が以前より強力かつ長持ちになっているという事だった…

 早くて2週間と予想してたけど1ヶ月は辛いよ…

地上にある世界樹=食べ掛けの梨から育った梨の木

やっぱりありがたみも何もない

後庭に生えてるやつの方が美味しい

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