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突撃!じじいちゃんねる 勝てばマグロ、負ければ…

(お早う御座います…現在イカ釣りお姉ちゃんねるのメンバーが住んでいる家の麓で待機しています、もう間もなく試作品の道具を積んだ配送業者が来るので、まず道を封鎖したいと思います。

用意するのはこちら、カラーコーンと通行止めのマーク、ちゃんと工事現場とかで使う奴を用意しました、これを道の中ほどに設置しておきたいと思います)

(オーウ…クレイジー…)

(アタマイカレテルンジャナーイ?)

(ハッハッハッ、ヨイコハマネシチャダメダゾー?)

(お前ら普通に喋れるだろ…ほら、配送業者が来る前にさっさと準備する)


 んー、今日もいい天気、こういう日は土いじりが楽しくていいね、トマトもそろそろ完熟、今度こそトマトソースとナスフライのパスタを作るのだ、でも挽き肉も有るから普通にミートソースかなぁ…ミニハンバーグを乗せたのもいいか…?アサリのピラフも作って養殖しているエビもフライにして…中々贅沢な昼食になりそうだ、明後日のお昼前には丁度良い完熟具合になるだろうし、ピラフの材料も準備しないとね。

 トマトに最低限の水をやり、ナスは少し多め、その他野菜の水やりを終えた所で配送業者の車がやってきた、特に何も注文はしてないはずだし…また何かメーカーからの届け物だろうか?恵里香さんが出てきたからお任せしておこう。


「はーい、何も注文してないはずですけど、またメーカーからの届け物ですかー?」

「突撃っ!まだまだ現役おじいちゃんねる!今日は配送業者の車をジャックしてイカ釣りお姉ちゃんねるの家にやってきました!いやー、立派な家ですねえ、門から家まで5分もかかりました、少しはその土地をわしらに分けろ!」

「…は?」

「当然の如くノーアポイントメントで突撃しております、中々良い表情ですねー?そうは思わないかボブ?」

「ハハハハハ、そうだねジョン、マイクもケビンも良い表情だって言ってるよ」

「それじゃ早速家の中に突撃するぞー!」

「ちょちょちょちょちょっ!ちょっと待った!」

「いかん!再起動した!急げっ!」

「ハッハッハッ!マイク、ケビン、カメラとマイクを落とすんじゃないぞ?」

「ガッテン!」

「ケビンがマイクの作った集音マイクを持つ!なんつってな!」

「なにいっとんじゃこの爺共ー!それにあんたらそんな名前じゃないだろー!曲者だー!出会えー!」

 …中々に賑やかな1日になりそうな予感がするね、取りあえずきゅうりは収穫して糠に付けておこう。


「はい、踏みいれた瞬間見たことのないメイド達に取り押さえられたおじいちゃんねるです、現在正座をさせられたうえで説教されてます、もっと年寄りをいたわれー」

「いたわるも何もあんたらまだ正真正銘現役でしょうが…それで、配送業者の車をジャックして何しに来たんですか?」

「ジャックは嘘だぴょん、そっくりにペイントして業者を買収してにここ宛ての荷物を代わりに持って来ただけだぞい!あ、ちゃんとサインはしておいたから安心しろ」

「まあ…まあね!確かにおじいちゃんなら別にサインしても問題はないですけどね!というかいきなり何の用ですか?」

「何の用も何も…孫に対抗してちゃんねるを作ったから対抗?ブライアンもジャックも豆次郎もノリノリだったから?」

「名前変わってんぞ爺、そっちの爺も笑いながらカメラを回すんじゃない」

「でー、実際の所はどうなんです?」

「あ、そうだな、えーと…何所に仕舞ったかな…ここだ、くらえ孫娘!30秒で考えた果たし状だ!」

「まじで何がしたいんすか…うわ、無駄に達筆…えー…果たし状、本日午前10時よりマグロ釣りでイカ釣りお姉ちゃんねるに勝負を挑むものなり、敗者は恥ずかしい秘密を、勝者には美味しいマグロをぷれぜんと、追伸、妻が美味しいマグロを期待してるので八百長でお願いします…

いや普通に持って帰りましょうよ、普通に考えて2本釣るだけで何人分あると思ってんですか?後八百長でお願いしますとか書くな!」

「わしらが勝つためならば買収も八百長も持ちかけよう!あ、孫娘は強制参加ね、こっちはワシとジョージの2人で挑むから、そっちからは1人選んでね?できれば女子の方が絵的に視聴率が取れていいかのぅ…」

「お兄さんでも連れてきましょうか?」

「うむむむむ…絵的にまだ何とか…いや、やはり女子の方が…」

「はいはい、わかりました、お兄さんの妹を連れてきますから、それで行きましょう」

「よし!それでこそ孫娘!爺相手に若い男を当てるなんて事はしないとおもっとったぞい!」

「なんなんでしょうねぇ…今すぐおばあちゃんを呼ぶべきでしょうか…」

「婆ちゃんなら温泉まで女子会とやらをしに行ってるぞ」

「それは…呼ぶのは無理ですね…」

「おう、ニコラウス達の嫁さんも参加してるから呼ぶのはやめて上げてくれ」


「えー…と言うわけで、急遽、このじいさん達とマグロ釣りで勝負をする事になりました、2対2と言う事で私とお兄さんの妹、自称ジョンと自称ボブの4人でマグロを釣って行きたいと思います、何処かで見たことが有る様な顔だなぁーと思った人、他人の空似程度に思っておいてください」

「道具はどれを持って行くのー?ジギング?泳がせ?トローリング?」

「トローリングではないです、釣れるならジギングでも泳がせでもどっちでもいいです、リールは5010番スプールでPE5号、竿は240XXH、泳がせの餌は現地調達ですのでライトタックルも必要ですね」

「そういや今日届いてた荷物は?」

「まだ開封してませんね…時間はまだまだ余裕が有るので開封しましょうか…竿はもう追加が無いのでそれほど長い箱が無いのは良いですね、箱の中身は…やりやがったな…

えー…マーメイディアLSとワイバーンCHの500番です、数万もするリールでサビキ釣りでもしろってんですかこれ?これ1点物らしいので感想次第で生産ラインに乗せるとかありますが、間違いなくお金の無駄遣いになりますね、やめとけと返しておきましょう。

続いてこちら…はぁー…LEとCEの5ピース225XXH、235XXH、マイナーチェンジはやめろとあれほど…まあ良いです、今日の勝負にはこの4本も持って行きましょう、リールも餌を釣る時に使いましょう…」

「向こうは4人だけどこっちはどうするの?誰か2人追加する?」

「撮影する人を誰か2人借りれません?ファイブA達は仕事が有りますし」

「はいはい、呼ばれて飛び出たカメラマンです、マイク係もこちらに」

「頑張ってください」

「…中々豪華なメンバーになった所で道具を積んだら出発しますか、おじいちゃん達も電動無しでやるでしょうねぇ…」

「取り敢えず移動中に食べれる朝食でも作ってくるね、それとお昼に食べるお弁当」

「はいはい、お願いしますね」


「よく来たな小娘共よ!お前達のちゃんねるは今日ここで終わるのだ!」

「終わりませんよ、何を言ってるんですか…」

「クックック…果たしてこれを見て正気でいられるかな…?」

「なんなんでしょうね、この序盤で消えそうな悪役ムーブをしている爺は…」

「おじいちゃんへ、私にとても素敵な恋人が出来ました…」

「おいコラまてや!そんな昔の手紙なんでまだ持ってんだよ!?」

「フハハハハハ!お前たちが負けたらこれを朗読してやろう!朗読されるのが嫌なら死に物狂いでかかってこい!」

「くぅー…この外道が…」

「楽しそうで何より」

「そうだねぇ、ジョンがあそこまで生き生きしているのは久しぶりに見たよ」

「名前は本当にジョンとかボブなの?」

「いや全然?本名を晒すとまずいから皆偽名だよー?」

 うちで言うお姉さんやらお兄さんやら、A1からA5みたいな物か…?

「さぁ船を選ぶがいい!船頭さんは居ないのでちゃんと自分で操船しろよー?それと許可は取ってるから夜7時までに帰港すれば大丈夫だ!」

「そもそも何所まで許可が出てるのかわからないんだけど…」

「ここからここまでだな、当然マグロを釣るなら沖、何で釣るかによって事前に寄るポイントを決めておかないと駄目だぞー?」

「くっ…その余裕の笑顔がムカつく…」

「それじゃ出発して勝負開始!10分遅れるごとにマイナス10キロのペナルティだからなー?」

「絶対勝つ!そして家にある手紙全部焼却処分してやります!」

「ハハハハハ!わしらに勝てたらな!」

 いやー、実に楽しそうで何より、まずは泳がせ用の餌の調達からだねぇ…


「まずはここのポイントでイワシやらアジを調達しましょう、マグロ自体はそれほどかからないと思うので多くても20匹いればいいと思います、アミエビを用意する暇なんて当然なかったので、モエビとアサリ、冷凍赤エビを持ってきました、赤エビはまだ凍ってます、取りあえず袋に移して海水に漬けておきましょう、直接つけると匂いが抜けるので気を付けましょう」

「取り敢えずアサリとモエビでアジ狙い、匂いでイワシが寄って来たら普通のサビキに重りを付けて落とすだけで行けるかなぁ…?」

 大量に寄ってきている時はもう籠に餌を入れずとも、ただサビキを落とすだけでいくらでも釣れるからなぁ、寄ってくるまでは確実に釣れそうなアジを狙う方が良いか、モエビとアサリで別の物が寄って来たらジギングサビキに変更…かな?

 アサリもモエビも大量に用意したので、アサリもモエビも豪快に撒き散らし、何かが寄ってくるのを待つ、暫くすると辺りが有り、小さな針にかかったのは…

「アジの群れが来たっぽい、今のうちに確保できるだけ確保しよう」

「赤エビ必要なかったですね、それじゃ目標20匹、ぱぱっと釣ってマグロの居るエリアまで行きますか」

 サビキを落としてアジを釣り、また落としてはアジを釣り…少々予定より多い30匹で餌の確保は完了、後はこれでマグロが食ってくれるかどうか、それが問題か…


「マグロが居るらしいポイントに着きましたよー、大体水深100メーター…あ!」

「どうしたの?」

「そう言えばリミットメイクを聴いてませんでした…今から無線で聴きますか…えーと…これかな?おじいちゃーん、勝負内容ってマグロ1本の重さ?それとも合計?…2本の合計、はいはい、ありがとー、2本の合計だって、だから上げる時はギャフを使わず、これだと思ったのだけをキャッチする感じになるね、取りあえず釣り上げればいいってものではないね」

「なら外しやすい様に針は全部返しを潰しておこうか?それなら船の上からでも簡単に針を外せるし」

「そうですねぇ…外れやすくなるのは辛いですが、1本辺り最低80キロからは釣らないと辛いですね…」

「取り敢えず釣って見ない事にはどうにもならないね、餌が切れたら…リアルシリーズでも使おうか?」

「どれを持ってきました?」

「アジの10インチとイワシの6インチ、それとアジフレーバーとイワシフレーバー」

「上等ですね、餌がいよいよなくなったらそれに切り替えましょう、それにしてもこんなに余裕のない釣りも久しぶりですねぇ」

「余裕のない釣りをした事あったっけ?」

「少し前に有った大会ですね、あれはもう大会レコードを思いっきり塗り替えてなお負けましたからね、せめて全員で6000以上を持ちこめば合計だけでも勝てると思ったんですがねぇ…」

「まあ…うん…」

 ダブルスコアどころじゃない大差が付いちゃったもんね…今はマグロ釣りに専念しよう、目標は100キロオーバー、合計は出来れば160以上、キャッチした時点でもう1本は確定してしまうので注意も必要、中々に厳しい戦いになりそうね…

おじいちゃんねる

孫娘が面白そうなことをやってたから対抗して作った、全員本名を晒すと報道局が突撃してくるレベル

胡散臭い言葉遣いをしてるけど普通に会話できる


マグロ釣り勝負

勝てば総取り、負ければ恥ずかしい秘密の暴露

マグロを選んだ理由は嫁さんズが温泉旅行で大トロなどのマグロ尽くしを食べたいと言ったから

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