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ご主人様を探せそのさん 偶然だけど失格

「筏に乗って川に流され続ける事2日。

ようやく終わりが見えてきたなぁ」

 筏を改造し、流れに乗り流され始めて2日目にしてようやく海へ流れ着いた。

「まずは筏を岸に寄せて、岸に着いたらサファイアは周囲の確認。

アウラは以前と同じように漁村か港町があるかの確認をお願い」

「わかりました、では少し早いですが私は一足先に海沿いを確認してきますね」

 アウラは服を脱ぎ、水着に着替えると川に飛び込み泳いで行った。

「では岸に寄せますねご主人様」

 サファイアは筏を操作し岸へ寄せ、上陸した後は砂浜周辺を調べに行った。


 テントなどを個別に収納した後、筏も解体せず念のためそのまま。

 貯め込んでおいた薪を取出し、石を組み、薪も組んで火を点ける。

 水は…サファイアかアウラが戻ってきてから出して貰えばいいか…

 順調に燃え始めたので少し大きめの物も入れて行き暫く燃え続けるようにする。

 火が移ったのを確認した後は暫く海釣り、長時間滞在することになるかはわからないのでちょい投げ。

 鱚でも釣れればいいなーと石をひっくり返したり砂地を掘って餌を確保、後は針につけて適当に投げるだけ。

 時間的にはもう日中、そんなに釣れないだろうなと思いつつ投げ込み、暫く軽く引いたり待ったりするも反応なし。

 その後も何度か繰り返し鱚が4匹程度、他は何も釣れなかった。


 釣ったばかりの鱚を捌いているとサファイアが帰ってきたので、鍋と金網を渡してお湯を沸かしてもらう。

 沸かしている間に鱚を全て下し、小麦粉は無いので刺身に。

 お茶請けが刺身と言うのもアレだが…果物もないからなぁ…

 沸かしたお湯をいくらか貰い、少し冷めるのを待ってからお茶をつくる。

 砂浜ではあるが森の中や筏の上とは違い広さに余裕が有るので久々に机と椅子を出しのんびり。

 椅子に座るのは湖の開けた場所以来だなぁ…

 お湯が少し冷え、程よい温度になった所で急須に茶葉を入れお湯を注ぐ、そして少し蒸らすだけ。

 蒸らしている間にアウラが帰ってくる、アウラは水を出し頭や体を洗い流し、タオルで体を拭くと此方に寄ってくる。

「漁村は有りませんでしたが、少し泳いで行った先に港はありました。

歩きで行く場合は少し山越えを、筏で行く場合は私が引っ張っていけば今日中には着くでしょう」

「んー…港町で鱒と薪が換金できるかなぁ…

今無一文だから町に入る時にお金が必要だと入れないんだよね」

「では海路を使い侵入いたしますか?

深夜であれば多少なりとも哨戒はしているかも知れませんが、陽動すれば突破は用意です。

町に侵入後は何所かに身を潜め夜を明かし、その後市場に潜り込み換金できるかの交渉。

換金ができれば後は船に乗り他の場所を目指すか暫く宿を取るかですね。

船に乗るにしても入門を管理している衛兵とは場所も管轄も違いますし、町に入っているという事は既に門で確認済みと取られ、難なく乗り込めるでしょう。

また入門を管理しているであろう衛兵も港から入った人の情報を1人1人確認して覚えているわけではないでしょうし、堂々と門から出て行くのも有りですね」

 不法侵入ルートからの堂々と逃亡コースか…お金も作る必要があるし、身分を証明する物もないし…

 山越えした所で門の中に入るのにお金を取られる場合、サファイアに抱えて貰って門を飛び越えて侵入コース…

「じゃあ海路で進入コースでお願いします…」

「わかりました、では私はお茶を頂いたら夜に備えて早めに寝ますので」

「なら早いけどご飯にしようか、お米ももうないから肉か魚だけになるけど」

 港町は海路を使い不法侵入する事に、薪と湖で釣ったりした鱒はまだ残ってるけど…これ換金できるかなぁ…


 日も落ちないうちから夕食を取り、アウラは一足先にテントでお休み。

 サファイアは火を消し証拠隠滅、私は少し魚を釣り換金できそうな物を増やす。

 …いざとなったら宝石売るか…

 釣り始める頃には日も落ちかけていたので日中よりは多く釣れたのでぱぱっと絞めてしまう。

 釣り過ぎも良くないので10匹程度で終了、片づけをしたらテントに潜り、痕跡を消したサファイアも入ってきたので寝る。


「…人様…」

 体を揺すられながら呼ばれ少しずつ目を覚ます。

「ご主人様、そろそろ侵入するのに良い時間です、起きてください」

 時間になっていたらしくアウラに起こされる。

「サファイアは既にテントの外で待機しております。

テントを仕舞い、痕跡を消したら即出発いたしましょう」

 アウラの指示通りにテントを出た後はテントを収納し、サファイアが痕跡を消す。

 消し終わったら筏を波打ち際に出し、筏を引きずった後は波に消してもらう。

 今回は侵入が目的なので筏は半分解体し、少し小さくしてある。

「それでは行きます。

サファイアは紹介している船があれば此方に気づかないように陽動をしてください」

「お任せ下さいアウラ様」

 そしてアウラは筏にロープを結び、引っ張りながら泳ぎ始めた。


「前方に哨戒する船が4隻、船首はこちらを向いていませんので私達の進行方向とは逆の方向に衝撃を放ってちょっとした水飛沫を」

「わかりました」

 アウラがサファイアに指示を出し、筏の進行方向とは逆の方向に大きな音を伴った衝撃と水飛沫を発生させた。

「…サファイア…大きすぎです、次からはもう少し抑えるように」

「すみませんアウラ様」

 アウラの予定では少し大きな魚が水飛沫を上げながら跳ねた程度の音、視界が悪い中だと少しの音でも警戒はするのでそれでも注意は逸らせるだろうと思ったのだろうが…

「ああ…船が一斉に移動を始めた…少し急ぎますのでサファイアはもう一度先程と同じような衝撃を先程とはまた違った方向に…」

 一斉に移動を始めた船を混乱させるために先程よりは少し遠く離れた位置に再度衝撃を放ち、大きな音と水飛沫を出す。

 船が二手に分かれ、港への侵入ルートががら空きになったので一気に進み、ちょっとした問題はあった物の港町絵の侵入は成功した。


「サファイアはもう少し加減と言う物を覚えないといけませんね…」

「あれでも相当抑えていたのですが…」

「まあサファイアはかなり力が強いからねぇ…」

 侵入を果たした後は筏を即収納、アウラは上陸場所が濡れない様に人目につかない所から上がり、海水を洗い流す。

 洗い流した後は朝まで過ごす場所をすぐに探す。

 …しかし…

「海で大きな音と水飛沫が上がったせいか次から次へと衛兵が港に集まってきてるね…」

「さて、どうしましょうかねぇ…

まずはこの場を離れるために移動しましょうか」

 アウラが先導し、人目につかないよう壁伝いに移動し、港からの脱出は成功した。


「ここまでくればもう大丈夫でしょう、ご主人様、服を」

「はい、どうぞ」

 アウラに下着と服を渡し、アウラは水着を脱ぎササッと着替える。

「次は潜む場所ですが、当初は港の倉庫近くに潜伏。

夜明けを待って港で釣りをしている姉妹に見せかけるつもりでしたが…

この様子では港は暫く封鎖されるでしょうし、海の魚の換金は怪しまれるのでまず無理。

となると山を越えて門から入り、川魚などを売りに来たという設定が良いでしょうね。

その為には門の近くで潜伏、早朝町に入ってくる人達に紛れるようにしましょう。

衛兵はほぼ全て港に移動したと思われますので最低限しか残っていないはずです」

「じゃあこのまま壁伝いに移動して門の近くに隠れていようか」

「サファイア、先導と探知をお願いします」

「わかりました、現在20名ほどが港に向かって移動中、進行方向に人の気配はありません」

「では行きましょう」

 サファイアが人の気配を探りつつ先導、暫くすると門の近くに到着。

「此処ならまず見つかる事は無いでしょう、後は開門して人通りが多くなるころに紛れ込みましょう」

 門近くに潜み、服も何時ものメイド服ではなく一般的な物を着用しているので紛れてしまえば目立つことはないだろう。


 潜み始めて数時間、門が開き行商人や旅人などが大勢入ってくる、様子を伺うと身分証、または銀貨を渡しているので通行料などはやはり必要だったようだ。

 門が開き20分くらい立った頃、程よく人の出入りが増えてきたので行動開始。

 3人で軽く話しながらしれっと流れに混ざり、門から入ってきましたと言った感じを装う。

 後は騒ぎが起きない様に見張っている別の衛兵に話しかけ、川で捕った魚を売りに来たがどこに行けば売れるかと聞き、見せるように少しだけ出しておいた鱒を見せる。

 それなら少し歩いた先に市場があるからそこで買い取ってもらえばいいと教えらえたので移動。

 衛兵は特に此方を怪しんでいる様子は無かったのでそのまま市場を目指し移動。

 市場に行くとやはり港は封鎖されており、漁師が海に出られないから魚は有り難いと買い取ってもらうことができた。

 鱒20匹で銀貨30枚、他にも薪を買い取ってくれるところを聞き出し少し残して売却、こちらは銅貨50枚程度。

 なんにせよ路銀は手に入ったので、市場を少し歩いた後、商店の方へ歩き値段の確認。

 装飾などは銀貨50~金貨10枚、日用雑貨は銅貨20~高くて銀貨1枚程度、食材はピンキリ、野菜類は安く、高くても銅貨10枚、肉は部位によって変動、一番高い部位でキロ銀貨1枚、魚は港の封鎖によりよくわからない、鱒が普段銀貨1として売価は銀貨1銅貨50~銀貨2と言った所だろうか?

 野菜が安く、肉も比較的安い、魚は港の封鎖が何時解かれるか分からないから跳ね上がってるだけかもしれないなぁ…


 町を出るにしてもそのまま出て行こうとする飛ばれる可能性があるので変装。

 人目の無いところで服装と印象を変え、港の封鎖前から滞在していた感じを装う。

 サファイアとアウラはメイド服、私は身なりのいい服、髪もある程度整え、少し良い所のお嬢様風に。

 準備が完了次第馬車を探し、少し時間はかかるが王都行きが有ったので料金を払い乗せてもらう。

 ただ王都行きとだけ書いてあり、何所の王都かはいまだ不明。

 馬車に乗り込み門を難なく突破、入ってくる分には警戒するが出て行く分には警戒していない模様。

 適当に数日前に外の大陸から港を経由して入ってきたと言うだけで特に問題も起こらなかった。

 馬車の料金には町から町への通行料も含まれているので3人で銀貨15枚、市場で野菜やお米や小麦を買足したので残金銀貨13枚と銅貨が少し。

 北か東なら頼れる所があるんだけどなぁ…

 それから暫くは馬車に揺られながら時には町の宿で、またある時は野宿で王都を目指した。


 王都に着く頃には銀貨が残り2枚、宿泊費用だけで9枚、食事代で2枚…

 日数も15日とそこそこかかったのか早い方なのかはよく分からない、お世話になった御者にお礼を言った後は適当に城下町をぶらついて装飾品を取り扱っているお店を探す。

 流石に王都の宿は銀貨1枚や2枚では泊まれそうにない、なので適当に宝石類を他の大陸から売りに来た、という事にする。

「ご主人様、あちらに質の良い宝石を取り扱うお店が有りました。

売価も最低で金貨50、最高で白金貨3枚の物が有りました。

交渉次第で白金貨を引き出すことができると思いますのであちらのお店に行きましょう」

 少し離れていたアウラが悪くない宝石店を見つけたらしいのでそこへ、移動する前にちょっとした指輪やブローチ、ネックレスを作り、少し装飾を施した銀製の箱に仕舞う。

 準備ができたのでお店へ移動し入店、率直に―

「装飾品を売りに来たのだけど、責任者はいるかしら?」

 と、お店で一番偉い人を引きずり出そうとする。

 しかし初めての客で面識もないので当然…

「ただいまオーナーは商談に出かけております、何時お帰りになるかは私にはわかりかねます。

もし私でもよろしければ査定をいたしましょうか?」

 と返してくる、なのでこれに乗り…

「ええ、貴女にこれの査定が出来るならそれでもいいわ。

アウラ、持ってきた物を出しなさい」

 少し高圧的に、かつちゃんとこれを査定できるの?と言った雰囲気を出しながらアウラに箱を取り出させる。

 店員は笑顔を崩すことは無い物の頬がほんの僅かに動き、少し気分を害されたと言った感じ。

 多分何処かの世間知らずのお嬢様か権力と金に物を言わせているだけの女と思わせる事はできただろう。

「はい、お嬢様、それではこちらの査定をお願いします」

 先程急ごしらえで作った、曇りが全くない装飾の施された銀の箱。

 アウラが指紋が付かないように手袋を付けた状態で取り出し、シルク製の布で包まれたそれを店員の前に出す。

 この時点で店員の顔色が少し悪くなるが追い打ち。

「箱だけでなく中の品の査定もお願いしますね」

 と極上の笑顔で店員に言い、アウラに箱を開けさせる。

 箱の中には箱の内側を傷つけない様に緩衝材としてシルクを使い、そのシルクも凝った刺繍がしてある。

 テレサとフローレンスの趣味に刺繍が有ったから作ったのを貰ったけど此処で役に立つとは…

 聖女お手製の刺繍が施されたシルクに包まれたネックレス、ミスリルのチェーンに米粒程度の大きさとはいえ極稀にしか発見されないレインボーダイヤを少々使用。

 これなら確実に責任者を召喚及び、店員の人を見る目が悪いと少し脅して白金貨を引き出せるはず!

「しょ…しょしょしょっ…少々…お、おま、おおお…おま…お待ち…くだっ…さいっ…!」

 私が査定しますと言った女性の店員は顔を真っ青にして奥に引っ込み―

「オーナー!緊急事態です!今すぐ出てきてください!」

 大声でオーナーを呼び出す女性店員、出かけているという設定は吹き飛んだようだ。

 なおサファイアに探って貰い最初からいるのは確認済み、さぁ、高額で買い取らせるぞー…


「で、なんで牢屋にご招待なんだろうね?

せっかく作ったのも没収されたし…覚えのない罪着せられてるし」

「さぁ…それは分かりかねますね…」

「いっそ牢を破ってこの国を落としますか?」

 おかしいなぁ…当初の予定だと今頃有利な立ち位置について交渉しているはずだったのだが…


 捕まる少し前、奥から責任者が出てきて謝りながら査定の開始、店員の女性は慌てて出て行ったが交渉にはもう関係ないので放置。

 箱や緩衝材として使っている刺繍入りシルクの布、ミスリルとレインボーダイヤ製のネックレスの査定を開始。

 これほどの品だと暫く査定に時間が掛かるという事でお茶を頂いていたのだが。

 慌てて出て行った女性が帰ってきて責任者に耳打ち、責任者は頷くと予約を入れていたお客が来たのでそちらへ行ってくると言い残し退室。

 女性の店員は少し緊張しているようだったが、もう関係は無くなったので少し優しくしようと一緒にお茶を飲もうかと持ちかけようとしたときに…

「動くな!お前たちが窃盗犯だな!?

城からミスリルとレインボーダイヤを盗んだ容疑で逮捕する!」

 武装した兵たちが室内に雪崩込んできて囲まれ、取り押さえられる。

 アウラやサファイアがいるから即座に抜け出すことも可能だが…それだと指名手配されてしまう…

 なので目配せをしておとなしく捕まる、その間にも。

「かなりいい服を着ているようだが変装用か?それとも盗んだ物を売った金で買ったのか?

いずれにせよ盗んだ物の在り処か他の仲間がいないかしっかり喋って貰うからな。

それに城から貴重な物を盗んだんだ、ただで生きて帰れるとは思わないことだ。

取り調べも過酷な物になるだろうが…見目麗しい女に生まれた自分を恨むんだな。

素直に白状するのであればそういう事になる前に開放はされるだろうが、どのみち鉱山送りは免れない、遅いか早いかの違いだ、覚悟して置くように」

 囲み、取り押さえている兵士の一部は少し期待したように、これから何が起こるかを伝えてくる兵士は憐れむように。

「連れて行け、ただしまだ手を出すなよ、死なれたら他に盗まれた物の在り処が分からなくなる」

 手枷を嵌められ、武装した兵士たちに取り囲まれ店を出て、街の人がなんだなんだと言った様子でこちらを見てくる中、お城まで連行され、牢屋に閉じ込められた。


 別に盗んでないし手持ちの金属と宝石で白金貨が確実にもぎ取れそうなの選んだだけだし…

 悪い事なんて何一つ…いや不法侵入はしたか…でももとはと言えば狐さんが無一文で放り出すから…

 と暫く考えていると歩いてくる音と話し声が聞こえてくる。

「それで、盗まれたレインボーダイヤとミスリルを使って装飾品を作り、売りに来た馬鹿な女たちが此処にいると」

「はい、今は大人しくしていますが、盗んでいない、あれは自分で用意して作った物だと、盗んだことを認めません」

「盗まれた物が加工されたら出所が掴めないとでも思ったんでしょうかねぇ。

なんにせよ探し出す前に向こうから来たので今日の依頼はこれで終わりですね」

 んー…?

「拘束したまま此方に閉じ込めてあります、鍵はこちらに」

「残りの在り処を聞き出すために捕まった馬鹿な女の顔を拝見するとしましょうか」

「ですね、一体何所の馬鹿なおん…な…」

 少しの間沈黙が訪れ、やってきた2人に挨拶をする。

「どうも、素敵な評価を頂きありがとうございます。

私達が盗んだことにされている馬鹿な女達です」

「………っ!」

 馬鹿馬鹿と言われ少し機嫌を悪くしたアウラが2人に笑顔を返す、青筋を立てながら…

「そうですか、貴女達は私達をそういう事をする馬鹿な女と思っていたのですね。

ああ、謝る必要はありませんよ、捕まっているのは事実ですし。

よーく、この顔を見てくださいね?」

 アウラは手枷を軽く引きちぎり、窓でも開けるかのように鉄格子を軽く手で開き、やってきた2人は威圧され動けなくなり、案内して来た衛兵は余りにもの恐怖に呼吸困難に陥っている、まあ死にはしないだろう…

「さて、何か言い残すことはありますか、ベリスにシュリエル?

…無いようですね、では少しお仕置きです」

 アウラに本気で威圧され動くことも喋る事も許されないベリスにシュリエル。

 待っていたのは一方的な蹂躙だった…


「すみませんごめんなさいゆるしてください」

「アウラ様は偉大で素敵なお方です、馬鹿な女は私達です。

どうか…どうか怒りをお沈め下さい…」

 威圧が少し緩み喋る事を許されたベリスはひたすら謝り命乞い、シュリエルはどうにか機嫌を取ろうとしている。

「謝る対象が間違えていますよね?

許しを請うのは私にではなく…」

 はっと気が付き土下座したまま滑り込んできてひたすら謝り始める2人。

「うん…まあ事故みたいなものだから…罵るにしても相手を確かめてからするようにね…?」

「すみませんでしたー!」

「ありがとう御座いますご主人様!」

「ご主人様は甘いですねー、どうせなら服を全部ひん剥いて王都を裸で練り歩かせるくらいの罰を与えれやればよいのです」

「それだけはご勘弁を!」

「ご主人様や屋敷の人達以外に肌を見せるのは嫌です!」

 本気で泣きが入っている…

「はいはいアウラもそこまでに…

さっきから落ち着いているサファイアを見習って…」

「アウラ様の番が終わりましたので次は私の番ですね、大丈夫です、死にはしませんから」

「ひゅっ…!」

「ひっ…!」

 アウラより強い威圧が放たれ、ベリスとシュリエルは白目を向き泡を吹いて倒れた。

 アウラの威圧により意識を失っていた兵士は…意識を失ったままなので効果はないようだ。

「あら、お仕置きする前に気絶してしまいましたね、これでは何もできません」

 サファイアは追い打ちをする気満々だった…


「誠に申し訳ございませんでした…」

 ベリスとシュリエルの復帰後、手枷も全て外し、城にいた人達全員が意識を取り戻すのを待った後、謁見の間にて国王と話し合い…となったのだが現在は壇上から降り一番低い場所で綺麗に土下座を決めていた。

 隣では妻達も土下座中、顔見知りなだけにちょっと気まずい。

 連行されてるときなんか見たことある城だなーとは思っていたけど…

「今回の件のお詫びにつきましては王家が身分を保証すると証明する物と白金貨を100枚、我が娘達を好きに使ってくださって構いませんので…」

 これ話しかけちゃ駄目?そうですかはい、黙ってます…

「またどのような罰もうけますので…どうか、どうか民達の命だけはお助けを…」

 わが娘達を好きにと言った所で10人の少女たちが連れてこられる。

 あれ、9人じゃなくて10人?

「ちょっとストップ」

 双子を出産したとは聞いてないし…お嫁さんを増やしたにしては1人足りない…

「どうされましたご主人様?」

「いやー、9人出産したのは知ってるけど、10人目は誰が産んだの…?」

「それは私が…」

 元王女が産んだらしい…

「え、大丈夫だったの?

20過ぎるともう駄目って聞いてたけど」

「そこは何とか…日常生活を送るのも辛かったですが妻たちの介護も有り無事出産できました」

「それはおめでとう、また何かお祝いの品を用意しておくよ」

「ありがとう御座います!

いやそうじゃなくて…周りの兵士たちが口開けたまま何していいか分からなくなってるじゃん…」

 緊張感と悲壮感を出しつつ何とか許しを請おうとしていたが、ふとした疑問により一気に霧散。

 どんな責任を取らされるかとビクビクしていた兵士たちはポカーンとしている。

 だって、いざ国王に会いに行ったら元王女とその妻達だもん、打ち合わせはしたけど10人目を元王女が産んだとは聞いてなかったのでちょっとびっくり。

 現国王の妹夫妻は現在外交で不在、代理として城に詰めていたらしい。

「兵士達、沙汰は追って伝えるので下がって良し。

此処で見たこと聞いたことは全て他言無用」

 兵士たちは正気に戻り謁見の間から出て行った。

 すると元王女の娘達が狐のおねえちゃん久しぶりーと突撃してくるので受け止める。

「しかし皆大きくなったねぇ…今いくつだっけ…」

「今年で16かな、私が産んだのが13だね」

「父親は?」

「んー、多分…ローラ…だと思うんだけど、ご主人様が元メイドCって呼んでる子ね、虎人族の。

耳は兎で尻尾が猫っぽくて、虎縞も入ってるでしょ?

その割には鼻も聴くし力が異常に強い、それと10歳くらいまでは急成長したのにそこからはぴたりと成長が止まってる。

後身体が異常に弱いので人前に連れてくるのは初めてかな?」

「元メイドCだけの血だとこうはならないんじゃないかなぁ…」

「だよねぇ」

 元王女の産んだ子は少し顔色が悪い、駆け寄ってきた他の娘達も心配しているようだ。

「少し失礼しますね」

 アウラが顔色の悪い娘に近づき軽く診断、すると…

「んー、非常に珍しい娘を産みましたねぇ…

多分ですが、元王女様は一度に9人全員相手にしませんでした?」

「確かに、一度に皆を相手にしたけどよくわかったね」

「普通であれば他人の物が入るとまた別の人の物を排除するようになっているのですが。

これは排除せず、何故か9人の種全てが混ざり融け合い、一つの種として実ったようですね」

「へぇ…そんな事ってあるんだねぇ」

「普通はありえませんね…この子は1人の身体に10人分の遺伝子が詰まっています。

死ぬことはありませんが体がどう成長したらいいか迷っているようですね。

方向性が定まらず急成長させてみたり、成長を止めてみたりと。

ある意味では神秘…とも言えますかね、余程何かに祝福されてなければ生まれる前に死んでますよ」

 アウラは少し難しい話を元王女としているが…

「お姉ちゃんの胸気持ちいい…」

「尻尾もふさふさ…」

「お尻も凄く良い触り心地」

「皆ずるいー、早く変わってー」

 元王女の娘9人に体中を弄られていた…同性愛に走ったのは血筋か…?というか婚約者はどうした…


「待たせてごめんねご主人様」

「それはいいんだけど、この娘達の婚約者はどうしたの?

好きにして良いって渡されても困るんだけど」

「ああー…婚約者達ねぇ…」

「私達に男は不要です、狐のおねえちゃんをお嫁さんにするのです!」

「そうそう、私達のお嫁さんは狐のおねえちゃんしかありえません!」

 そうだそうだーと声を上げる娘さん達。

「とこんな感じで…小さいころ少し遊んであげたりしたじゃない?

その時小さい時から何か来るものが有ったらしくてねぇ…

少し成長してそれが初恋だと気づいたらしく…今では家にあるご主人様と記念撮影した写真を複製して皆部屋に飾ってるよ…

部屋からもたびたびご主人様ーとか言ってるのが聞こえてる来るし…」

「流石に連れて帰る事は出来ないから益々どうしようもないんだけど…」

「スパっと切り捨ててあげてくれない…?そうしたら次の恋に目覚めるかもしれないし…

娘達も叶わぬ恋であるという事は理解しているはずだし」

 9人の娘達は頬を染め潤んだ瞳でこちらを見つめている。

「わかった、じゃあここではっきりしておこうか。

私は君達をお嫁さんにする事も君達のお嫁さんになることも出来ないんだ。

私の伴侶になる、という事は全てを捨てるという事に等しく、死ぬという事すら捨てることになる。

子供も産めなくなるし、産ませることも出来なくなる、生みの親に孫を抱かせてやる事すらできなくなる。

不老不死、と言えば聞こえはいいかもしれないけどこれから何百、何千、何万年と終わりの無い、生きてるか死んでるかもわからない、そう言った日々を過ごしていくことになるんだよ?

それでも良いと言うのであれば私は君たちを受け入れよう。」

 聴かされた娘達は黙り込み、瞳に涙を浮かべ…

「それでも…それでも私達は貴女が好きです…好きだった…」

「せめて…せめて一生忘れられない素敵な思い出を下さいませんか?」

 娘達は抱きついて来て離れようとしない。

「まあ一晩と言わず好きなだけすればいいんじゃない?別に会えなくなるわけじゃないし。

年に一度か数年に一度は来てるし…」

 割と台無しである…


 そしてベリスとシュリエルは…

「これ私達の勝ちでいいんですかね…?」

「仕事先で偶然見つけたとはいえ捕まえたことには違いがは有りませんが…」

「ではご主人様の寝所が確定した後屋敷に戻り、就寝前に即メイド長の部屋に駆け込み探索…という事で?」

「ですね…居る場所が分かっているならそこを思い浮かべれば確実に行けるはずです…」

 何かコソコソと相談している、そういや2人に完全に居場所がばれたんだなぁ…

 これでゲームも終わりかなと思っていると―

「残念ながらそうは問屋が卸しません…と。

ベリスとシュリエル失格!

偶然とはいえ直接見つけ出してしまったのでルール違反ですね、これではほかのメイド達に不公平ですので。

ただまあ…情けとして、ベリスとシュリエルはご主人様に同行するように」

「!ありがとう御座いますメイド長!」

「ただし」

「?」

「ご主人様を馬鹿女呼ばわりしたことはこちらに筒抜けですので、少しお仕置きしましょうか。

サファイア、ダイヤ、貴女達も来なさい」

「わかりましたメイド長、お供させていただきます」

「それではご主人様、少し行って参ります」

「あれ、ダイヤ何時からいたの?」

「それは後でお話しますので失礼します、では」

 狐さんはベリスとシュリエルの首根っこを掴み、ダイヤとサファイアを連れ何処かへと消え去っていった…


「それで、元王女に嗾けられて10人全員できたと…それと末の子は初対面だけどいいの?」

「構いません、毎日写真を見詰め、会えるのを楽しみにしておりました」

「そうそう、この子ったら写真を見てお姉さんに一目惚れしちゃってたもんね」

「実際に会ってがっかりした?」

「いえ、想像以上に素敵な方でした、お姉様…どうか私の初めてを貰ってください…」

「本当にいいの?」

「構いません、母達にも了解を得ています」

「私達も了解を得ているから好きにして良いよー、おねえさんが相手ならいくらでも頑張れるから」

「この場合は何姉妹になるんだろうね…?」

「姉妹は姉妹でいいんじゃない?長年の夢だったおねえさんと交わることができるんだから細かい事は気にしちゃ駄目」

 そう言って娘達はベッドに横たわり、何時でも来てくださいと誘い始めた。

 そして誘われるがまま、求められるがままに10人の娘達の相手をしていった。


 翌日、9人の娘達はすっきりとした表情をしており、下腹部に残る僅かな痛みを愛おしく感じていた…

 末の娘は体が弱いのでまだお休み中、ただ幸せそうに眠っている。

 アウラの診断によると、成長の方向性が決まってしまえば、何年後になるかはわからないが、必ず元気になるとの事。

 まだ新しい恋に生きるかどうかは分からないが…元王女だって結婚したのが20くらいの時だし…まあのんびり相手を探すだろう。

 甘えてくる9人の娘達を甘やかしながら末の娘の目が覚めるのを待ち、起きた所で可愛がり、皆満足した所でベッドから抜け出し。

 元王女に娘さん達と一夜を過ごしたことを報告、娘達は全員満足してくれたかと笑っていた。

 元王女の手元には次の婚約者候補の写真があり、全て狐人族の女性だった…

「いやー、ご主人様に惚れてるなら狐人族の娘さんならいけるんじゃないかなと」

「まあ一理…あるのか…?

そう言えばアウラは?」

「妻達に末の娘の育て方の講習中、後身の守らせ方。

何所の大陸を探しても末の娘みたいな子は居ないらしくてねぇ、狙われる可能性も無くはないって。

一応何かあった時の為に連絡を取る手段は貰ったから大丈夫かな?

何かあったらすぐ頼らせて貰うさ」

「まあ、何もないのが一番だね」

「だねぇ…」

「そう言えば身ごもった時とかどうしてたの?

排卵とか止まるって聞いてたけど」

「あれねぇ…ご主人様に女として目覚めさせられたときあったじゃん。

あの後生理が来てねぇ…これならひょっとしたら行けるんじゃないかと思って弛緩剤とかのかなり強力なのを使って…ね?

力技で受け入れられるようにして、翌日ばっちり孕んでるのが確認されて。

毎日医者に見せつつ暫くは普通に過ごして、そろそろ危ないなと言う時になってからはずっと弛緩剤で筋肉を緩めて要介護状態。

どうしても生みたいからってわがままを言ってお父様とお母様を結構心配させちゃったかな。

そんな状態で約1年、大分遅産になったねぇ…

取り上げる時も産み出す力が無いから帝王切開、取り上げたばかりの娘を抱けなかったのはちょっと悔しかったかなぁ」

「ふむ、大変だったねぇ」

「その後も薬を抜いてリハビリ、暫くは歩くこともままならず、妻達にも迷惑をかけっぱなしだったなぁ。

娘を抱けたのはリハビリが少し進んでからだね、初めてだいた時は大泣きしちゃったよ。

でもお父様とお母様が先に抱いていたのだけは今でもちょっと許せないかなぁ…」

「そう言えば元国王夫妻は今いずこに?」

「今は旅行に行ってるね、何か若返るんだーってどこかの国にある温泉に行ったよ」

「ああ…あそこか…」

「ご主人様は何所か知ってるの?」

「一応…そこでお店出してるし…後とある国の元国王夫妻もそこに住んでる…」

「へー、お父様とお母様が帰ってきたら私達も行こうかな」

「皆良い人達ばかりだよ、お饅頭屋とか特におすすめ。

宿も…こちらから連絡入れて置こうか?」

「んー、いや…多分そろそろ帰ってくると思うからご主人様も一緒に行こうよ」

「そうだなぁ…それも良いかなぁ…お店に行けばお小遣い程度なら稼げるし、何より食費が掛からない」

「食費が掛からないって…温泉街でどういう立ち位置にいるのさ…」

「なんだろうね?食堂に格安で食材卸したり、女将さんを領主にしたり?」

「女将さんが領主になる意味が分からないね…」

 そんな話をしていると屋敷に来客。

「娘に孫達よー、おじいちゃんとおばあちゃんが帰ってきましたよー」

「あの声はちょうど帰ってきたみたいだね、出迎えに行こうか」

 2人で元国王夫妻を迎えに行くと…

「…どちらさまで?」

「父親の顔を見忘れるとはなかなかに傷つくぞ…」

「そうよ、お腹を痛めて産んだ子に母親の顔を忘れられるとか中々に来るものがありますわ」

 自称父親の13歳くらいの兎人族の男性、自称母親の15歳くらいの鬼人族の女性。

 かなり若返ったなぁ…この年齢位が全盛期…なのだろうか?

 でも戦闘民族としては20の時が一番強いと聞いていたような…

「本当にお父様とお母様…?」

「うむ」

「そうよ」

「えぇ…若返るって冗談じゃなかったの…?」

「あー…あそこの温泉若返るどころか寿命も延びるから…」

「マジ?」

「マジ、定期的に通えば数百年は余裕で生きるんじゃないかな?

お饅頭屋の夫婦とかもう120近いよ」

「えっ?あの夫婦そんなに年上だったの?わし、若いのによく働きますねぇ、とか年上目線で言っちゃった」

「本当に120近いのですか…?どう見ても20代前半にしか見えませんでしたが…?」

「んー、エキナセアを生んだのが90過ぎだったらしいから…」

 エキナセアは引き取った時7歳くらい、その時に100として…娘達があの時2歳で今16の…

「多分最低でも114かなぁ…」

「人は外見では判断できませんなぁ…」

「お父様お父様、鏡をどうぞ」

「うん、わしカッコいい」

「いいえ、可愛いですよ、あなた」

 こちらも仲のいい夫婦で…


「じゃあ私達も家族旅行で温泉街に行くから、元国王として代理宜しくー」

「それは構わんが…妹夫婦達のお土産は…」

「買って来てあるのであれば買わなくてもいいのでは?

同じ物を渡されても困るでしょうし」

「いや、そうじゃなくてだな」

「何やら今作る人が2ヵ月ほど姿を見せていない、という事でデザインと注文だけしてきている状態なのですよ。

なのでもし出来上がっていたら受け取ってきてもらえる?代金はもう支払済みだから」

「わかりました、それでそのお店は?」

「領事館の隣の宝石店ですね、それでは頼みましたよ」

 あー…そう言えば飛ばされたから宝石店の仕事してないや…前回はユノーがしてくれたけど今回はどうしたんだろうか?

「基本外でお仕事をしているベリスとシュリエルを除き、現在は海以外に行く事を禁じています。

そうでなければ一部の者にすぐに見つかってしまいますからね」

「つまりお店はほったらかしと…」

「一応暫くいけなくなると連絡はしておきましたので、それにこれから向かうのでしたら問題ないのでは?」

「まあねぇ…」

「ではサファイアとダイヤをお返ししますので、まだ暫くの間は旅をお楽しみくださいませ。

ベリスとシュリエルには行き先を伝えて置きますのでまた後で合流するでしょう」

 狐さんはサファイアとダイヤをその場に残し帰っていった…


「まあ何かいろいろとあったようだけど…まずは東の大陸行きの船が出ている港に行こうか」

「それでは馬車を用意しますのでしばらくお待ちください」

 元国王夫妻もお城へ帰った後、アウラが馬車の手配を始める。

 これからもまだ暫く旅は続きそうだし、ゆったり行こうかねぇ…

 アウラの手配した馬車に何人かで別れて乗り込み、旅を再開。

 騒がしかったりちょっとしたスリルがあったり、こういうのもたまには良い物だね。


 ただ後でダイヤがいつどこからついて来ていたかを問いたださないとなぁ…

 狐さんの言ってた感じだと初日からついて来ていたっぽいけど…海上ルートで不法侵入した時とかどこにいたんだろうか…

失格だけど結果的には暫く会えなかったご主人様と漸く会うことができた

ただし迂闊な発言をしたためお仕置き中


なお本当の窃盗犯は未だ逃亡中、ご主人様達を捕まえた時に警戒が緩んだのでかなり遠くに逃げた

でも多分2人のお仕置きが終わったらすぐ捕まる


忘れている様ではあるが現在港は封鎖中、元国王夫妻は身分を証明して特権で港に入って帰ってきた

そして娘夫婦に港が封鎖されているという事を伝え忘れており、出発した後思い出してやべっ!ってなっている

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